- 痩せるにはランニングか筋トレどっちがいいの?
- ランニングでダイエットをしてるけど、思ったより痩せない・・・
- 痩せたいけど、辛いことはできるだけ避けたい
痩せる目的でランニングを行う場合、いくつか注意すべき点があります。それに注意しないと、狙ったように痩せることができない可能性があります。
私は、社会人になってから本格的にランニングへ取り組んでいる市民ランナーです。
約3年前にランニングを始めた時は75kgあった体重が、2年後には65kg、さらに1年後には63kgまでの減量に成功しました。
本記事ではランニングを行うことが、痩せることに対してどのように効果的かを徹底解説します。
本記事を読めば、痩せることを目的とした、効果的なランニングを行えるようになります。
ダイエットに効果的なランニングを継続することができるようにすることが目標です。
結論:ランニングは「早く」痩せることができる
冒頭で述べたことをいきなり否定することになりますが、はじめに結論を示すと、「早く」痩せるためにランニング・ジョギングは効果的ということです。
一般的に言われている通り、痩せるためには「摂取カロリー」<「消費カロリー」とする必要があります。
ランニングを行えば間違いなく「消費カロリー」は増大します。
しかし、ランニングで消費したカロリーの内、約半分以上は体に蓄えられていた「糖質」です。
また、極端な摂取カロリー制限は、「筋肉量」を落とすことになり、筋肉と脂肪の割合が変わらないまま体重が減ってしまう「隠れ肥満」になりかねません。
「痩せる」とは「脂肪を落とすこと」を意味しており、ランニングは脂肪だけを落とす手段としては適さないです。
ただ、「早く痩せようと思ったら、ランニングは非常に効果的な方法である」ということです。
理由は、他の運動と比較して「短時間で多くのカロリーを消費でき、特別な技術や道具、場所も必要が無い」ためです。
たいていの場合、「痩せよう」と思っている方は「出来るだけ早く痩せたい」と思っている傾向にあるのではないでしょうか。
できるだけ早く痩せたい!と思っている方々に対しては、ランニングによって痩せることをとてもお勧めしたいと考えています。
ランニングは「早く痩せる」ことに対して効果的
「痩せる」の定義
まず、「痩せる」ということについてちゃんと理解しておく必要があります。
私が考える「痩せる」とは、単純に「体重が落ちること」ではなく、「脂肪が減って体重が落ちること」を意味すると考えています。
本記事では「できるだけ筋肉を落とさないように、体脂肪だけを落として体重を減らす」が「痩せる」の定義とします。
- 「痩せる」の定義は「体脂肪が落ちること」
- できるだけ筋肉を落とさないように体脂肪だけを落とすことを目標にする
ランニングでの消費カロリー内訳
人の消費カロリー内訳は図1の通りです。
- 基礎代謝量(睡眠中、安静時などの基本的な代謝):60%
- 身体活動量(運動、体を動かしたときの消費カロリー):30%
- 食事誘発性熱産生(食事に伴い消費するカロリー):10%
ランニングで消費するカロリーは、上記の内「身体活動量」に分類されます。
例えば50kgの女性が30分間かけて約4kmのランニングを行うと、約250kcalを消費します(30歳、50kg、155cmの女性で計算)。
この250kcalには、安静時基礎代謝量である50kcalが含まれていますので、純粋にランニングで消費できたカロリーは200kcalです。
さらに200kcalを落とした体脂肪量に換算すると、わずか10~15gです。
後述しますが、ランニングでは安静時よりも体脂肪を燃焼させにくく、どれだけ多くても消費したカロリーの内約半分が脂肪燃焼によるものです。
ランニングで落とせる体脂肪はわずかでしかありません。
ランニングによる脂肪燃焼量を上げる方法
ランニングで燃焼できる脂肪量は多くはありませんが、その中でもできるだけ脂肪燃焼量を上げる方法をいくつか紹介します。
主に、ランニングのやり方とサプリメントの効果で、脂肪燃焼量を上げることができる可能性があります。
■適切なランニング速度を意識する
運動による脂肪燃焼量は、運動の強度によって異なります。
ランニングに置き換えると、速度や、ランニング中の心拍数に置き換えることができます。
図1では、横軸に運動強度(VO2max)、縦軸に脂肪酸化量(=燃焼量)を示しました。
最も脂肪燃焼速度が高まる運動強度は、最大心拍数の約70%程度で運動を行った場合です。
最大心拍数は、「220 – 年齢」で概算できますが、40歳であれば、最大心拍数の70%は126となります。
心拍数は、ランニング中に止まって手首等で測定するか、心拍計付きのランニングウォッチを使うことがおすすめです。
私自身は、ガーミンのランニングウォッチを使用しており、十分な心拍計の精度を実感しています。詳しくは関連記事をご参照ください。
ランニング中の主観的な感覚で言うと、「ランニング中に軽く会話ができる程度の強度」です。
■運動継続時間を長くする
一回当たりの運動継続時間を長くすることでも、脂肪燃焼量は増大します。
図2では、運動継続時間を横軸、縦軸に脂肪及び糖質の消費割合を示しました。
運動継続時間が長くなればなるほど、糖質よりも脂肪を多く消費するようになります。
■起床直後や空腹時にランニングを行う
起床直後や空腹時にランニングを行うことで、脂肪燃焼量が増大することが知られています。
理由は、起床直後や空腹時は血中に含まれる糖質が少ないため、代わりに脂肪でエネルギーを賄おうとするためです。
■カフェインを摂る
カフェインを摂ることで、脂肪燃焼量が増大することも多くの論文で示されています。
カフェイン摂取によって、脂肪分解酵素「リパーゼ」が活性化し、脂肪を分解することが促進されます。
ただし、一つ注意点としては、いくら脂肪分解酵素が活性化しても、分解した脂肪は使わないと消費できません。
従って、カフェインを摂ったうえで、運動などを行うことで、効率的に脂肪を燃焼させることが可能です。
カフェインの摂取方法は、コーヒー・緑茶などの飲料が適しています。錠剤等と比較して、飲料の方がカフェイン吸収効率が高いようです。
■L-カルニチンを摂る
L-カルニチンは、血中に存在する脂肪をエネルギーとして消費するためにミトコンドリアへ取り込む際に働く物質です。
L-カルニチンを摂ることで、運動時の脂肪燃焼効率が高まることが複数の論文で示されています。
L-カルニチンも、DHC等で簡単に入手可能ですので、気軽に使用できるサプリメントです。
ただし、カフェインにしてもL-カルニチンにしても、あくまで「補助的なサプリメント」という位置づけです。
運動自体の効果よりは圧倒的に低く、効果も個人差があります。サプリメントだけでは痩せることができないことには注意しましょう。
詳しい脂肪代謝のメカニズムについては、関連記事をご参照ください。
筋肉量が落ちにくくなる工夫
ダイエット目的でランニングを行う場合、筋肉量が低下しないようにすることがポイントです。
筋肉量が落ちると、基礎代謝量が落ちることになり、痩せにくい体になります。
痩せるために「摂取カロリー < 消費カロリー」とすると、体脂肪だけでなく筋肉量も落ちてしまうことを避けることは出来ません。
従って、筋肉量を落ちにくくする工夫が必要です。
その方法は下記の通りです。
- 筋トレを同時に行う
- ランニングの強度は出来るだけ低くする
- タンパク質を意識して多くとる
ランニングの強度が高すぎると、筋トレの効果が減ってしまうため、時間が許す場合は、ウォーキングに近い速度で走ることで、筋肉量が落ちにくくなります。
筋トレに加えて、タンパク質を意識して多めに摂取することで、筋肉量の低下を防ぐことが可能です。
一般的にタンパク質摂取量目安は、0.8~1.0g/kg(例:体重60kgであれば、48g~60g/1日)がとなります。
しかし、ダイエットしている期間は、摂取カロリーが低くなることから、筋肉量を落とさないためにおよそ1.2~1.7g/kgの摂取量が推奨されます。
※代謝できるタンパク質量には個人差があるため、少しづつ量を調整します。代謝しきれない場合は腸の調子が悪くなったりなどの影響が出ます。
普段の食事でタンパク質を意識して多くとろうとすると、どうしても脂質を同時に摂ってしまいがちです。
朝昼晩の食事以外で、私自身はプロテインでタンパク質を補っています。
手軽に安く入手できるプロテインの中で、最近私が使っているのはマツモトキヨシのプロテインです。
マツモトキヨシブランドで安心感があり、なにより安さが魅力です。
体組成を測定して体脂肪が落ちているか確認
体脂肪が落ちて体重が低下しているかを確認するために、毎日「体組成」を測定することをおすすめします。
毎日の体組成推移を確認することで、正しく減量ができているかを確認でき、モチベーションアップにもつながります。
体組成計とは、体重だけでなく、筋肉量や脂肪量も同時に測定できる機器を指します。
体組成計にもピンからキリまでありますが、その中で最もお勧めな体組成計が「Inbody Dial(インボディ ダイアル)」です。
一度は聞いたことがあると思いますが、ジムや医療施設で使用されているInbodyの家庭用です。
私自身も使用していますが、体脂肪を測定することに関して、家庭用体組成計の中で最も正確と考えています。
本気で減量に取り組もうと考えている方、筋トレを同時に行っており、筋肉量も一緒に確認したいと思っている方には是非お勧めです。
食事制限を継続し成功させるコツ
ランニングによるダイエットを成功させるには、食事制限も必須となります。
2.ランニングでの消費カロリー内訳で説明した通り、ランニングによるカロリー消費量は思ったよりも大きくないからです。
一番取り組みやすい食事制限としては、ランニングを始めた以降も、それまでと「食事量を変更しない」ことです。
こうすることで、純粋にランニングをした分、そのまま体重が減っていくことになります。
それでも、どうしてもランニングの後は空腹感を感じてしまいます。
これまで実践してきた、私なりの空腹感への対応方法は下記となります。
- ランニング直後に水分を十分に摂る
- ゼロカロリーの炭酸飲料
- コーヒー、紅茶などの嗜好品を活用
基本的にはカロリーが無い飲料で対応することがおすすめです。どこにいても、どんな状況でも、飲料は摂ることができるからです。
コーヒー、紅茶等はカフェインも含まれているため、脂肪燃焼効果を促進することもできるため、特におすすめです。
ランニングを継続するコツ
ランニング1回当たりの脂肪燃焼量はそこまで大きくないため、ダイエットを成功させるためには継続が必要です。
特に運動経験が無い方にとってはランニングを継続することが困難だと感じる方も多いかと思います。
ランニングを継続するコツとしては、次となります。
- ランニング中に音楽や動画を聴く
- 毎日体組成を測定してモチベーションを上げる
- マラソン大会出場等の目標を持つ
ランニングに本格的に取り組んでいる私も、軽いジョギングの時にはYoutube動画を流し聴きしています。あっという間に時間は過ぎていきます。
マラソン大会出場等の目標を持つこともランニングを継続するコツとなります。
目標を持てば、「まずはそこまでは頑張ろう」と長期で取り組めるようになります。
長期で取り組めば、間違いなく結果が出るため、「もっと継続しよう」という気持ちになります。
本記事では「ランニング(ジョギング)でダイエットを成功させる秘訣!効果的に脂肪燃焼をする方法」について紹介しました。
ランニング・ジョギングでダイエットを考えている方に、少しでも参考になれば幸いです。
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