【2022年 名古屋地区夏季陸上競技大会】3000mレース レポート

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。改訂履歴は記事の最後に記載しています。

 こんにちは。syu_hibiです。

 別の記事で自己紹介をしていますが、大学まで長距離種目の経験が無い市民ランナーです(スポーツの経験は豊富です)。

 今回は、名古屋地区夏季陸上競技大会(公認大会)の3000mに出場してきました。

 本記事はそのレースレポートになります。

目次

本レースの位置づけ

 始めに、現在最も主眼を置いている種目は5000mであり、5000mの記録を伸ばすことが目標です。基本的に長距離種目は「積み上げ」で記録が向上していくと考えているので、「いつまでにどのくらいの記録を出す」といった目標は定めていません。

 今回のレースは、4月の5000mで挙がった課題に対しての進捗を測るレースという位置づけです。

 直近のレース結果としては、5月8日に出場した758ランナーズトライアル10kmで記録した34分03秒です。完全に調整無しで出場したので記録にはこだわっていないレースでした。

 ロードレースであったため、取り組んでいた課題の内「ランニングピッチを高めること」を意識して出場したレースでしたが、意識通りにピッチを上げることができたと考えています。

 再び記しますが、陸上競技場で行った4/3の5000mで思うような記録が出せなかった要因を下記のように考察しました。

  1. 陸上競技場、スパイクを使用したトレーニング不足
  2. ランニングピッチを高めた時の走行感覚が無い
  3. 解糖系トレーニング不足
  4. 身体機能的にピッチを上げることができない

 2及び4の課題については、日頃のポイント練習から意識して取り組んできており、特に閾値ペースでのトレーニング強度以上のポイント練習では、確実に、「楽に」ランニングピッチを向上させることができています。

 一方、1および3についても、4月上旬からトラックでのスパイクトレーニングを開始し、Totalで8回程度のトレーニングを重ねてきました。800mレースペースから3000mレースペースまでの強度をメインに行い、解糖系の強化及びVO2maxの引き上げを狙って練習を継続してきました。

 今回のレース距離は3000mであり、解糖系およびVO2maxの適応進捗具合を測るには最適な距離となっています。従って今回のレースでは、上に挙げた課題すべてに対して現在の進捗を測ることができると考えています。

目標とレースプラン

 前回の5000mトラックレースでの記録は16分26秒(VDOT62.6相当)でした。

 今回は調整率50%程度で臨みます。

 ピーキングとして最も効果が期待されるのは、レース1~2週間前からトレーニング負荷ボリュームを60%程度に落とすこと、ということが過去の研究から分かっています。

 今回は直近一週間の負荷を約75%程度までしか下げていません。その意味での「調整率50%」です。

 トレーニングは、ほぼ100%、3000mレースで記録を出すことができると考えられる内容となっていると考えています。800~3000mレースペース及び、CV強度でのテンポ走、継続的なLTトレーニングを組み合わせて、特異性を高めてきました。

 トラックでスパイクを使用したトレーニングも週1回のペースで行うことができているため、スパイクに関する課題とトレーニング内容の特異性については、前回5000m時と比較して大きく進歩している点だと考えています。

 トレーニングレベルは確実に向上してきています。LTトレーニングにおけるペースも徐々にですが向上してきており、確実に地力は上がってきていることを感じています。

 3月に走ったハーフマラソンでの記録から推定されるVDOTは65.4です。おそらく、今回のレースでは4月の5000mで記録したVDOT62.6と3月に記録したVDOT65.4の中間くらいになるのではないかと考えています。

 これらの情報から、今回の目標タイムは9分15秒(VDOT64.3)とします。

 レースプランですが、今回、エントリー時のタイム申請が「9分05秒」ですので、周囲のランナーは自分よりも格上であることが予想されます。

 しかし、集団で走ることが何よりも重要であると考え、多少突っ込んでもいいから「集団についていくこと」としたいと考えています。結果的に後半辛くなって失速したとしても、3000mであればそのロスは最小限に抑えられると思っています。

 ではレースレポートへ。

レースレポート

 待ちに待ったトラックでの公認レースだ。

 昨年同時期に3000mレースに出場しているが、その時の記録は9分33秒だった。怪我明け2か月後頃のレースであったため、まだ本調子ではなかった。

 それから約1年。閾値トレーニングをメインに据えたトレーニングを継続してきて、どのくらい記録を伸ばすことができているか、純粋に比較できる環境が整った。

 というのも、「時期(環境)・レース会場へのアクセス方法等・ピーキング量・体調」どれをとってもほぼ再現できている。今回の方が一緒に走るランナーが多く、さらに自分と同じくらいの走力を持っている方が多いことで集団走が可能である分は有利な状況だ。

 今回のレースで、どのくらい実力が伸長しているかによって、トレーニング方向性の正しさや自身の成長率等を把握することができると考えている。

 起床は4:30。最近少しづつ睡眠時間が伸びてきて、いい傾向だ。今日のレース開始時刻は15時過ぎであるが、体内時計をできるだけ狂わせたくないことがあり、ほぼいつも通りの時間に起床した。

 Inbody Dial(家庭用インボディ→レビュー記事)で体組成を測定すると、64.7kg・体脂肪8.3%。4月以降、解糖系のトレーニングに取り組み始めてからはカロリー不足にならないようしっかり食べるようにしている。解糖系を鍛えるためには、十分な糖質が補充されている必要があると勝手に思っている。

 起床直後に20分程度の軽いジョグを実施。昨年7月に1500mを走った日の起床直後にも同じようにジョグをしており、レースへの影響はほぼないことが分かっている。できるだけいつもの身体コンディションを実現するために、軽く体を動かした。

 狙い通り、トイレマネジメントに成功。まずはスタートラインに立つことができた。

 朝食は飽きずにいつも通りのメニュー。ごはん(250g)・目玉焼き2個・納豆・牛乳1杯。冷蔵庫に珈琲寒天ゼリーがあったのでそれも食べた。

 しかし、少し迷うのが栄養戦略だ。普段のロードレースはレース開始が大体9時頃であることが多いため、起床して朝食を取って以降に食事をとることはない。しかし、トラックレースの場合は開始時刻が午後になることも多く、昼食をはさむことが多い。

 今回は、レース4~5時間前までにご飯200g+小さな蒸しパン、あとはコーヒー・エナジードリンクによるカフェイン摂取で済ませることに決めた。こうやって、食べたものを細かく記録として残しておくことで、後で振り返ったときに拠り所となることも多い。重要だ。

 競技会の注意事項をよく読み、体調チェックシートやアスリートビブス等を準備した。Twitter上では、忘れ物でレースに出られなかったなどのツイートを見かける。

 今日のランニングギヤ。

 昨シーズンまでは、2XUのMSCランコンプショーツを使っていたのだが、パフォーマンスよりも快適さを優先した結果、エアロスイフトのランニングパンツに変更した。

 最近のトラックトレーニングではドラゴンフライも使い始めた。前回の記録会でスパイク慣れが一つの課題であったため、ちゃんとレースで履くシューズに脚を慣らす目的がある。手に入りずらい環境の中では少し勿体ないが記録を出すことが最優先だ。そのためにシューズがある。

 レース会場へのアクセスは、これ以上ないというくらい良い。自宅からジョギングで15~20分程度のところだ。

 一人で記録会に出場すると、盗難などを心配しながら荷物の置き場を探す必要があるのだが、スパイクなど必要最低限のものを持って会場にジョギングで向かい、レースが終わったらそのままジョギングで帰れば、荷物が盗まれる心配も無用だ。

 しかし、問題が一つ発生。起床直後から妻の機嫌がすこぶる悪い。これまでのレースで、妻の機嫌が悪い時に良い記録が出たことが無い。出鼻をくじかれた形だ。

 後から聞いてみると、体の節々が痛くて寝付けなかったことが原因らしかった。妻はもともと運動が苦手な性分だが、在宅ワークが中心となり、より体を動かす機会が減ったことで、PCに向かう姿勢を正す機会が減ってしまった。その影響で、肩回りや胸、肩甲骨周辺が固まってしまっているようだ。

 自分の中では、午前中に家族でお出かけをして、途中で自分だけ抜ける等で午前中の内に帰ってきてから、レース会場に向かう予定だった。しかし妻の頭では違ったらしく、朝ゆっくりしてから妻と娘だけでお出かけしようと思っていたらしい。

 結局、妻子が出かけたのが10時過ぎ。自分は家に残って、買い物に行き夕ご飯等を作りつつ、時間になったらレース会場に向かうことにした。

 予定通り、10~11時頃に早めの昼食を済ませた。その後、買い物に行き夕食の準備をしておく。レース開始が15時13分予定であるため、1.0~1.5時間前である13時40分頃にコーヒー一杯とモンスターエナジー355mlを摂った。

 montbellのクロスランナーパックにスパイクなど必要な荷物を詰め、瑞穂北陸上競技場へ向かった。3000mの招集時刻が14時43~53分であったため、ちょうどそれに間に合うように向かう。

 ジョグで会場に到着しスムーズに招集を終えた。しかし、問題発生。競技会がだいぶ遅延しており、約25分間の遅れが発生していた。本来15時13分スタート予定だったが、およそ15時40分スタートとなる見込みだ。

 せっかくカフェインを時間通りに摂ったのに、少し残念だ。

 ただ、日陰のテントもあったので不自由はしなかった。

 3000m1組目がスタートする直前にスパイクへ履き替え、最後のウィンドスプリントを行う。感触は悪くない。脚の違和感も全くない。調子は良さそうだ。

 前の組が走り終わり、いよいよスタートとなる。緊張感はあるが、緊張はしていない。いい感じだ。

 スタートの号砲が鳴った。

 予想通り、全体的に始めは突っ込んで入る。電光掲示板を見ると最初の200mは35~36秒くらいで通過していた。ほぼそのままのペースで最初の1000mは進んだ。1000m通過は3:02。

 4月の5000mでは、3:08程度の通過で上体がしびれる感じがあったが、今回は全くない。解糖系の適応が進んでいる証拠だ。

 しかし、その後の流れは悪い。集団が分かれはじめたが、自分がついていくべき適切な集団(9分10秒台くらいで巡航してくれる集団)が無い。ついていっていた学生が明らかにオーバーペースですぐに遅れ始め、1200~1600mのラップが79秒まで落ちてしまった。

 これではまずいと思い前に出た。そこからは前を引っ張る形になり集団の力を使えなくなった。一気にきつくなったが、400mラップ75~76秒で何とか耐えた。

 3000mなので、すぐに最終ラップが訪れた。まだ多少スパートする元気があった。残り400mで少し切り替え、ピッチを上げた。最後の200mは36秒程度でカバーできた。

 最終的なゴールタイムは9分24秒。1年前と比較して9秒のタイムアップだ。

レース結果

 レース結果は9分24秒。れっきとした3000m公認PBとなる。

 レースのまとめや振り返り、今後の方針は次の記事にしようと思う。正直な感想は、「思ったよりもタイムが良くなかった」だ。

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