- ランニングで心拍計を使いたいけど、何を選べばよいかわからない
- 安いものと高いもので何が違うの?
- 腕時計と胸ベルトの違いは何?
初心者の方で心拍数を測りながらランニングを行いたい方、中級者の方で激しいトレーニングでも心拍数を正確に測定したい方で、何を買えばよいかわからない方も多いと思います。
私は社会人からランニングを始めた市民ランナーです。月500km程走り競技志向でランニングに取り組んでいます。
私は普段から心拍数を基準にトレーニングを行っています。
ランニング用の心拍計は、腕時計やアームバンドに採用されている光学式心拍計と、胸ベルト(ハートレートセンサー)に採用されている電気式心拍計に分かれます。
本記事を読めば、ランニング用の心拍計としてどのようなものを選ぶべきか判断できるようになります。
また、私自身がおすすめできるモデルも紹介します。
- ウォーキングや軽いジョギングのみ:腕時計(安いタイプで十分)
- 本格的で速いペースでのランニング:腕時計(GPS機能付き) or アームバンド
- インターバルトレーニングでの使用、心拍数を重要視する人:胸ベルト(ハートレートセンサー)
心拍計おすすめ一覧
本記事で紹介する、心拍計のおすすめモデル一覧です。
横にスライドできます→ | Garmin Forerunner 255 | COROS PACE Pro | Polar Pacer | COROS心拍センサー | xoss アームバンド | Garmin HRM-Dual | Cat Eye HR-11 | XOSS X2 |
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分類 | 腕時計 | 腕時計 | 腕時計 | アームバンド | アームバンド | 胸ベルト | 胸ベルト | 胸ベルト |
心拍測定 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | 電気式 | 電気式 | 電気式 |
メーカー | Garmin | COROS | POLAR | COROS | XOSS | Garmin | CatEye | XOSS |
レビュー | レビュー | レビュー | レビュー | レビュー | レビュー | レビュー | レビュー | レビュー |
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腕時計:光学式心拍計おすすめモデル
光学式心拍計(腕時計)でGPS機能が付いたおすすめモデルを紹介します。
GPS機能が無いモデルについては、心拍計の精度に大きな差はないため、他機能の有無で選ぶとよいです。
以下で紹介する商品は基本的にどの腕時計を選んでも大きな差はありません。
私自身が使っているという点が大きいですが、使いやすさとしてはガーミンがおすすめです。
ガーミン Forerunner 255/Foreathlete 55
私自身も愛用しているのがガーミンのForerunnerシリーズです。私はForerunner 255 musicを使用しています。
ランニングに特化した機能をすべて備えており、機能・品質共にとても満足できる商品です。
Forerunner 255は、Foreathlete 55の上位機種になります。
Foreathlete 55でも、ランニングをするために必要な機能はすべて備えています。
255と比較すると、バッテリー機能・GPSの精度・他センサーと接続できるかどうかなどの違いがあります。
2023年6月時点では、最新モデルとしてForerunner 265が発売されています。
COROS PACE Pro(カロスペースプロ)
COROS PACE Pro(カロスペースプロ)は、2024年11月に発売された、COROSのランニングウォッチ最高モデルです。
COROS PACE 3と比べ、AMOLEDディスプレイで視認性が向上、タッチスクリーン、フルカラーのMAP機能を備え、利便性が格段に向上しました。
通常のランニングで使用する範囲であれば、COROS PACE 3で十分であるとも言えます。ただ、同ランクのGPS付きウォッチとしては、かなりコストパフォーマンスが高い製品だと感じています。
無料で使えるTraining Hub(ランニングデータを自動解析してくれるもの)の機能も充実しており、ランニングデータを有効に活用したいランナーにはおすすめです。
POLAR PACER(ポラールペーサー)/POLAR PACER PRO
POLAR PACERは、Polar Japanのランニングウォッチの最新シリーズです。
Polarは心拍計分野に強みを持っていると言われており、健康増進からアスリートのパフォーマンス向上まで、リハビリ支援や体重管理でサポートしているようです。
アームバンド:光学式心拍計おすすめモデル
アームバンドも、腕時計と同様で光学式心拍計となっています。
そのため、基本的な精度は腕時計と同じですが、体に密着しやすい腕などに巻き付けるため、その分、誤測定が少ないという特徴が上げられます。
COROSの心拍センサーはアームバンド型ではありますが、胸ベルト式に匹敵する精度があることを確認しました。
COROS(カロス) 心拍センサー
COROSのアームバンド型心拍センサーです。
心拍数の測定に最適な上腕の血管を利用して測定することで、胸ベルト式に匹敵する精度・追従性を実現しています。
実際に私自身も、インターバルトレーニングで十分に使えることを体感しました。
値段が約1万円と、多少高額である点がデメリットです。
XOSS 心拍計アームバンド
XOSSの心拍計アームバンドは、コストパフォーマンスが高いアームバンドです。私自身は使用していないので、紹介のみです。
マイナスなコメントは少なく正常に動作しているようです。胸ベルト式心拍センサーも発売しているメーカーなので、心拍数測定に対してはある程度のノウハウが溜まっていると推測されます。
胸ベルト、ハートレートセンサー:電気式心拍計おすすめモデル
胸ベルトのおすすめモデルを紹介します。
ガーミンのHRM-Dualが最も品質に信頼性があると考えますが、信頼性と品質、コストの両立を考えた場合は、キャットアイのHR-11がおすすめです。
ガーミン HRM-Dual
純正品で、最も品質の信頼性が高い製品です。
私自身も心拍ベルトをはじめて購入したのがHRM-Dualでした。
接続不良や故障などもなく、品質の高さを感じています。
キャットアイ HR-11
ガーミンのHRM-Dualが高いため、予備として購入したのがキャットアイのHR-11です。
ランニングウォッチとしてガーミンを使用している中、別メーカーの心拍計を使用することに不安がありました。
精度は全く問題なく、HRM-Dualと同様です。
ただ、ほぼ個体の問題だとは思いますがHR-11の動作に不具合が発生し、製品交換となりました。しかし、メーカー側が親切に対応いただき、製品交換もスムーズに対応いただけています。
このような点が安心ですね。
XOSS X2 心拍ベルト
XOSSの心拍ベルトは、コストパフォーマンスが高い心拍ベルトです。私自身は使用していないので、紹介のみです。
Amazonでの商品レビューを見ても、問題なく使えているというコメントが多いです。
一部、「不良が多い」等のコメントもありますが、安価であるため、試してみる価値はありそうです。
胸ベルトは「ベルト」が壊れやすい
胸ベルトはセンサー部とベルト部で構成されますが、ベルト部の電極部が剥がれて壊れるパターンが多いです。
胸ベルトは消耗品なのですが、胸ベルトの電極ベルト予備は、サイズさえ合っていればセンサーのメーカーが異なっても使いまわすことが可能です。
私はガーミンのHRM-DualとキャットアイのHR-11を持っています。
HRM-Dualの電極ベルトが剥がれてきたので、キャットアイのベルトで使いまわしています。
ガーミン HRM-Dual純正ベルト(5千円)はかなり高いので、キャットアイの電極ベルト(千円以下で購入可能)を予備として購入することをおすすめします。
本記事では、ランニング用心拍計の選び方を紹介しました。
インターバルトレーニング等の心拍数が急変動するようなシーンで心拍数を正確に測定したい場合には電気式心拍計(胸ベルト)を選びましょう。
それ以外の場合には、GPS機能のあるタイプと無いタイプで選ぶとよいです。
心拍計は光学式と電気式がある
心拍計による心拍測定方法は、大きく分けて2種類あります。光学式と電気式です。
光学式心拍計:腕時計・アームバンド
光学式は、センサーから発する光で血管内部の血液を検知します。
血液中のヘモグロビンの量によって、照射した光がどれくらい吸収されるのかが決まります。ヘモグロビンに吸収される光が多いほど、センサーに戻ってくる光量が減少します。
血管内のヘモグロビン量が心拍により変動するので、その変動頻度で心拍数を計測します。
腕時計以外にも、アームバンド方式(腕に巻き付けるタイプ)の光学心拍計があります。
腕時計とアームバンドで、測定方法は同じですが、アームバンドの方が腕に巻き付ける分、血液を検知しやすくなるため心拍数の測定精度が高い傾向があります。
電気式心拍計(胸ベルト、ハートレートセンサー)
電気式は、心臓の鼓動を電気信号として受け取り、心拍数を直接測定する方法です。
光学式と電気式では、心拍数の測定方法が根本的に異なります。電気式の方が圧倒的に反応が速く、精度が高いです。
心拍計の精度
心拍計の精度について紹介します。
光学式心拍計は精度に技術的限界がある
光学式心拍計では測定精度に限界があります。ガーミンの公式HPで述べられていることを引用します。
光学心拍計の精度
光学式心拍計の精度につきまして:https://www.garmin.co.jp/legal/heart-rate/
ガーミンの手首装着型光学心拍計は、特定の条件下でお客様の心拍数を推定及び提供することができるセンサーです。
・・・
心拍数の測定値はしばしば特定の状況下で不正確になるデバイス固有の技術制限があります。こうした状況は、ユーザーの物理的特性やデバイスとのフィット感、活動の種類、強度などの組み合わせで発生することがございます。
・・・
私自身が使用した感想としても、心拍数が急変動するようなトレーニングでは、光学式心拍計を採用している腕時計では、正確に心拍数を測定することはできません。
光学心拍計の「安い」・「高い」の違い
光学心拍計を備えている腕時計でも、値段が安いものから高いものまで幅広くあります。
基本的な考え方としては、「値段と心拍数の精度は比例している」ということです。
光学心拍計の精度は、測定技術とセンサーの数によります。
最新機種になればなるほど測定技術は向上している例が多く、高いものほどセンサー数が多い傾向にあります。
心拍計精度比較 腕時計 vs ハートレートセンサー
光学式心拍計である腕時計とハートレートセンサー(胸ベルト)の心拍数測定精度の差を紹介します。
特に、インターバルトレーニング等の「心拍数の急上昇・急低下が発生するトレーニング」で、測定精度に大きな差が発生します。
今回示す例は、1000mを10本行うインターバルトレーニングです。間の休憩は1分間のジョギングです。
上図が腕時計の光学式心拍計(ガーミン Forerunner 255)、下図がハートレートセンサー電気式心拍計(HRM-Dual)で測定した結果です。
腕時計で測定した方は、心拍変動を正確に測定することができていませんが、胸ベルトでは正確に測定できています。
今回、腕時計として使用したガーミン Forerunner 255は、ランニング用に特化した2022年最新機種であり、測定技術・センサー共にほぼ最上級と言えます。
使っている機種、その人の血流状態や体温などによって、インターバルのような激しい心拍変動を伴うトレーニングでももっと正確に測定できる方もいらっしゃると思います。
しかし、基本的には電気式を採用しているハートレートセンサー(胸ベルト)の方が圧倒的に正確に心拍数を測定することが可能です。
心拍計精度比較 アームバンド vs ハートレートセンサー
COROSのアームバンド式心拍センサーとガーミンHRM-Dualで精度比較を行いました。
下のグラフは、横軸に疾走距離[m]、縦軸に心拍数[bpm]をとったものになります。上がCOROSのアームバンド心拍計、下がGARMINの胸ベルト式ハートレートセンサーになります。
詳しい解説は別の記事でおこなっていますので、そちらを参照ください。
アームバンドでも心拍に対してかなりの追従性があり、結論としては、アームバンド式心拍センサーの精度は胸ベルト式に匹敵するものがあり、十分代替となります。
アームバンド式心拍センサーと胸ベルト式の比較検証は次の記事で詳細に行っています。
使用目的毎 心拍計の選び方
使用目的毎に、心拍計の選び方を紹介します。
ウォーキングや軽いジョギングのみ:腕時計 or アームバンド
心拍数が安静時に近いほど、光学式心拍計でもある程度正確に心拍数を測定することができます。
ウォーキングや軽いジョギング等、心拍数が100~120回/分程度が上限で比較的安定している場合には、低価格帯の光学式心拍計で十分です。
具体的には、心拍計付き腕時計(ランニングウォッチ)、活動量計等です。
腕時計だけで自分の走った距離や位置を測定できるGPS機能を付けない場合、安価なタイプから選ぶことが可能です。
価格帯で言うと、5千円~1万5千円程度です。
比較的速い速度のランニングをする:アームバンド or GPS機能付きの腕時計
比較的速い速度のランニングでは、心拍数が140~160回/分に到達することが想定されます。
このような場合でも、心拍数の急上昇/急低下するようなシーンは少ないため、光学式心拍計で十分だと考えられます。
ただ、本格的にランニングへ取り組んでいる方かと思いますので、GPS機能が付いているタイプをおすすめします。
自分の走った距離や位置が分かるので、普段のトレーニングを管理することが可能です。
価格帯で言うと、2万円~5万円程度です。
心拍数が急上昇/低下するシーンで使用する:高性能アームバンド or 胸ベルト
心拍数が急上昇/低下するインターバルトレーニング等で使用する場合には、電気式の胸ベルトをおすすめします。
光学式では、心拍数の急変動を測定することが難しいためです。
ただ、COROSのアームバンド式心拍センサーについては、インターバルトレーニングでも十分に精度と追従性が高いことを確認しました。
COROSのアームバンド式心拍センサーであれば、胸ベルト式心拍センサーの代替として使えると考えています。
アームバンド・胸ベルトを使用する場合は腕時計やスマホが必要
心拍計としてアームバンドや胸ベルトを選ぶ場合には、測定した心拍数を見るために腕時計(ランニングウォッチ)やスマートフォンが必要になります。
ランニング中にアームバンドや胸ベルトを装着し、腕時計、もしくはスマートフォンを携帯すれば、心拍計で測定したデータを確認することが可能です。
腕時計やスマートフォンとは、ANT+やBluetoothで無線接続します。
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