【2022年6月中京大学土曜競技会】5000mレース レポート

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。改訂履歴は記事の最後に記載しています。

 こんにちは。らんしゅーです。

 別の記事で自己紹介をしていますが、大学まで長距離種目の経験が無い市民ランナーです(スポーツの経験は豊富です)。

 今回は、中京大学土曜競技会(公認大会)の5000mに出場してきました。

 本記事はそのレースレポートになります。

目次

本レースの位置づけ

 今回は5000mで自己ベストを狙うレースにしたいと考えています。

 4月3日に同じく中京大学で5000mに出場しましたが、16分26秒と大幅に自己ベスト(PB:16分14秒)から遅れる記録となりました。ハーフマラソンでの自己ベスト1時間12分29秒とVDOT基準で比較すると、劣る結果となりました。

 4月3日もレース1週間前から走行距離を落とすミニピーキングを行い、疲労は抜いたうえで臨みました。しかし、記録は良くありませんでした。

 思うような記録が残せなかった要因を以下の通り考察しました。

  1. 陸上競技場、スパイクを使用したトレーニング不足
  2. ランニングピッチを高めた時の走行感覚が無い
  3. 解糖系トレーニング不足
  4. 身体機能的にピッチを上げることができない

 これらの課題について、4月から取り組み始め、それぞれ一定の進歩を達成することができています。3の進捗ついてはトレーニングの設定ペースで語りがちですが、私としてはトレーニングの「余裕度」で測るほうが適切だと考えています。

 その観点で言うと、解糖系トレーニングを継続してきたことで、1500mレースペースでのトレーニングでは同じ設定ペースでも余裕度がかなり上がってきました。それは結果的に疾走ペースの向上にもつながっており、1km換算で5秒/km程度はペースアップできています。

 ランニングピッチは意図的にハイピッチになるように意識しています。特に動きに余裕があるLTインターバルでは、1分間当たりのピッチ数を5ピッチ程度増やしてみました。

 4月に挙がった課題についてはそれぞれ一定の進捗があります。また、今回はトレーニング内容もレースに向けた特異的なものへと変更し取り組んできました。1500mレースペースから3000mレースペースでのトレーニングを週1回で導入し、4月から数えると8回~10回程度行うことができました。

 また、2週前には3000mレースに出場し、5000mの実戦に近い距離で走っています。

 この通り、今回の5000mは自己ベストを出すためにほぼ最大限の努力をしてきたと言えます。

目標とレースプラン

 前回の5000mトラックレースでの記録は16分26秒(VDOT62.6相当)でした。

 今回は調整率100%で臨みます。

 ピーキングとして最も効果が期待されるのは、レース1~2週間前からトレーニング負荷ボリュームを60%程度に落とすこと、ということが過去の研究から分かっており、今回は完全に再現しました。

スクロールできます
月日トレーニング
6/1213km Easy
6/13OFF
6/1410.7km Easy
6/15800m*3+400m Total:12km
6/1610.7km Easy
6/178.5km Easy
6/18 Race

 トレーニング強度は維持すべきなので、レース三日前には3000mレースペースインターバルを行っています。

 3月に走ったハーフマラソンでの記録から推定されるVDOTは65.4です。一方4月3日の5000mレース結果から計算されるVDOTは62.6、直近3000mレースでのVDOTは63.1となります。

 長い距離の方が得意であるという点や調整の進み具合、調子を考慮すると、ほぼ自己ベストと同等のレベルでは走れるのではないかと考えています。

 これらの情報から、目標タイムは15分48秒(VDOT65.5)とします。

 目標タイムを左右する重要なファクターであるレース条件ですが、今回はかなりいいのではないかと考えています。

 まず気象条件ですが、風は穏やか、事前の予報に反して気温も25℃前後と非常に走りやすい予報となっています。

 続いて同じ組で走るランナーですが、見たところ15分台中盤から後半で走れるランナーが多く見受けられます。ほぼ確実に集団で走れそうな感じです。

 目標ペースは3分10秒±3秒/kmくらいで刻んでいければいいと考えています。できるだけ集団の後方で少し格上のメンバーにひたすらついていく、という戦法です。

 では、レースレポートへ。

レースレポート

 久しぶりに、完全に調整したうえでのレースだ。

 もっと走れるだろうと思って出場した4月の5000mでは、思うような記録を残すことができなかった。トラックレースは甘くないということを体感した。

 それから、課題へ取り組み、トレーニングの特異性も調整、練習量もしっかり落として今日を迎えた。長めの距離が得意であるということもあって、自己ベストを大幅に超えるような記録は難しいと思うが、ハーフマラソンと同等の記録程度は残したい。

 起床はいつも通り4:30にした。最近、睡眠時間を意図して増やしている。3月や4月は6時間ちょいしか確保できていなかったが、「睡眠は優先度が高い練習」と認識して、練習時間を削ってでも増やすようにしてきた。結果、現在では6時間30分~40分くらいにまで増えている。

 気になっていた天候を確認すると、なんと最高温度が急低下する予報となっていた。30℃超えを覚悟していたが、最高25℃、天気はどんよりしているが風も穏やかなようだ。天候条件は良いことが分かり気分が良くなった。

 Inbody Dial(家庭用インボディ→レビュー記事)で体組成を測定すると、65.1kg・体脂肪7.1%。最近は体重を減らさないようにしっかり食べている。

 自己ベストは塗り替えたいものの、マクロなスケジュールで見ると、まだまだ地力を底上げしていくフェーズにあるため、体重をギリギリまで減らしていくようなタイミングではない。

 今回は起床直後にジョグはしないことにした。気温も上がってきておりレース直前のウォーミングアップで十分だ。あえて疲れをためることはしない。

 朝食は飽きずにいつも通りのメニュー。ごはん・目玉焼き2個・納豆・牛乳1杯。午後早めのレースであるため、朝食と昼食は軽くとることにする。

 今日の栄養戦略としては、レース1~1.5時間前にレッドブルとモンスターエナジーを摂る予定。カフェインを体重×3mg(体重が60kgだと180mg以上のカフェイン)を摂ることでパフォーマンスアップが期待できる。

 モンスターエナジーは1本で約150mgのカフェイン含有量であるため、それに加えて、コーヒー一杯程度(50~90mg)のカフェインが必要となる。

 一つの懸念である妻の機嫌は、マネジメントに成功している。今週は女性特有の問題が発生していたが、徐々に回復にしてきており、昨晩ではかなり機嫌も戻っていた。この期間は特に理由はないが激しく機嫌が悪いことが、やっとわかってきた今日この頃。

 本日のランニングギヤ。

 ランニングパンツを2XUからエアロスイフトに変えてから、記録があまりよくない・・・と感じるのはただの偶然だと思いたい。コンプレッションタイツがパフォーマンスにいい影響を及ぼす科学的な知見は今のところない、とのことである。むしろ、脚の可動域を全く制限しないランニングパンツの方が優秀なはずである。

 娘が起きてきたのは朝7時。最近は娘が寝室から一人出てくる。とても成長を感じる瞬間だ。

 自分のレースがある事、娘のダンス教室がある日であるため、特にお出かけはしない。朝から家でだらだらモード。レースを控えている身としては嬉しい限りだ。

 娘と買い物に行ったあと、豊田の中京大に向けて家を出た。これまで気が付かなかったのだが、中京大は土曜の場合スクールバスが運行している。浄水駅から豊田キャンパスの往復だ。さらに、浄水駅の場合、自宅最寄りの名古屋市営地下鉄駅からだと、名鉄から乗るよりも圧倒的に早いことが分かった。

 まさかの発見だった。中京大は少し遠くて気合を入れないとエントリーできないような感じだったが、そのハードルがだいぶ下がった気がする。

 予定通り、浄水駅からスクールバスに乗り中京大に無事到着した。貝津駅経由よりも圧倒的に楽だ。スクールバスも混んでいなかった。大半の方は車で来ているのだな、と思った。自分は車を手放しており、電車しか交通手段が無い。

 5000m競技開始が15時10分頃、招集が14時10分~14時30分の間であったため、招集を済ませてからウォーミングアップをすることにした。カフェイン飲料を摂取した場合、血中カフェイン濃度が最も高くなるのは摂取後60分~90分頃である事が分かっているため、招集直前にエナジードリンク等を飲む。

 20分弱のウォーミングアップを済ませた。小雨が降り始めたが、レースには何ら支障はないレベルだ。

 1組目がスタートしてからスパイクに履き替え、ウィンドスプリントを3本。レース前のウォーミングアップを完了させた。

 いよいよレース開始だ。おおよそ付いていくべきランナーの目星は付けていた。整列後、スタートの号砲が鳴った。

 レースはいつも通り速めの入りだ。最初の400m通過が74秒、次の400mが73秒。自分としてはオーバーペースであったが、それでも3:06/km程度であったため、許容上限。

 明らかに集団が分かれ始めた。15分台前半で走るランナーが第一集団を形成。16分前後で走るランナーはそれ以外といった構成。ランナーの大半が第一集団で固まってしまったため、第二集団と言えるような集団は形成されなかった。

 自分自身は、第一集団についていくと確実にオーバーペースとなる事が分かっていたため、さすがにその集団には着いて行けなかった。ちょうどよいペースくらいの高校生が前に出てくれたので、その高校生についていくことにした。

 400mを76~77秒くらいで刻んでくれる。しかしピッチがゆっくりだ。自分もそれにつられてなのか、ストライドが伸び気味になりピッチがゆっくりになる。

 3000mを超えた当たりからやはりきつさが出てきた。自分としては前半3000mがオーバーペースであったということだ。到底残り2000mをイーブンで刻めるような余力は残っていない。後は耐えしのぐだけ。

 我慢すれば耐えられる、といった状態ではない。3000~5000mはやはり例に漏れず大幅ペースダウンした。84秒/400mが最も遅いラップとなった。

 最後は地獄のきつさだった。こういうパターンでは大幅自己ベストは出ない、そう思った。自己ベストが出る時は、苦しいが、割と最後まで気持ちよく走りきれるし、そこまでペースダウンしない。

 残り一周、力を振り絞るもほとんどペースアップできない。ラスト400mも80秒かかってゴールした。

 手元時計では16分15秒。自己ベストである16分14秒とほぼ変わらず。自己ベストくらいでしか走れなかった。

レース結果

 レース結果は16分15秒。5000mPBとほぼ同じタイム。

 レース詳細振り返りは次の記事にしようと思う。

 4月から課題に取り組んできたうえに、今回は5000mで記録を出すための特異的なトレーニングも行ってきた。しかし、自己ベストを更新することはできなかった。

 トラックでの記録が更新できなくなってから約8か月が経過した。トップレベルのランナーでは記録が停滞するなんてことは普通の事だが、まだまだ伸び代がある状態で記録が停滞するということが、何を意味しているのかはちゃんと向き合う必要がある。

 ハーフマラソンでの記録は着実に伸びてきた。しかし、10km以下の距離ではパフォーマンスが上がってこない。これは明確な事実だ。

 悲観はしていないし、今までのトレーニング内容が無駄だった、とも思わない。着実に地力にはなっていると感じているが、トラックで記録を出す能力は向上していないということだ。

 

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