【2021年10月17日758ランナーズトライアル】レースレポート

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。改訂履歴は記事の最後に記載しています。

 こんにちは。syu_hibiです。

 今回は、RUN COLLECTION主催の758ランナーズトライアルに参加してきました。

 本記事はそのレースレポートになります。

目次

本レースの位置づけ

 約1週間前の10月9日に、今シーズン本命5000mトラックレースがあり、PBを更新することができました。この5000mレースに向けては、トレーニング・調整ともに5000mに向けた内容に計画し、記録を出すために取り組んできました。

 気温の高さもあり僅かなPB更新にとどまりましたが、今シーズンはもっといけそうな感触をつかんでいます。

 その中で、二週連戦とはなりますがハーフマラソンに出場することに決めました。今回はピーキング無しで臨みます。

 故障明け後地道に積み重ねてきたトレーニングは、どちらかというと5000mよりもハーフマラソンに対して特異的であり、長い距離の方が記録が良くなるのではないかと想定していました。

 5000mに向けては、レース1.5か月前からVO2max強化に向けたトレーニングへと移行していきました。ただ、記録の目標はもっと高いところにあるため、5000mで記録を出すための内容だけに絞るようなことはせず、総合力を高めるトレーニングを主にしながらトレーニングを継続しました。

※今後、ちゃんと記録を出すことができたらトレーニング内容を発信していこうと考えています。

 従って、ハーフマラソンに対して不利になるようなトレーニング内容にはしておらず、ハーフの距離でも十分今の実力を発揮し切れると考えました。

 一週間前に5000mで出した記録と、今回のハーフマラソンで出した記録を比較し、今の自分が短い距離が得意なのか、長い距離が得意なのかを把握しこれまでのトレーニング内容を振り返ります。また、今後のトレーニング方針に反映させたいと考えています。

目標とレースプラン

 今回のレースはピーキング無しで臨みます。

 また、何度か同じコースでハーフマラソン等を走っているのですが、実質距離が21.1kmに満たないコースになっています。およそ300~400m程度短くなるようです。

※正確には、コース取りによっては21.1kmに達するのですが、コースの距離を測定する箇所がコースの外側であるため、レース中に内側寄りを走っていると、自然と距離が短くなる傾向にあるようです。ただ、コースの一部でGPSが取れなくなる箇所があるため、正確な距離は不明です。

 気温は都合よく低下傾向となり、20~22℃程度の予想です。

 先日の5000mレースから推測される現在のVDOTが66調整無しの影響(VDOT-1)気温の影響(VDOT-1)コースが短いことによる見かけ上のタイムアップ(-60~-80秒)で計算すると、今回の目標は1時間12分40秒~1時間13分00秒、73分切りが目標となります。

 約1年前、同じコース・同じ大会で出したタイムが1時間14分39秒。昨年比で普段の練習では1kmあたり6秒程度タイムアップしていることからも、今回の目標推算は妥当であると考えています。

 ハーフマラソンは目標タイムが現状の力に合っているかどうかが非常に重要です。オーバーペースで走ると間違いなく後半失速し、良い記録は出ません。

 ここまではレース前日までに記載しています。目標がある程度精度高く設定できるとレース当日に失敗することが少ないです。

 では、レースレポートへ。

レースレポート

 先週に引き続きレースに出場する。レースとはいってもRUN COLLECTION主催の758ランナーズトライアル、草レースだ。

 758ランナーズトライアルは、主に庄内緑地公園で開催される。庄内緑地公園では、複数の団体が草レースを行っているが、私自身はRUN COLLECTION主催の758ランナーズトライアルだけを狙って出場するようにしている。

 その理由は、コースにある。

 庄内緑地公園は1周約2.3kmの周回コースになっているのだが、ほとんどのレースは1周当たりの距離を2.5kmに合わせるため、芝生上の往復をコースの一部として取り入れている。その距離はおよそ200m~300mほどになるのだが、9周すると合計で約2km。

 しかも雨が降ったときには最悪。滑るわ、ドロドロになるわで、記録が出ないばかりか、股関節を痛めてしまう事態にもなりかねない。

 レース前、当日に雨が降ることは多々あり、天候のせいで記録を狙えない、怪我をする状況に追い込まれたくないので、事前にそのような事態が無いよう、758ランナーズトライアル以外には出走しないようにしている。

 今年は記録的な残暑の影響で前日までは異常に暑い日が続いたが、レース当日から一気に気温が低下。記録を出すには良い気温まで低下してきた。

 天候についても、週間天気で雨が予想されていてはらはらしていたが、夜明け前には止む予想となっていて、とても期待してレースを迎えることができた。

 朝起きてみると、雨は降っていない。風は結構強めだ。yahoo天気のアメダス予報を見てみると、ちょうど家を出て会場に向かいレースが始まるくらいまで、雨が降りそうな様子。ちょっと心配になる。天候の良し悪しはとても重要だ。

 yahooのアメダス予報は、yahoo IDで登録していると、15時間先までの雨雲推移を見ることができる。2~3時間後くらいまでだったらものすごい正確に雨予報が分かるので、いつもかなり重宝している。

 起床は4時30分。普段の平日は、3時45分~4時30分の間に起きてトレーニングを行うため、いつも通りの時間帯だ。朝食もいつも通りの内容(目玉焼き2個、納豆、ご飯)。

 食後のコーヒーはさすがに控えた。ある程度の競技時間があるハーフマラソンでは脱水になりやすいし、レース前に摂るカフェインの効果をできるだけ高めたいからだ。

 朝ごはんを終えてから、準備をする。

 今日のランニングギヤ。

  • ウェア:ナイキ エアロスイフト
  • パンツ:2XU MCS ランコンプレッションショーツ
  • ソックス:Tabio レーシングランプロ(5本指)
  • シューズ:ナイキ ヴェイパーフライネクスト%
  • サングラス:エアフライ AF-301

 練習でもレースでも使ってきた2XUのMCSランコンプショーツがとうとう穴が開き、先週の5000mレースから新品を下ろした。2XUのタイツは、洗濯乾燥を相当回数繰り返したが、かなり耐久性が高いと感じた。値段もそこそこするが、ここまで使えれば、コストパフォーマンスは悪くない。

※2XUタイツは、乾燥機使用が推奨されていません。個人の判断でご使用お願いします。。

 今日はいつもと少し栄養戦略を変える。モルテンジェルをレース前に摂取することにした。モニター企画として使用するため、モルテンの推奨通り2袋をレース1時間前までに摂る。とても贅沢な糖質補給だ。

 モルテンに加えて、いつも通り、レッドブル330mlも欠かさずに摂る。

 カフェイン量はモルテンとレッドブル合わせて200mgを超える。体重の3~6倍mgのカフェインをとるとパフォーマンス向上につながる可能性が高いと言われている。私自身の体重が63~64kg程度であるため、必要量は200mg程度。十分なカフェイン量だ。

 レース開始は9時30分であり、10分前には並べるようにしておきたい。ウォーミングアップはそこまで沢山するつもりはないが、少なくとも25分間くらいは時間が欲しい。8時50分くらいにはアップ開始をする計画にする。

 家の玄関から会場である庄内緑地公園の受付場所まで、歩きと電車で約35分。先週のトラックレースに引き続きアクセスが非常に良い。会場には8時30分頃に到着した。

 公園内を歩いている時に、大会関係者が距離計測しているところを発見。

 「後5km」という看板を置いていた。後から聞いた説明によれば、後20km、15km・・・と5km毎に置いていたみたいだ。おそらく、周回2.3kmは測定無し。2.3kmを掛け算した値に対し、ローラーで測定した微妙な距離を足し算して、「後XXkm」という看板を立てていると考えられる。

 従って、1周当たり2.3kmという数字を信じているわけであるが、この2.3kmという数字が実質距離に対して短い可能性が高く、758ランナーズトライアルではハーフマラソンを走っても21.1kmに若干到達しない。

 受付を済ませた後、ウォーミングアップを開始。いつも通り3kmちょっとのジョグをした後にウィンドスプリントを入れた。レース開始の15分前から注意及びコース説明を開始するが、いつも通りの説明なので、ウォーミングアップに集中した。

 ハーフマラソンのスタート位置に整列し始める。基本的に公園の周回コースを利用するが、最初一部芝生を走ることで、距離を調整する。

 当然先頭に並んだ。はじめ芝生を走った後、周回コースに出る時にごちゃごちゃするためだ。

 いよいよ、ハーフマラソンがスタートした。

 レースが始まると、結構な集団が先頭を引っ張る。いつもよりレベルが高いことが分かった。先頭集団は、自分が想定していたペースよりも速いことはすぐわかったのでついていかない。第二集団に着くことにした。

 第二集団には、知っている人がいる。ハーフやフルマラソンの自己ベストも把握しており、ついていけばよいということがすぐに分かった。今日はこの第二集団についていくことにする。

 今回は、心拍ベルトを着けて走ることにした。調整無しで臨むトレーニングの一環と捉えているので、ハーフマラソンを本気で走ったときの心拍数が正確に知りたかったためだ。

 公園内はGPSが狂うため、自動ラップはOFFにした。一周当たり2.26km程度であり7分55秒/周という目標を立てていた。一周毎にラップを確認することにしていた。

 始めの一周は、遅く感じたもののやはり目標通りの7分52秒。レースになると体感と実際が変わってくるのには慣れている。

 そこから2周目、3周目と、淡々と走り続ける。平均ラップは7分51秒。想定よりも1kmあたり2秒ほど速いペースで進んでいく。体感でも感じたが、このペースは最後まで維持できないな、とは思ったが、できるだけ人についていった方が結果的には力を使わないので、このペースでついて行けるところまでは行こうと考えた。

 案の定、7周目でついて行けなくなる。7周目のラップは8分05秒。ここからが苦しいところだ。

 いつもハーフマラソンを走るときは、15km以降が苦しくなる。理由は前半が微妙にオーバーペースである事。

 しかし、今回は、きつくはなったものの「粘れる感覚」があった。明らかにいつもとは違う。確かに1kmあたり5秒程度は遅れ始めたものの、何とかそのぐらいの遅れで粘れそうだ。

 苦しいが何とか粘り続ける。最終ラップに行く手前で、一緒に走っていた方に話しかけられた。自己ベストが73分50秒の方だった。自分よりも格上。この会話で少し元気が出た。

 最後のラップに入る。苦しいが何とかピッチ、ストライドを保つ。苦しい中でも最後までフォームを意識し続けることができた。この点もいつもと違うと感じた。

 最後まで粘り続け、やっとゴールした。話しかけられた人には少し離されてしまった。

 結果は72分53秒。昨年11月1日に同じコースで走ったときは74分39秒であったため、大幅自己ベスト。おおよそ走る前の予想通りのタイムになった。

レース総括と今後

 今回のレースからわかったこと。

  1. 5000mとハーフの記録を比較しても優劣が無い。従って、体の機能的にはバランスよく向上できたと言える(→トレーニング方針の正しさが証明された)
  2. レースで初めて心拍ベルトを使用した結果、ハーフマラソンでは90%HRmaxを超えるか超えないかくらいで走っても後半失速することが分かった(→ピーキングすれば最後まで失速しなかった可能性が高い)
  3. 1時間14分40秒で走ったときと比較して、ストライドは変わっていない。すべてピッチの向上でカバーした(→フォームの改善によるストライド向上に伸び代がある)

 参考に、今回のランニングデータを載せる。

 ここまで行ってきたトレーニングによって、体の機能はバランスよく向上してきたことが分かった。同様のトレーニングばかりをやっていてはどこかで頭打ちするものの、強度を漸進的に向上させていけばまだまだ伸び代はあると感じている。

 心拍数については、レースでハートレートセンサーを付けることに少し抵抗があったものの、正確なデータがとりたいと考えていたため、今回は心拍ベルトを着用した。

 結果は、ほぼ理論通りの結果になった。これまで腕時計の心拍計では異常な心拍数が表示されることが多かったが、今回の結果で、ハーフマラソンはあくまでほぼ有酸素領域で走りきる種目である事を理解した。

 3つ目に得た点が、今後のトレーニング方針の裏付けとなる証拠となる。ストライドが1年前と比較して全く変わっていない。これは、トレーニング内容からすれば当然である。筋トレもしていなければ坂ダッシュも継続的に行えていない、起伏走やクロカンもやっていない。

 そうなると、純粋な筋力アップは望むことはできず、ストライドが伸びるわけがないのだ。筋力アップ無しにストライドを伸ばすとすると、ランニングフォームを変えることが必要であるが、フォーム改善は意識的に行っていない。

 従って、今後の方針として有酸素ペースで走っていながらもストライドが自然と向上するようなランニングフォーム改善と筋力アップが必要、ということが見えてきた。

 その第一弾として、5000mレース終了後からヒルスプリントに取り組み始めた。効果が出るのは数か月後ではあると思うが、まずは坂トレーニングを導入し効果を見ていきたいと思う。

とりあえず、今回はベストが大幅更新できてよかった。

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