マラソンで自己ベストを更新する方法 その4【レースの振り返り・分析・課題の抽出方法】について

こんにちは。管理人のらんしゅーです。

前回は【レースで記録を出す技術】を紹介させていただきました。

今回は【レースの振り返り・分析・課題の抽出方法】を考えていきたいと思います。
※あくまで社会人からマラソンを始めた人間の書き物として読んでいただけると幸いです。

現状の自己ベスト」を正確に把握し、「マラソンに必要な要素」を理解、トレーニングを積み重ね改善したうえで、レースに臨むことができれば、記録は自然とついてくるはずです。

ただ、十分に準備をした上でレースに臨んだ後は、必ずその結果を「振り返る」ことが必要です。走りっぱなしで終わってしまったり、感覚的な感想だけでは、次の目標達成につなげることが難しくなってしまいます。

目次

なぜレースの振り返りが必要なのか:レースは「テスト」と同じ

レースは「テストと同じ」です。

 昔を振り返ってみてください。テストで間違った項目については、後で教科書を見たりして「なぜ間違えたのか」考えましたよね?

 また、私自身がメーカーで働いているため馴染みがある考え方なのですが、スポーツ競技すべてに言えることは、常に「改善」を継続する必要がある、ということです。参考になる考え方は「トヨタ方式の改善手法」です。世界的な大メーカーに成長したトヨタ自動車の生産現場を支えている考え方です。

 「トヨタ方式」については様々な本が出版されています。ブックオフや通販でも、中古で売っています。今まで全く触れたことがないな、という方であれば、一度考え方を理解する意味でも読んでみることをおすすめします。下記に私自身も参考にした本を載せておきます。

さらなる記録更新を狙っているのであれば、必ず「レースの振り返り」を行いましょう。

レース記録に影響を与える要素:変化点を絞ってレースに臨む

では、レースの振り返りを行うための、ポイントを紹介していきます。

レースでの結果に影響を与える要素は次の通りです。【自分自身で制御できるかどうか】が重要です。

レースでの記録を決める要素自分自身で制御できるか?
〇or×
備考
体重
トレーニング内容
ピーキング方法
前日までの食事と睡眠
当日起床~レース出走までの行動内容
レース開始時刻、コース内容同じコースでのレースを
選べば制御可能
共に走るランナーの走力
(集団走できるかどうか)
大きな大会であればたいてい
同じ走力の方が居る
天候・気象(気温、風、晴れor雨)×完全に運
ランニングシューズ好きなシューズを履く
ペース配分ランニングウォッチ必須
レースの記録に影響を与える項目一覧

上記の表を見てわかる通りほとんどの項目が「自分で意図的に制御することができる項目」になります。

意図的に制御できると、何がいいのか。

それは、次のレースに向けて「改善した点を明らかにできること」です。

例えば、

 「今回のレースは、いつもとピーキングの方法を変えた。でも、他の要素は変えないでレースに臨む」であった場合、前回と今回が同じ大会であれば、「ピーキングの差」だけが前回から今回にかけて変わった点となります。

つまり、「前回と今回のタイム差=ピーキングの差」と判断できるわけです
(※実際は、このように変化点を少なくすることは難しいが、変化点を少なくする意識はすべきである)

 このように、マラソンの記録を決める要素を理解していれば、おのずと、レース結果をどうやって分析していけばいいのかわかってきます

実際にレースを振り返ってみる

 レースを振り返る際は、まず、マラソンを要素に分解し、それぞれの要素が、前回と比較して今回はどうだったのか、という視点で振り返るとやりやすいです。

 また、レース中に感じた感覚とラップタイムを思い出し、記録することも必要になります。

【要素毎の比較の例】
  • 体重は変わったのか?
  • トレーニング内容はどう変えたのか?
  • ピーキング方法はどう変えたのか?
  • コースはどうだったのか?(アップダウンの有無など)
  • 集団走できたのか?
  • ランニングシューズは何を使ったのか?
【レース中に感じた感覚とラップタイムの例】
  • 呼吸は苦しくなかったが、脚に来てしまった
  • 暑くてもうろうとした
  • 足の裏が痛くなった
  • 始め10kmは4:00/kmで走れたが、後半は4:20/kmまで落ちてしまった

自己ベストが出せた時には、「変化させた点が、記録に良い影響を与えた」と判断できますし、逆にベストを出せなかったときは「効果がなかった」と判断できます。

挙げた課題に対して、改善策を考える:次回レースに向けて課題を絞る

 3.にて、【要素毎の分析】【レース中に感じた感覚】を元に、次回レースへの課題を決めます。記録を決める要素のほとんどが、レース直前もしくは当日に決まってしまうことであるのに対し、「トレーニング内容」だけは、長期的に計画を組む必要があります。

 また、トレーニング内容については主に、【レースで感じた感覚とラップタイム】を元に振り返りを行い、次回への課題を立てていく必要があるため、とても分析と課題抽出が難しい項目になります。

次回は、この「【レースで感じた感覚とラップタイム】から課題を抽出し、改善する計画を立てる」を考えていきたいと思います。

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