【758ランナーズトライアル】10kmロードレース レポート

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。改訂履歴は記事の最後に記載しています。

 こんにちは。syu_hibiです。

 別の記事で自己紹介をしていますが、大学まで長距離種目の経験が無い市民ランナーです(スポーツの経験は豊富です)。

 今回は、RUN COLLECTION主催の758ランナーズトライアルの10kmに参加してきました。

 本記事はそのレースレポートになります。

目次

本レースの位置づけ

 今回のレースは、4月の5000mで挙がった課題に対しての進捗を測るレースという位置づけです。

 直近のレース結果としては、4月3日に出場した梅村学園陸上競技大会(@中京大)5000mで記録した16分26秒です。ピーキングを行い出場しましたが、確実に更新できると思っていた自己ベスト(16分14秒)にすら及ばない結果でした。

 体調やピーキングに関しては特に問題がありませんでした。これまで出場してきたレースとほとんど同じようなスケジュールで調整を進めることができていました。

 陸上競技場で行う5000mで思うような記録が出せなかった要因を下記のように考察しました。

  1. 陸上競技場、スパイクを使用したトレーニング不足
  2. ランニングピッチを高めた時の走行感覚が無い
  3. 解糖系トレーニング不足
  4. 身体機能的にピッチを上げることができない

 1,2は道具と感覚の問題であり、対策を実行すれば確実に身に付けることができる課題です。3は代謝機能の課題ではありますが、解糖によるエネルギー産生能力の向上は約40~60秒以内の運動時間である程度強度が高い速度でトレーニングを行うことで改善が見込めることが分かっていました。

 4月から仕事の環境が変化し、週1回程度の頻度で陸上競技場でのトレーニングが可能となりました。1~3の課題を解決するために、陸上競技場でスパイクを履き、解糖系強化のトレーニングを本格的に開始しました。

 4に関してはランニングフォームを大きく見直すことが必要な課題です。これまでは「楽に速く」を意識してトレーニングに取り組んできたため、ペースが維持できていればランニングピッチにはこだわっていませんでした。

 しかし、改めてデータを見直してみると、エリートランナーと自分自身の差として最も大きい点がランニングピッチの違いでした(データ比較結果)。

 明確にレベルの境目を示すことはできませんが、ある程度のレベルまで到達した後は、ランニングスピードの速さを決めているのはストライドだと言われています。

 ランニングピッチは各個人によって最適な歩数が異なりますが、一般的な市民ランナーでもハイピッチな方もいます。逆にエリートランナーでストライド走法だと言われている大迫傑選手でさえも、マラソンペースにおけるランニングピッチは185歩/分程度です。

 それに対し私のランニングピッチは、4月3日の5000mレース、自己ベストを更新した3月の名古屋シティマラソン、どちらにおいても183歩/分となっています。

 ダニエルズのランニングフォーミュラ著者であるダニエルズ博士によると、3000m以上の距離ではランニングピッチがほとんど変わらないと記載がありますが、あくまで「ほとんど」であり、5000mとマラソンを比較すれば確実に5000mの方がハイピッチになるはずです。

 これらの事実と考察から、私自身の課題として「平均ピッチを高めること」を挙げました。意識すれば単純に脚を速く動かすことは可能ですが、タイムアップにつなげるためには「楽に速く動かす」ことが必要です。

 従って、4月3日以降は「ピッチを高める」意識を持ち、「楽に速く動かす」ことをイメージして、トレーニングに取り組んでいます。

 今回のレースはトラックではなくロードで行われ、かつ、10kmであるため、挙げた課題の内、2,4の進捗を測ることができると考えています。

目標とレースプラン

 今回は完全に調整無しで臨みます。マイレージもほとんど落としていません。ポイント練習の一環として取り組みます。従って、好記録は狙っていません。

 今週は普段の週と同様、既にポイント練習を2回こなしており、脚は重い状態です。普段のトレーニングの延長線上で、どの程度の力が発揮できるかを測ります。

 直近のレース結果(3月のハーフマラソン)自己ベストのVDOTは約65です。これまでのレース結果から、経験的に、調整をしない場合の影響はVDOT換算でマイナス2程度なので、約VDOT63(34分00秒程度)が目標となりそうです。

※今回のレース会場は実走行距離が短くなる傾向があります。10kmだと約150m(タイムにして30秒程度)は短くなることが予想されます

 単独走となってもイーブンペースを守り、あくまでも自分のペースで走り切りたいと考えています。

レースレポート

 久しぶりのレースだ。

 自己ベストを狙うような場ではないため、トレーニングの一環として出場することにした。走行距離・ポイント練習頻度も落とさず、脚が重い状態で臨む。

 今日出場するのは、いつも庄内緑地公園で開催される758ランナーズトライアルだ。アクセスが非常によく、気軽に参加できるため重宝している。

 今回は自己ベスト超えを狙ったギリギリのレースをするつもりはないため、少し気楽だ。しかし、ピーキングをしていない分、脚が重い状態で走ることになり、レース中のきつさはむしろ「苦しい」。

 いつも通りに4時台には起床。朝食も普段と全く同じ内容。今日の栄養戦略は、いつも通りレース2時間前頃にレッドブル330mlを飲むことだけだ。

 今日のランニングギヤ。

 ロードでのレースシューズをメタスピードスカイに変えてから約半年が経過するが、個人的にはヴェイパーフライネクスト%よりも感触がいい。沈み込み過ぎずリズムがとりやすい。また、市民ランナーとしては気になる耐久性の面でも、メタスピードスカイの方が上だと感じている。

 今回は会社の友人と一緒に出場する。現地で落ち合う予定だ。レース会場8時前に集合という約束だ。

 身支度・家事を終え、会場に向かうときに過ちに気が付いた。レース会場8時集合なのに、8時前の電車に乗ろうとしていたのだ。間に合うはずがない・・・

 謝罪の連絡を友人にした後、会場最寄りの駅からジョグで向かった。結局友人と合流できたのは8時20分頃となってしまった。

 レーススタートは9時であったため、3~4km程度ジョグをしてスタートのために整列をした。

 スタートすると、自分よりも前に4人が先頭集団を形成。先頭集団と自分の距離が結構あいてしまったが、全く気にせず自分のペースを維持する。

 最初の1km通過が3分28秒であり、目標ペースよりは遅れているものの、ゆったり入った結果なので気にしない。

 先頭集団は早々に崩れ、自分の前に残ったのは1名のみ。最終的な結果だけ見れば、間を詰めて二人で走った方がよかったが、自分よりも格上である場合、オーバーペースになることが怖かったので、あえて間は詰めずに、自分のペースを維持することを優先した。

 今回のレースでは、高いランニングピッチを楽に維持すること。自分としては「少しはやく足を動かしている感覚」を維持した。トレーニングの一環として出場していたこともあり、ほぼハーフマラソンペースではあるものの、5km以降は脚が重たくなってきた。

 しかし、ピッチを維持することを意識した結果、そこまでペースダウンすることなく、ゴールすることができた。記録は34分03秒だった

 ほぼ目標通りのペースで終えることができた。

レース総括と今後

 まず、今回のレース結果総括。

  1. ランニングピッチは186spm(参考名:名古屋シティマラソンでは183spm)
  2. 脚にきつさは感じたが、そこまで追い込みすぎることなく終えた
  3. 単独走である
  4. 現状把握用のレースデータとしては活用が難しい

 参考に、今回のランニングデータを載せる。

スクロールできます
日付レース距離平均ピッチ平均ストライドタイム
2020年11月Half179spm1.54m1時間14分40秒
2021年10月Half184spm1.54m1時間12分52秒
2022年01月Half180spm1.59m1時間12分42秒
2022年05月10km186spm1.55m34分03秒

 ハーフマラソンにおけるデータとの比較にはなるが、同じ公園のロードレースにおいて過去最も高いランニングピッチとなった。これは意識してランニングピッチを上げた結果である。

 しっかりピーキングをしていれば、今回のレースペース程度でハーフマラソンなら走り切れそうな感触だった。

 一つ失敗した点としては、ポイント練習の一環としてレースに出場してしまうと、現状の力を正確に把握することはできないということだ。

 正確に言うと、これまで練習の一環として何度も草レースに出場していれば、同じ土俵で比較できるものの、これまでのレースデータはほぼピーキングをした状態で臨んだ場合のものだ。

 疲労がある中でのレースとなったため、過去のピーキングして出場したレースとは身体コンディションが大きく異なる。

 ポイント練習の一環として出場したレースでのランニングデータは、参考値とはなるものの、これまでのピーキング込みのデータと単純比較はできないのだ。

 ランニングピッチ、ストライド、心拍数、どれについても疲労があるかないかで数値が大きく異なることが予想される。今後、ポイント練習の一環としてレースに出場する場合は、同様の条件で出場したレースとのみ比較可能だ。

 現在のトレーニングスケジュールは、解糖系(週1回)・閾値系(週2回)・ロングジョグ(週1回)を基本とし、残りをジョグで繋ぐ、というものだ。

 オフシーズンでは、解糖系のトレーニングとしてヒルスプリントを導入していたが、シーズンに入ってからはトラックでのレペティショントレーニングを解糖系として採用している。

 4月頭に出場した5000mで思うような結果が出なかったのは、2月から3月にかけて、ハーフマラソンに向けたトレーニングに注力したことで解糖系の適応ができていなかったことだと考えた。

 次の本命レースは6月4日に開催される名古屋市選手権10000mだ。ただ、現在のトレーニングは主に1500mでの記録向上を狙ったトレーニングとしており、スピード改善を図っている。

 5月以降は、1500mのレースにも出場し、スピード強化が進んでいるかの現状把握も進めて行くようにする。

 

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