※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。改訂履歴は記事の最後に記載しています。
【2022年9月M×Kディスタンスチャレンジ】5000mレースレポート
こんにちは。らんしゅーです。
私は、社会人から本格的にランニングを始めた市民ランナーです。
ハーフマラソンでの自己ベストが1時間12分29秒程度の実力です。
今回は、M×Kディスタンス5000mに出場し、自己ベストを更新することができました。
本記事はそのレースレポートになります。
本レースの位置づけ
今回は5000mで自己ベストを狙うレースにしたいと考えています。
2021年10月に16分14秒を記録してから、約1年間記録が停滞しています。
レース10日くらい前から走行距離を普段の60~70%程度まで落とし、しっかり疲労抜きを行いました。
また、トレーニング内容も8月から最大酸素摂取量にフォーカスしたものに移行し、8月末からはLTインターバルの距離を伸ばして特異性を高めてきました。
走行距離での疲労調整、練習内容の特異性、どちらについても「しっかり調整した」と思っています。
また、今回出場する組では【15分20秒・15分40秒・16分00秒のペースメーカー】が配置されています。
ペースメーカーが居て、かつ公認記録となる大会はめったにありません。
この機会を利用して、【自己ベストを確実に更新し16分を切る】、そんなレースにしたいと考えています。
目標とレースプラン
今回レースの目標は【自己ベスト更新&16分切り】が目標です。
昨年同時期の5000mレース記録が、気温29℃でペースメーカーがいない中行われたレースで16分14秒でした。
その時と比較すると、トレーニングでのペースは確実に向上しており、16分切りは十分に狙える水準だと考えています。
目標タイムを左右する重要なファクターであるレース条件ですが、今回はかなりいいのではないかと考えています。
まず気象条件ですが、曇り、もしくは小雨で、かなり涼しい気温となりました。風は穏やかです。
私が参加予定の5000m3組には、15分20秒・15分40秒・16分00秒のペースメーカーが配置されており、ペースメーカーについていけば確実に目標タイムを出すことができます。
普段は時計を見ながらラップを気にしていますが、ペースメーカーを信じて走ることができるのはとても恵まれています。
ペースメーカーがいるため、基本はイーブンペースです。最後余力があれば、ペースアップして記録を伸ばしたいと思っています。
レースレポート
久しぶりに、完全に調整したうえでのレースだ。
先週に出場予定だった中京大土曜競技会5000mは、悪天候だったため出場を回避した。
ピーキング期間が長くなったが、その分さらに疲労も抜けた。
普段のジョグがこんなにも楽で快適なものだったのかを、改めて感じることができた、そんな調整期間だった。
今回は、たまたま関東に来るタイミングでM×Kディスタンス公認大会が開催されることを知り、出場を決めた。
エントリーした後で知ったのだが、M×Kディスタンスでは各組にペースメーカーが配置される。公認大会でペースメーカーがいるなんて、かなり恵まれている。
レース開始は15時36分だったが、いつも通り早朝4時頃に起床した。
いつも家庭用インボディで体重を測定しているが、今回は遠征先で体重を測定できなかった。
6月以降、減量に取り組んだ結果、体重を2kg落とした。同時に筋肉量も多少落ちてしまってはいると思うが、これが記録にどう影響するのか楽しみだ。
今回のランニングギヤ。
- エアロスイフト シングレット
- 2XU MCS ランコンプショーツ
- タビオ レーシングランプロ5本指(レビュー記事)
- ドラゴンフライ(レビュー記事)
気温も下がってきたこともあり、今回は2XUのタイツを使用することにした。
レース開始が15時36分なので、家を13時00分頃に出発する。
今日の栄養戦略は、昼ごはんを軽く食べ、レース1.5時間前にモンスターエナジー500mlを摂る予定だ。
カフェインの効果を最大化するため、10日前からカフェイン摂取を控えた。8月の1500mレース出場時に効果を感じた手法だ。
レース会場までは車で向かう。会場ではアシックスのメタスピード試し履きができるようなので、これを機に、メタスピードエッジプラスを履いておきたいと考えていた。
お昼ご飯は、消化を気にして、ご飯と納豆、大豆の煮豆にしておいた。
予定通り13時に家を出発し、現地に着いたのは14時。小雨が降ったりやんだりする状態だったが、気温も低く、走るにはとてもいい気象条件だった。
現地に到着すると、受付でアスリートビブス(ゼッケン)を受け取った。
ついた直後、お目当ての「Try ASICS」出展ブースに向かい、メタスピードエッジプラスの試し履きをした。
正直、既に購入したメタスピードスカイプラスよりも良い感触だった。ロッカー構造が強調されており、自然と前に進む感じを得ることができた。
詳細は、別記事にして紹介しようと思う。
ウォーミングアップは、レース開始45分前程度から始めた。
約20分間のジョグを行ったが、しっかり疲労抜きをしたこともあってとても体が軽い。
ジョグ後は、スパイクを持ち、5000mスタート位置に移動した。スパイクに履き替え、4本のウィンドスプリントを行いウォーミングアップを完了した。
最終コールを済ませ、スタート時刻まで待ち、いよいよ整列のタイミングとなる。
ペースメーカーの紹介がされた。16分00秒のペースメーカーは古川大晃(ふるかわひろあき)さん。箱根駅伝に、東大→学連選抜に選ばれた有名人だった。
この人なら間違いなく16分00秒のペースメーカーを最初から最後まで楽にこなしてくれる、とても安心した。
いよいよ、5000mがスタートした。
ペースメーカーについていくことだけを考えた。16分で走ってくれることが決まっているため、ランニングウォッチも見る必要が無い。
とにかく楽に、前についていくことだけを考えた。
1000mの通過は3分10秒程度。2周目に少しペースアップした以外はイーブンペースを刻む。
2000m、3000mと、とにかくイーブンペースで進んだ。正直、ずっと余裕はない。5000m、このイーブンペースで走り切れるかどうか、微妙だと感じた。
15分40秒、16分のペースメーカーについていたランナーがどんどん落ちてくる。自分は、なんとしても16分のペースメーカーに食らいつくことを考えた。
イーブンペースを維持し、何とか4000mまで到達。ほとんど余裕はない。
4000m~4600mできつくなってしまい、少しペースメーカーから離れてしまった。時間にしておよそ2秒程度の遅れ。
そこでペースメーカーの古川さんが声をかけてくれる。とても励みになった。
ラスト一周、400m、最後の力を振り絞った。ラスト一周、75秒で回れば16分を切れる。
最後の200m、お尻からハムストリングスが燃えるような痛みだったが、力を振り絞った。
そして、ゴールした。
手元の時計を見ると16分ぴったり。ゴール地点の時計では16分を少し超えたくらいだったので、16分切りは達成できなかったと思った。
でも、今回のレースでは力を出し切れた。全く悔いが残らないレースだったと感じた。
張り出された最終リザルトを確認すると、16分01秒45。13秒の自己ベスト更新となった。
レース結果
レース結果は16分01秒45。目標としていた16分00秒を切ることはできませんでしたが、今持っている力を出し切り、悔いは残りませんでした。
今回も、ランニングダイナミクスポッドとハートレートセンサーを使用し、ランニングデータを取得しました。
今回のランニングデータは、完全にピーキングをして臨んだレースで得た「ベースデータ」として活用していきたいと思います。
2022年春シーズンから意識していた「ランニングピッチを上げること」を、今回のレースで実現することはできませんでした。
私はハーフマラソンレースで185歩/分程度であり、今回のランニングピッチ183歩/分はやはり少ないと思います。
自然に、もう少しハイピッチにすることを意識して取り組んでいきます。その中で実は、ランニングピッチに大きく関係していると考えられる改善点が見つかりました。
5000mでのランニングフォームを見ると、「肩が前後に大きく振れている」ことが分かりました。
明らかに、他選手よりも肩から動いてしまっています。
もう少しコンパクトに、肩甲骨から腕振りを行うことができれば、ランニング全体がリズミカルになり、テンポが上がりそうです。
結果的に楽にランニングピッチを上げることができそうだと感じています。
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