ランニングマシン(トレッドミル)の効果的な使い方!【 傾斜や速度の適切な設定方法】

 こんにちは。管理人のsyu_hibiです。

 本記事では効果的にランニングマシンを使うためのポイントを紹介していきます。

※トレッドミルはランニングマシンと同じ意味です。

 読者の方の中には、次のような疑問を持っていると思います。

「ランニングマシンでは、ロードを走るよりも効果が低いのかな・・・」

「ロードで走るのと同じような強度で走るにはどうしたらよいのかわからない!」

 しかし実は、ランニングマシンは世界のエリートランナーが行うトレーニングにも取り入れられています。 

 わかりやすい例を挙げると、2022年アメリカユージーンで行われた世界陸上男子5000mで優勝したヤコブインゲブリクトセン選手は、ノルウェー出身であり、厳しい気象条件の中、ランニングマシンでのトレーニングが日常化しています。

 彼は、閾値走でさえもランニングマシンを使用しているそうです(ペースは何と3:00/km!!)。

※閾値走について詳しく知りたい方は次の記事(閾値走について)を参照してください。

 また、アミノサウルスジャパンのCEOで、ご自身もフルマラソンランナーである嵜本さんも、トレーニングの内かなりの割合をランニングマシンで行っていた、とご自身の動画で語っていました。

 このように、ランニングマシンはその使い方によっては高い効果を得ることが出来る便利なアイテムと言えます。

 では、本題に入ります。

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1.ランニングマシンとロードでのランニングの違い

 ランニングマシンとロードでは以下の違いがあります。

■ランニングマシン:
 ・「地面」が勝手に進むので自分で前に推進させる必要が無い
 ・接地面がラバーであるため、着地衝撃が少ない

 ・制御した「傾斜」を使ったトレーニングが可能である
 ・風、気温の条件が毎回ほぼ一定

■ロード:
 ・自分で前に推進する必要がある
 ・接地面がアスファルトの場合は着地衝撃が大きい
 ・風、気温が毎回走る毎に異なる

 ・アップダウンが多少なりとも発生する

 以下では、ランニングマシンのメリットとデメリットを示していきます。

■ランニングマシンのデメリット

 ランニングマシンのデメリットとしては、本来鍛えなければならない「着地衝撃への耐性」が得られない点です。

 フルマラソンに取り組む選手であれば、レースで何万歩も走る必要があり、それ相応の着地衝撃耐性が必要になります。これはロードで練習しないと得ることができない能力です。

 また、ランニングマシンでは「地面」が勝手に自走するため、自分で前に推進していく必要がありません。従って、ロードと同じように走っているだけでは、同じスピードでも負荷が下がります

 しかし、この点については、ランニングマシンの「傾斜」を適切に設定することで、ロードで走る時と同じ強度にコントロールできます。詳しくは後程説明します。

■ランニングマシンのメリット

 ランニングマシンの大きなメリットとしては、「毎回の風、気温の条件がほぼ一定であること」です。

 これはとても大きなメリットで、毎回の運動強度を適切にコントロールすることが可能になります。ランニングマシンの速度・傾斜を合わせさえすれば毎回同じ強度でトレーニングできます

 ただし、どれだけ他の条件を合わせても「自分が感じるきつさ(主観的強度)」は、毎回一定にすることはできません

 トレーニングを適切な強度で継続するには、主観的強度も毎回合わせることが重要なのですが、それを達成するためには少なくとも「心拍数」を出来るだけ正確に把握できるようにしておきたいです。

 「心拍数」による運動強度の管理についても後で説明します。

 また、ランニングマシンでは自分で意図的に「傾斜」を設定してトレーニングを行うことが可能です。

 ロードでは、上りの練習を行おうとすると必ず「下り」が付いてきますが、ランニングマシンでは「上り」だけを練習することができます

 「下り」では、着地衝撃が強くなったりなど、怪我のリスクが上がります。怪我から治った直後等は、足への衝撃が少ない「上り」だけを選択する、などが可能です。

2.速度と傾斜の設定方法

 1.で述べた通り、ランニングマシンで「傾斜」を適切に設定することで、ロードと同じスピードでも同じ負荷をかけることが可能となります。

※正確に言うと、意図的に「上り坂」にしたランニングマシンと平地のロードでは、同じスピードでも走り方が異なってくるため、得られる効果は違う、と考えられます。

 ランニングマシンでは空気による抵抗がありません(体がその場から前に進まないため)。従って、ロードで走る時よりも体にかかる抵抗が少ないためです。

 仮に、平地のロードとランニングマシンで同じ速度・負荷で走るためには、ランニングマシンでの傾斜率を約2.0%に設定する必要があります。

参考:ランニングマシンで傾斜を設定する場合は、「角度」ではなく「傾斜率」で設定することが多いです。

傾斜と傾斜率

■ランニングマシンでは、「速度に上限がある」場合が多い

 スポーツセンターに通っている方であればご存じかもしれませんが、ランニングマシンには安全性の観点等から「速度の上限」が決められていることが多いです。

 もしくは、ランニングマシンの性能として上限が決まっている場合もあります。

 その場合、ロードと同じ速度で走ろうと思っても、ランニングマシンの速度上限に達してしまい、それ以上ペースをあげることができない場合があります。

 その場合には、「傾斜率」を高めることで負荷を合わせることが可能です。

■ランニングマシンでの速度・傾斜率設定テーブル

 これまで述べてきた通り、ランニングマシンでは空気による抵抗が無い分、傾斜をつけることでロードと同じ速度で同じ負荷をかけることが可能になります。

 また、傾斜率を高めることで、ロードよりも「遅いペース」でも「同様の負荷」をかけることも可能です。

※再びになりますが、「上り」のランニングフォームと「平地」のランニングフォームは異なるため、負荷は同じでもフォーム等は異なってきます。

 以下では、ロードでのペースをランニングマシンでのペース・傾斜率に換算できる表を示しました。

 添付の表を使うことで、ランニングマシンでの速度・傾斜率を適切に設定することで、ロードで走るときと同じ負荷をかけることが可能になります。

 表の使い方を説明するため、一例を示すと、

 ロードでのペースを4:37/kmの時、ランニングマシンでは5:30/km・傾斜率4.6%に設定することで同じ負荷をかけることができます。

 また、Excel版の方には、ロードでの速度とランニングマシンでの速度を入力すると、負荷を同じにするためのランニングマシンにおける傾斜率を算出する計算が可能です。

参考文献:ダニエルズのランニングフォーミュラ 第4版

著:ジャック・ダニエルズ, 監修:前河洋一, 翻訳:篠原美穂
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3.運動強度を管理する方法

 ランニングマシンの傾斜と速度を適切に設定することで、ランニングの強度を正確にコントロールすることは可能ですが、自分自身が感じる強度「主観的強度」は自分で感じる以外に方法がありません。

 身体コンディションは、毎回練習毎に異なるため、ランニングマシンの傾斜と速度が同じであっても、自分が感じるきつさは異なります

 トレーニングを継続的に行うためには、自分が感じる強度も同様にコントロールしていく必要があります。

 多少余裕を持った状態でトレーニングを行うことで、オーバートレーニングによる怪我を防いだり、トレーニングに継続性を持たせることができます

 そうはいっても、できるだけ「主観的強度」を客観的に把握したいですよね。

 現状、市民ランナーが使えるもので最も運動強度を把握できる指標は「心拍数」です。

 以前に、トレーニングの強度管理についての記事を紹介しましたが、最も強度を適切に示している値は「血中乳酸濃度」です。

 しかし、その測定には高価な専用機器が必要であり、市販されていない機器(ラクテートプロ)となります。市民ランナーが手にするのは現実的ではありません。

 「血中乳酸濃度」に最も近い指標として挙げられるのが「心拍数」です。運動している際の心拍数を測れば、おおよその運動強度を把握することが可能です。

■心拍数を測定する方法

 市民ランナーが最も簡単に心拍数を測定する方法は「光学心拍計」が付いたランニングウォッチを使用することです。

 しかし、別の記事(トレーニング強度を管理することのススメ。心拍ベルト(ハートレートセンサー)の導入)で示した通り、ランニングウォッチでの測定では精度高く心拍数を測定することができないため、強度管理のためには心拍ベルトをおすすめします。

 ただ、高負荷なインターバル等を行わない等であれば、ガーミンの最新機種(Forerunner 255等)であればかなり正確に心拍数を測定することができます(光学心拍計の技術も向上しているようです)。

 まずはランニングウォッチのみで使ってみて、物足りなくなったら心拍ベルトを導入する、等でもよいかもしれません。

4.ランニングマシンでのランニングを楽しくする

 ランニングマシンでランニングを行うと、どうしても単調になりがちで飽きてしまいますよね。

 外を走っていれば風景が変わったり爽快な気分になることもできる一方で、ランニングマシンは基本室内です。

 ただ、室内であるがゆえにモニターで映像を見ながらであったり、スマホをマシン上において動画を見ながらランニングができる、という利点もあります。

 動画を見ながらランニングを行う場合、ほとんど必ずイヤホンを使用するかと思いますが、従来の耳に入れるタイプですとどうしても汗が耳のなかに溜まってしまったり、外れそうになったりして、結局使わなくなってしまった、という過去がありました。

 しかし最近Shokzの骨伝導スピーカーに出会い、それら問題がすべて解消されました。

 特に私は、ShokzのOPENMOVEを使用していますが、かなり快適で、非常にお勧めなので是非一度ご覧ください(Shokz OPENMOVEのレビュー記事)。

5.まとめ

 これまで述べてきたことをまとめます。

  • ランニングマシンで「速度」と「傾斜率」を調整することで負荷を適切に調整することができる
  • ロードでのランニングペースと同じペースでなくても、「傾斜率」を調整することで、同じ運動強度に調整することができる
  • 運動強度をさらに正確に管理するためには「心拍数」を把握できる機器が必要。お勧めは心拍ベルトだが、まずは光学心拍計付きのランニングウォッチでも可能

 いかがでしたでしょうか。

 天候や季節に左右されずにトレーニングを行うことができるランニングマシンは、上手く活用できればトレーニング効果を高めることが可能です。

 是非、本記事を参考にランニングマシンでのトレーニングを行ってみてはいかがでしょうか。

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