- アシックスのハイパースピード3が気になっている
- 低価格だが、機能や走り心地はどうなんだろう
- ハイパースピード2から何が変わったの?
アシックスからハイパースピード3(Hyper Speed 3)が2023年7月に発売されました。
ハイパースピード2からどんな点がアップデートされたのかについて気になる方も多いのではないでしょうか。
私は社会人からランニングを始めた市民ランナーです。月500km程度を走り、競技志向でランニングに取り組んでいます。
ここでは、ハイパースピード3の履いた感触や走り心地、サイズ感や耐久性(寿命)等を紹介していきます。
本記事を読めば、ハイパースピード3がどのようなシューズなのか、皆様が購入すべきかどうかが分かるように説明します。
ハイパースピード3は、ハイパースピード2の走り心地や推進性を維持したうえで、アッパーにマイナーアップデートを加えたシューズとなりました。
また、実測で5%以上の軽量化がなされており、ハイパースピード2よりもスピードが出しやすいモデルとなりました
- ハイパースピード3は低価格ながら高い走行性能と適度なクッショニング性能を兼ね備えている。普段のジョギングからペース走、インターバル走まで使える。
- ハイパースピード3は、2と比較してミッドソール、アウトソールは変わっていない。アッパーがアップデートされた。
- 「速く走ること」を目的としたシューズではないが、ハイパースピード2に比べて5%以上軽量化されたことで、スピードトレーニングで使える幅が広がった
前作のハイパースピード2は次の記事でレビューしています。今なら型落ちで安く購入できる可能性があります。
ハイパースピード3を購入した理由
前作のハイパースピード2が、とてもいい感触でした。クッショニング性能はそこまで高くありませんが、接地感に癖が無く、スムーズに脚を運ぶことができます。
ハイパースピード2の走行距離が伸びてきました。また、悪天候の時のシューズをハイパースピード2にしていたため、新たなハイパースピードが必要となりました。
ミッドソールなどにほとんど変更が無いことは分かっていました。ハイパースピード2の良さを引き継いでいると考えたため、ハイパースピード3を購入しました。
何よりも、低価格でこれだけの高い走行性能を備えていることに驚いています。
走行性能とクッショニングは維持しつつ軽量化を実現
ハイパースピード3の特徴を紹介します。
ハイパースピード2の走行性能の高さは引き継がれている
走行性能に関しては、ハイパースピード2からほとんど変わっていません。
前に転がる感覚、クッション性能についてはほぼ同じ機能を持っています。
楽に進む感覚を生み出す「ロッカー構造」も、ハイパースピード2と3では同じです。転がる感覚を強く感じるわけではありませんが、スムーズに足を前に出すことができます。
適度なクッション性能を持っている
クッションにはFlyteFoamが使用されています。こちらもハイパースピード2と同様です。
ノヴァブラストなどに搭載されているFF Blast等と比較すると、弾力性には劣りますが、FlyteFoamのミッドソール厚みがそこそこあるため、クッション性を感じます。
すでにハイパースピード2の走行距離が伸びてきてクッショニングが劣化していることが原因かもしれませんが、ハイパースピード3の方が、若干クッションが柔らかくなったかな?と感じました。
より、デイリートレーニングに向いているシューズへと進化したのかもしれません。
「弾む感覚」は少ないですが、全くないわけではありません。
「低価格・走行性能・クッション感・弾む感覚」を両立出来ていることに驚きました。
ハイパースピード2と3の最も大きな違いはアッパーの素材と軽量性
ハイパースピード2ではアッパーの素材にメッシュ素材が使われていたのに対し、ハイパースピード3ではエンジニアードメッシュが使用されています。
見た目はパリッとしていて硬そうですが、足を通してみると柔らかく、足当たりも良好です。
長く走っていても、足の甲に強く当たるなどの感覚はありませんでした。
また、詳細は後で示しますが、ハイパースピード3は2に比べて5%以上軽くなっています。より、速いペースでのトレーニングに使えるようになった、といえるでしょう。
癖が少なく初心者にもおすすめできる
ハイパースピード3は安定性が高く、初心者にもおすすめできるランニングシューズです。
癖が少なく万人受けする
ハイパースピード3はとても癖が少ないシューズです。
前方への推進性・クッション性・弾む感覚、どれもバランスが取れています。
適している走法はフォアフットかミッドフット走法ですが、軽量性にも優れロッカー構造も有しているため、ヒールストライク走法でも問題なく使用可能です。
ある程度スピードを上げて走っても、思った通りに加速することが出来ました。
薄底の良さがあり自分の足で走っている感覚がある
薄底特有の良さである、「自分の足で走っている」感覚を十分に感じます。
「接地した時の固さ」ではなく、自分の体の使い方で加速と減速が自由自在な点です。
ランニングを継続していると、自分でスピードをコントロールできるようになってきますが、ハイパースピードはそんなシーンに適しています。
自分の脚で進む力が弱いランナの方には、ハイパースピード3だと助力が足りないかもしれません。そのような方には、グライドライド等、ロッカー構造が強調され前に転がる感覚が強いシューズが適しています。
ハイパースピード2とハイパースピード3の具体的違い
ハイパースピード2とハイパースピード3の具体的な違いは以下の通りです。
- アッパーの素材
- シュータン
- 足幅に合わせた靴紐通し
- 紐を収納するためのゴム
アッパーの素材
ハイパースピード2にはメッシュアッパー、ハイパースピード3にはエンジニアードメッシュが採用されています。部位毎に編み方を変えているようです。
見た感じでは、ハイパースピード3の方が網目が細かくなっています。ハイパースピード2ではアッパーの耐久性が気になるくらい網目が大きいですが、3では、比較的細かい網目です。
シュータン
シュータンも変更になっています。これまではメッシュ素材が組み合わさったシュータンとなっていましたが、今回は一枚の薄いフェルト生地のような布でできています。
靴紐(シューレース)、足幅に合わせた紐通し
靴紐(シューレース)と紐通しにもアップデートがあります。
靴紐はほどけにくい素材に変更されています。
紐通しは、足の甲が高い方への対応として、甲の部分のあたりが気になる人は、一つ外側の紐通しを使えるようになっています。
紐を収納するためのゴム
細かい変更ですが、シュータンに靴紐を固定するためのゴムが追加されました。
ゆったり気持ちよく走るジョギング用途であれば別のシューズを
「楽に気持ちよく走る」ことを目的にしている場合は、ハイパースピード3よりも適したシューズがほかにあります。
理由としては、疲れたときやリカバリーのためのゆっくりなジョギング用としては、ハイパースピード3よりもクッション性能が高いシューズの方が適しています。
そのような目的の場合には、ノヴァブラストをはじめとしたBlastシリーズ、ゲルニンバス25などがおすすめです。
ノヴァブラストの他にも、本ブログでは、厳選したおすすめできるランニングシューズを紹介しています。
濡れた路面でのグリップ性能はそこまで高くない
ハイパースピード3ではアウトソールラバーには、耐久性に優れたAHARが使用されています。
メタスピードスカイやマジックスピードと同じ形状のアウトソールですが、メタスピードスカイなどには「アシックスグリップ」が採用されており、AHARとは異なります。
アシックスグリップは、地面をつかむような感覚がありかなりグリップ力が高いです。雨でぬれた路面でもほとんどすべる感じはありません。
AHARは、ぬれた路面だと滑ります。
グリップ力については過度な期待はできません。
サイズ感、重さ(重量)
ハイパースピード3のサイズ感と重さを紹介します。
サイズ感
普段、ナイキのペガサスやヴェイパーフライ、アシックスのメタスピードスカイ、ノヴァブラスト等、すべて27.5cmを着用しています。
ハイパースピード3も27.5cmでジャストフィットでした。ハイパースピード2も27.5cmを着用していました。
重量(重さ)
27.5cmのハイパースピード3の重量(重さ)を測定したところ、193gでした。
同サイズのハイパースピード2よりも12gも軽くなっています。
「個体差があるのかもしれない」と気になって、アシックスオンラインに問い合わせを行うと、以下のように回答をいただきました。
HYPER SPEED 2(品番:1011B495)と
HYPER SPEED 3(品番:1011B701)の重量について確認いたしました。HYPER SPEED 2:約210g(27.0cm片足)
HYPER SPEED 3:約190g(26.5cm片足)※シューズの製造工程には、
手作業でおつくりしている部分もございますため、
個体差が生まれます。ご了承くださいませ。同サイズでの比較情報がなく申し訳ございません。
また、中央値や平均値などのデータは公開しておりません。
アシックスオンラインストア お客様サポート係
なにとぞご理解いただきますようお願い申し上げます。
やはり、ハイパースピード3になって確実に軽量化しているようです。
軽量だったハイパースピード2からさらに軽量になっています。ミッドソールに変更はほとんどないため、アッパーで軽量化されていると考えています。
同じクッション性能があるのであれば、軽いことに越したことはありません。ハイパースピード2よりもさらにスピードが出しやすいモデルへと進化したのではないでしょうか。
耐久性(寿命)
耐久性については、ハイパースピード3の走行距離が伸びてきたら都度更新します。
アウトソールラバーに関しては、AHARを使用しており、ラバー厚みもあついため、かなり耐久性はありそうです。
一方、ミッドソールにはFlyteFoamを使用しているため、最大で800kmくらいだと見込んでいます。
新品の状態
走行距離660kmでの状態
走行距離660kmに到達しました。クッショニングはもともと薄底的な感覚だったので、そこまで変わった印象はありません。
ただ、アッパーの耐久性が比較的低く、穴が開いてしまいました。
アウトソールはまだまだ摩耗していません。
アッパーが破けてしまい、接地時に足がぶれたりするのが嫌だったので、ハイパースピード3は捨てることにしました。
結論:ハイパースピード3は2の良さを引き継ぎつつよい進化を遂げた
私自身の結論として、ハイパースピード3はハイパースピード2の良さを引き継ぎつつ、アッパーの改良と軽量性が向上した素晴らしいアップデートを遂げたと考えています。
ハイパースピード2と同じく低価格でありながら、高い走行性能と適度なクッショニング性能を兼ね備えており、気兼ねなく購入、使用することが出来るシューズです。
購入価格が低いため、学生やランニング初心者の方にも購入しやすく、とてもおすすめ出来る製品に仕上がっていると感じました。
足を鍛える目的であれば、インターバルトレーニングなどのスピードトレーニングでも十分に使えるシューズです。
ただ、速く走ることが目的ならば、メタスピードスカイなどの厚底カーボンシューズを使用するべきです。
使用用途、私自身の使用例
私自身はハイパースピード3を以下の用途で使用予定です。基本的にはハイパースピード2と同じ使い方になります。
- Easyペース(遅め)でのジョギング
- Easyペース(速め)でのジョギング
- 20km程度(90分くらい)までのミディアムロングラン(Easyペース速め)
- LTペースでのペース走、インターバルトレーニング
ハイパースピード3は自然な接地感でスピードが出しやすいシューズです。
自分自身が怪我をしてしまった経験をして、トレーニングからメタスピードスカイなどのハイスペックシューズを履くことで、股関節に大きな負担がかかっていると考えました。
トレーニングでよいタイムで走りたいという思いはありますが、トレーニングの目的はあくまでも地力を上げることです。
ハイパースピード3では、LTペース程度のトレーニングでも使い始めています。
脚を鍛えるためには最適なシューズだと感じます。
安く購入する方法
ハイパースピード3の購入方法としては、Amazonや楽天等の通販サイト、公式HP等が挙げられます。
おすすめは、Amazonや楽天での購入です。セールを狙って購入すれば、間違いなく定価よりも低い価格で購入可能です。
本記事では、ハイパースピード3の特徴を、私自身が履いた感触を中心に紹介しました。
皆様の参考になれば幸いです。
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