※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。改訂履歴は記事の最後に記載しています。
2023/09/28【2023年シーズンの振り返り】今後の方針と目標-rev.11
こんにちは、らんしゅーです。
私は社会人から本格的にランニングを始めた市民ランナーです。月500km程走り、競技志向でランニングに取り組んでいます。
2023年も残り3か月となりました。2023年は怪我から始まったシーズンとなりました。
2023年6月からようやくまともなジョギングができるようになり、2023年9月下旬時点で1500m4分33秒で走れるくらいまで復帰しています。
やっと怪我がひと段落して、今から再スタートです。一旦ここで、ここまでの振り返りと、これからの方針を整理しました。
2023年の振り返り
2022年10月頃から股関節の痛みが発生して、騙し騙しトレーニングを続けていましたが、2023年1月に痛みが激痛に変わり、トレーニングを継続することができなくなりました。
整形外科にも行き診断をしてもらいましたが、明確に怪我名を診断はできませんでした。しかし、痛みの状況などから、梨状筋および大腿方形筋に起因する座骨神経痛だった、と判断しています。
2023年1月中旬頃から4月中旬まで、歩くことが限界でした。そこからほとんど歩くようなペースのジョギングから始めて、6月の中旬頃にはようやく、とてもゆっくりのジョギングならできるくらいになりました。
そこから徐々に走るペース・走行距離を増やしていき、7月中旬頃には、痛みが強くなることなく走ることができるようになりました。
2023年8月20日に出場した5000mでは18分20秒でした。そこまで全力を出し切ったレースではありませんでしたが、足の違和感を強めることなく走ることができました。
2023年9月24日に、1500m・3000mに出場。1500mでは4分33秒、3000mでは10分01秒で、今の自分としては満足する結果でした。
残り、2023年度のレースは以下を予定しています。
- 2023年10月:1500m & 5000m(レース未定)
- 2023年11月12日:揖斐川ハーフマラソン
- 2023年12月10日:東海市ハーフマラソン
- 2023年1月:フルマラソンペーサー(サブエガ)
- 2023年2月:10000m(予定)
- 2024年2月25日:犬山ハーフマラソン
- 2024年3月10日:びわ湖マラソン
2023年度の最大目標は、2024年2月の犬山ハーフマラソンと、2024年3月のびわ湖マラソンです。
「目標タイムを設定して、その目標タイムを達成するためのトレーニングをしていく」という取り組み方ではなく、「可能な限りの努力をして、最終的に到達できるタイムがどのくらいか」という取り組み方をしていきたいと考えています。
今後のトレーニング方針:「本格的な二重閾値走への取り組み」
結論から言うと、少なくとも今後一年、本気で二重閾値走をメインに据えたトレーニングを行おうと考えています。
SNSでの衝撃的な出会い
SNSで衝撃的な出会いがありました。
市民ランナーレベルで、血中乳酸濃度を測定しながらトレーニング指導を行っている方を見つけました。
その方は、ご自身の娘さんのランニング指導を行っています。指導をするときには、血中乳酸濃度でトレーニング強度を管理しながら、現在世界で流行している二重閾値走を取り入れています。
私も以前から、血中乳酸濃度による運動強度の管理にはとても興味がありました。実際にこの方が乳酸を測定しながらランニング指導をしていることをお聞きし、私自身もすぐに行動して、血中乳酸濃度測定用機器を手に入れました。
二重閾値走の本来の狙い
二重閾値走は、「乳酸を測りながら二重閾値走を行えば速くなる」といったような魔法のトレーニングではありません。
マリウスバッケンさんが提唱しているように、少ない疲労で最大限に閾値トレーニングボリュームを増やす方法を模索した結果、運動強度を精密に制御した、一日当たり二回の閾値トレーニングに行きついた、という類のトレーニングです。
エリートランナーのトレーニングモデルは、大きく分けて3つに分かれます。
- ピラミッド型トレーニングモデル
- ポラライズドトレーニングモデル
- 閾値トレーニングモデル
二重閾値走を取り入れたトレーニングモデルは「閾値トレーニングモデル」に相当します。
閾値トレーニングモデルは、中強度程度の大容量閾値トレーニングと週1回程度の高強度トレーニングで構成されるトレーニングモデルです。
私自身、ほとんどの練習が起床直後であり、高い強度のトレーニングを行った時に怪我をしやすい傾向にあるため、この「閾値トレーニングモデル」が自分には合っていると考えています。
市民ランナーが「二重閾値走」を取り入れる難しさ
市民ランナーが二重閾値走を取り入れる難しさは「リカバリーの質と量が圧倒的に足りない」点にあります。
走ることが主な仕事であるエリートランナーと比べ、走ること以外に多くの仕事をこなさなければならない市民ランナーは、必要な休息を得ることが難しいです。
このため、市民ランナーは、市民ランナーなりの運動強度管理をしないと、「二重閾値走モデル」は上手く適用できないと考えています。
乳酸を測定しながらトレーニングを最適化する
しかし、市民ランナーが乳酸を測定しながらトレーニングを管理し競技力を伸ばした事例は、これまでに見たことがありません。
実際、乳酸を測定しながらトレーニングするというのは、労力もかかり、かなり大変です。
ただ私自身は、市民ランナーレベルだからこそ、この乳酸測定によるトレーニング強度管理を組み合わせることで、市民ランナーが競技力を伸ばすために重要なことを明らかにしていきたいと考えています。
マリウスバッケンさんが提唱している運動強度は、市民ランナーには合わない可能性だってあります。もっと低い強度で閾値トレーニングを行う必要があるかもしれません。
乳酸測定を通して、今現時点で私が認識している、明らかにしたい事項は次の通りです。
- 体感強度と血中乳酸濃度の関係
- 心拍数と血中乳酸濃度の関係
- 気温、心拍数、血中乳酸濃度の相互関係
- ロードとトレッドミルでの、乳酸濃度に与える影響の違い
- 市民ランナーでも可能な、閾値トレーニングモデルの提案
乳酸を測定しながらトレーニングを進めていくと、いろいろ試してみたいことも出てくると思います。疑問点を明らかにしながら、トレーニングを進めていきたいと考えています。
まずは一年間続けて結果を出す
乳酸測定を行いながら、少なくとも一年間は一貫した閾値トレーニングモデルでトレーニングを行おうと考えています。
一年後の目標は次の通りです。
- フルマラソン:2時間30分
- ハーフマラソン:1時間10分
- 5000m:15分30秒
閾値トレーニングモデルでトレーニングを進めた結果、どこまで記録を伸ばせるかに挑戦します。
Instagramで日々のトレーニング記録を発信
血中乳酸濃度を測定しながらトレーニングを進めていくにあたり、Instagramでその履歴を残していきます。
是非ご参照ください。
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