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【マグオン(Mag-on) ジェル レビュー】フルマラソンでの適切な飲み方と効果を徹底解説
- できるだけカロリーが高いフルマラソン用補給食を探している
- マグオン(Mag-on)の味、飲みやすさを具体的に知りたい
- マグオンは他の補給食と比べてマラソンに適している?
フルマラソン用補給食としてマグオン(Mag-on)を検討しているランナーの方も多いのではないでしょうか。
ここでは、マグオンの成分紹介、味や飲みやすさの具体的レビューをします。また、フルマラソンでの理想的な使い方を提案します。
私は社会人から本格的にランニングを始めた市民ランナーです。月500km程を走り、競技志向でランニングに取り組んでいます。
トレーニングはいつも朝食前に行いますが、朝食前のロングランではかなりおなかが減るので、耐えられない時には、トレーニング中に補給をしたりします。
今回は、補給食であるマグオンのジェルについて徹底解説します。
本記事を読めば、マグオンジェルが他の補給食と比べて何が違うのか、また、その飲みやすさ等を詳しく知ることができます。
- セロトーレ株式会社が発売している、ジェルタイプの補給食
- エネルギー補給食としてジェル6種類、ジュレ2種類を発売している
- 高い純度のマグネシウムを含むことが特徴
- マルトデキストリンがメインの糖質であるため、レース序盤から摂取する
- 本番で使う前に、一度、練習で試しておく
マグオン(Mag-on)ジェルとは?
マグオンジェルは、セロトーレ株式会社から発売されている、高い純度の水溶性マグネシウムを含有したジェルタイプの補給食です。
もともとは顆粒タイプの水溶性マグネシウムから発売を開始しており、その一年後にジェルタイプの補給食を取り扱い始めました。
マグオンの特徴:高い純度の水溶性マグネシウムを含有
マグオンの特徴は、タテホ株式会社が製造する水溶性マグネシウム(原材料としては水酸化マグネシウム)を使用している点です。
素早く溶けて吸収力が高い点が特徴です。
マグオンの製品ページにて、マグネシウムの役割については以下の通りに説明されています。
マグネシウム(magnesium: Mg)は、生体の機能維持に不可欠な生体内で4番目に多いミネラルです。約70%が骨や歯にリン酸マグネシウムの形で存在し、カルシウムとともに骨などの形成には不可欠です。筋肉(約30%)や血液(約1%)にも含まれています。
about Magnesium(https://mag-on.net/aboutmg.html)
糖質代謝や脂質代謝、ミトコンドリア内のエネルギー代謝では「エネルギー通貨」であるATP(アデノシン三リン酸)の産生に関わり、たんぱく質や脂質などの生合成、遺伝子合成など生体内の300以上もの酵素反応に関与する補助因子として、重要な役割を担っています。また、細胞内液中に存在するマグネシウムイオン(Mg2+)は神経や筋肉の興奮性を抑制し、神経伝達や細胞膜の安定性、筋収縮、心拍出、ホルモン分泌などにも重要な働きをもっています。
一般的に、ナトリウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラル成分の摂取がが脚攣り対策になるといわれていますが、これらミネラル成分と脚攣りには直接的に関係している証拠はありません。
しかし、これらミネラル成分が筋肉の動作に関わっていることは事実ですので、サプリメントとして摂取するということには意味があると考えています。
マグオンジェルの概要と飲んだ感想
マグオンジェルを紹介します。
含有成分・カロリー
マグオンジェルの含有成分とカロリーを紹介します。
- マルトデキストリン、果糖、グレープフルーツ果汁/クエン酸、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸、香料、水酸化マグネシウム、グリシン
- エネルギー120kcal/41g、炭水化物30g、たんぱく質0g、食塩相当量0.14g
- マグネシウム50mg
41gのジェルで120kcalというのは、ジェルタイプの製品でもかなり密度が高い部類です。
味:全6種類(カフェイン入りは3種類)
マグオンジェルには6種類の味があります。そのうち3種類にはカフェイン25mgが含まれています。
- カフェイン無し:Apple、Grapefruit、Ume
- カフェイン有り:Aomikan、Pink Grapefruit、Lemon
飲んだ感想:ジェルだけでも飲めるが、水と一緒に飲みたい濃さ
グレープフルーツ味を走りながら飲んでみましたが、ジェルだけでも当然飲むことはできます。
濃厚な甘いグレープフルーツ、といった感じです。
ただ、ジェル特有ですが包装が平たいため、中身を絞り出して飲むことは結構大変かもしれません。
かなり濃い味なので、水分と一緒に摂りたくなります。
マグオンジェルの優位点と効果
マグオンジェルが他の補給食と異なる点や期待される効果を紹介します。
水溶性マグネシウムを含む
冒頭でも示しましたが、マグオンのジェルには水溶性マグネシウム(水酸化マグネシウム)を含むことが特徴です。
マグネシウムは、体に対して様々な機能を発揮します。
しかし上でも記載しましたが、マグネシウムなどのミネラル成分が直接、脚攣り対策になる科学的根拠はありません。
また、別の記事で紹介しているアミノサウルスジェルにもマグネシウムが含まれていますが、アミノサウルスジェルには「塩化マグネシウム」として含まれています。
塩化マグネシウムと水酸化マグネシウムが体に吸収されるときに、どのような違いが出るかについては言及できません。
25mgのカフェインを配合:補給用カフェインとしては足りない
カフェイン入りタイプは25mgのカフェインを配合していますが、補給用としては少し足りない印象です。
カフェインは、運動パフォーマンス向上効果が認められているエルゴジェニックエイドです。マラソン前にある程度のカフェインを摂取しておき、マラソンレース中はジェルで補給する、といった使い方ができます。
カフェインの適切な摂り方などは、次の記事で紹介しています。
カフェインは「体重 × 3~6 【mg】」(例:体重60kgであれば180mg)を摂取すると運動パフォーマンスに良い影響があるといわれています。
フルマラソンにおけるマグオンジェルの飲み方
マグオンジェルの含有成分から、フルマラソン補給食としての飲み方を提案します。
- レース直前~フルマラソン10km地点・・・マグオンジェル(カフェイン無し) 1袋
- フルマラソン25~30km地点・・・マグオンジェル(カフェイン有り) 1袋
上記の理由を説明していきます。
主な糖質がマルトデキストリン:レース序盤で摂取を推奨
マルトデキストリンは、吸収が早い単糖類から、比較的緩やかに吸収される多糖類までを幅広く含む糖質です。含まれている糖質が摂取してからすぐに使われる、というわけではありません。
レース序盤から摂取しておけば、摂取した糖質をフル活用できると考えられます。
カフェインの効果を持続させるために、レース後半でカフェインを摂る
続いて、レース前に摂取したカフェインの効果をレース終盤まで持続させるために、25~30km地点くらいでカフェイン入りのマグオンジェルを摂ります。
ただし、含まれているカフェイン量が25mgとかなり少なくなっているため、マグオンジェルだけで補給用カフェインを取り切ることは正直難しいと考えています。
カフェイン入りのジェルだけでカフェインを補給することを考えた場合は、モルテンジェル(100mg含有)かアミノサウルスジェル(75mg含有)がおすすめです。
ジェルを摂取する際の注意点
マグオンジェルを摂取する前に、気を付けておきたい点を記載します。
一度に摂りすぎない:消化不良になる可能性がある
ジェル全般に言えることですが、レース中「一気に」摂ると、消化不良が発生しお腹を下す可能性があります。
特にレース中は内臓を酷使しているので、消化が進みにくい状況です。ジェルは消化しやすいように設計されていますが、それでもレース中は消化不良になる可能性があります。
一気に飲み切るのではなく、細かく飲みながら摂ることをおすすめします。
練習で試しておく:包装の開け方、お腹への影響
ジェルを摂ることを、練習で試しておくことをおすすめします。
ジェルとはいえ、割と流動性があるので、口にくわえながら押し出して飲み始めないとこぼれます。
自分自身の体に合っているかどうかの確認も含めて、一度、練習で使ってみることをおすすめします。
特にマグオンジェルは、41gで120kcalとエネルギー密度が高くなっているので、走りながら消化吸収できるかどうかの確認は必須であると考えています。
マグオン以外の補給用ジェル
マグオン以外にも、多くの補給用ジェルが発売されています。モルテンやアミノサウルス、メダリストなどです。
これらを比較しながら、以下の記事で解説していますのでご参照ください。
マグオンジェルの購入方法
マグオンジェルは、以下の方法で購入することができます。
とりあえず1つだけ買う、ということであれば、イオンなどに入っているスポーツオーソリティやデポ等の大型スポーツショップで買うことができます。私はスポーツオーソリティで購入しました。
Amazonや楽天では確実に購入できるのでおすすめです。
- Amazon、楽天、Yahoo
- 公式ホームページ
- スポーツショップ店舗(スポーツオーソリティ、デポ等)・・・取扱店情報
参考になれば幸いです。
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