- 自分のハーフマラソンの記録がどの程度のレベル、難易度なのか知りたい
- 公認ハーフマラソン大会に参加しているランナーの記録分布が知りたい
※本記事は都度更新します。もし集計してほしい大会がありましたら、遠慮なくお問い合わせください。
自分のハーフマラソンの記録がどの程度のレベルなのか気になっているランナーの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、2022年1月~12月に開催されたJAAF公認ロードレース(距離:ハーフマラソン)における、ランナーの記録を各大会毎に集計しました。
私は社会人から本格的にランニングを始めた市民ランナーです。月500km程を走り競技志向でランニングに取り組んでいます。
ハーフマラソンの自己ベストが1時間12分29秒の実力です。自分自身も、この記録がどの程度のレベルなのか気になっていました。
そこで、私自身で各大会の記録をまとめ、記録分布を作成しました。
ここでは、自分の記録がどの程度のレベルなのか、目標とするタイムがどの程度の難易度に相当するのかが分かります。
それぞれのレベルに到達するためにはどのようなトレーニングを行えばよいのか、というイメージも紹介します。
- ハーフマラソンで1時間20分を切ると上位5.0%以内に相当(男子:上位4.9%、女子:上位:0.1%)
- ハーフマラソン1時間20分切りがフルマラソンサブスリー相当の難易度
- ハーフマラソンで上位半分に入るためには、男子:1時間50~55分、女子:2時間05~10分
フルマラソンのランキングは次の記事でまとめています。
集計対象:2022年 JAAF公認ハーフマラソン大会一覧
2022年に開催され、今回集計対象としたJAAF公認ハーフマラソン大会は次の通りです。
- 第42回 神奈川マラソン
- 第37回 焼津みなとマラソン大会
- 第47回札幌マラソン
- 舞鶴赤れんがハーフマラソン2022
- 第8回京都亀岡ハーフマラソン
- 第28回手賀沼エコマラソン
集計条件は次の通りです。
- JAAF公認コースである
- 参加者が1000人以上
- ペーサーやゲストランナーなどは除く(陸連登録、実業団は含みます)
- 複数大会に出ている個人がいた場合は最も良い記録を採用(重複しないように集計)
集計対象とした以外にも多くの公認大会が開催されています。集計が難しい、参加条件が厳しく参加人数が絞られている等の理由から、今回の集計からは外しています。
レース結果を参照することができ、できるだけ多くの市民ランナーが参加したメジャーな大会に絞っています。
全体集計結果と各レベルの解説
全体集計結果
集計対象とした6大会の全体集計結果は次の通りです。
- 集計人数:21011人(男子:17380人、女子3642人)
- 1時間20分(フルマラソンサブスリー相当)のライン(難易度):上位4.1%(男子:4.9%、女子:0.1%)
男性と女性を比較すると、女性の方が約15分程度タイムが遅い傾向にあります。
フルマラソンの記録でも男性と女性の記録差はおよそ15分でした。距離が短いハーフマラソンでも、男女の記録差がほとんどフルマラソンと変わらないことが分かります。
女性の方が長い距離に適性があるランナーの多い、といったことが理由かもしれません。
以下では、ハーフマラソン全体・男子・女子でそれぞれ集計データをヒストグラムで示します。
ハーフマラソンの方が、幅広いレベルの市民ランナーに普及しているのか、綺麗なヒストグラムになっています。
~1時間05分:スーパーエリート
1時間05分を切れるランナーはスーパーエリートです。ハーフマラソンの大会であれば、箱根駅伝に出場する学生ランナーや実業団ランナーが、このくらいで走ります。
市民ランナーでも、学生時代までに長距離種目へ取り組んだことがある人がほとんどです。
トレーニングを地道に積み重ねていくだけでは到達することは難しいです。長距離種目に対する適正、生まれ持った才能が必要になります。
ほとんど3:00/km程度のペースでハーフマラソンを走りきる必要があります。5000mでも14分00秒くらいの実力が必要です。
このレベルになると、箱根駅伝常連校でも、選手として走れるかどうかの選考に残れます。関東学生連合にも選出されます。
1時間05分~1時間10分:エリート
一握りの市民ランナーが到達できるレベルがハーフマラソン1時間10分切りです。
フルマラソンエリート枠の出場資格として、「公認ハーフマラソン1時間10分」が設定されている場合が多いです。そのくらい価値がある記録になります。
学生時代に実力があったランナーを除いた市民ランナーで、このレベルに到達できる人はかなり少数です。毎日ランニングトレーニングをしても、ある程度の才能が必要になります。
VO2max・LTを万遍無く鍛え、ロングランなども取り入れて基礎力を高めていく必要があります。
しかし言い換えると、市民ランナーでも、このレベルであれば最終的に到達できる可能性が高い、とも言えます。
1時間10分~1時間15分:準エリート
上位2.5%以内に入るレベルが準エリートです。
ハーフマラソン大会でも、メジャーな大会でなければ上位入賞が狙えます。
ここまで到達できれば、市民ランナーとしては十分に高いレベルですが、このくらいまで到達するランナーはさらに上の目標を持っている場合が多いです。
1時間10~15分は、長距離への才能が多少低くても正しい練習方法と休養を続けて行けば、達成できると考えています。私自身も、自己ベストが1時間12分台です。
私自身の経験ではありますが、以下の記事を参考にしてみてください。
1時間15分~1時間20分:トップアマチュア
フルマラソンサブスリー(サブ3)相当の記録が、ハーフマラソン1時間20分切りです。
市民ランナーとしてはかなり高いレベルであると言えます。ランナーの上位5.0%です。
ハーフマラソンで1時間20分を切るスピードが無くても、フルマラソンでサブスリーを達成している市民ランナーは多くいます。
サブスリーに必須な記録ではありませんが、ハーフマラソンで1時間20分を切っていると、長い距離の練習が多少不足していても、サブスリーを達成できる可能性が高いです。
1時間20分切りのためには、LT強化、多くの低強度ジョギングで鍛えていく必要がありますが、VO2maxを高めるためのインターバルトレーニングにも取り組んでいくと効率が良いです。
1時間20分~1時間40分:アマチュア
本格的にランニングへ取り組み始め、多くの中級者ランナーが位置するレベルがハーフマラソン1時間40分切りです。
1時間40分を切ると、市民ランナー上位20%に入ることができます。
このレベルになってからは、ランナー自分自身で、速くなるための練習内容について色々考え、練習に取り組んでいます。
トレーニング内容だけでなく、「どんな能力を伸ばすための練習なのか」を常に意識してトレーニングに取り組むようにすると、さらに記録を伸ばせる可能性が高いでしょう。
LT強化と低強度のジョギングを行っていくことがおすすめです。VO2maxを意識したインターバルトレーニングの重要性は低いと考えます。
具体的な方法論は次の記事を参考にしてみてください。
1時間40分~2時間00分:脱初心者
習慣的に走っている方であれば到達できるのがハーフマラソン2時間切りです。
長距離への適正があれば、ほとんど練習していなくても、このくらいで走れてしまう市民ランナーの方も多いです。
1時間40分に近い記録を持っているランナーは、さらに記録を伸ばしていきたいと考えている方も多いです。
2時間00分~:初心者
ハーフフルマラソン完走を目指す人は、1週間の内、3~4回以上は継続的にランニングを行うことが望ましいです。
ハーフマラソンであれば、なんとなく走り切れてしまう距離ではありますが、あまりにも耐性が無いと怪我をしてしまいます。
怪我を防ぎ、楽しくハーフマラソンを完走するためにも、ある程度練習をして臨みたいです。
大会毎集計結果(データ集)
以下では集計対象とした各大会での集計結果を個別に紹介します。
※本記事は都度更新します。もし集計してほしい大会がありましたら、遠慮なくお問い合わせください。
第42回 神奈川マラソン
- 集計人数:5397人(男子:4518人、女子879人)
- 1時間20分のライン:上位9.2%(男子:10.9%、女子:0.2%)
第37回 焼津みなとマラソン大会
- 集計人数:1535人(男子:1394人、女子141人)
- 1時間20分のライン:上位3.7%(男子:4.1%、女子:0%)
第47回札幌マラソン
- 集計人数:4909人(男子:3985人、女子923人)
- 1時間20分のライン:上位1.1%(男子:1.4%、女子:0%)
舞鶴赤れんがハーフマラソン2022
- 集計人数:1603人(男子:1344人、女子259人)
- 1時間20分のライン:上位5.4%(男子:6.5%、女子:0%)
第8回京都亀岡ハーフマラソン
- 集計人数:1987人(男子:1572人、女子414人)
- 1時間20分のライン:上位2.8%(男子:3.4%、女子:0.2%)
第28回手賀沼エコマラソン
- 集計人数:6235人(男子:5117人、女子1118人)
- 1時間20分のライン:上位2.1%(男子:2.5%、女子:0.2%)
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