- ランナーはサプリメントが必要なの?
- ランナーにおすすめのサプリメントが知りたい
- サプリメントって本当に効果あるの?
ランナーの皆さんの中で、「サプリメントってとる必要あるの?」と考えている方もいらっしゃると思います。筋力トレーニングと同様に、ランニングのパフォーマンスアップにも、サプリメントがあると、メリットがあります。
私は社会人から本格的にランニングを始めた市民ランナーです。月500km程走り、競技志向でランニングに取り組んでいます。
私自身も、サプリメントを摂取しています。摂取するにしても必要最低限のサプリメントに抑えたくて、あらゆる文献を調査して、今使っているサプリメントを選択しました。
本記事では、私自身がおすすめするサプリメントを5つ紹介します。これは、私自身が摂取しているサプリメントです。
この記事を読めば、ランナーに最低限必要なサプリメントが分かり、その効果とメカニズムを理解することができます。
おすすめサプリメント5選
私自身がおすすめする、ランナーであればおさえておきたいサプリメントは以下の5つです。
横に スライド できます→ | プロテイン | 鉄分(ヘム鉄) | β-アラニン | マルトデキストリン | カフェイン |
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目的 | たんぱく質 補給 | 鉄分補給 | 筋肉中 カルノシン | 糖質補給 | カフェインによる パフォーマンス 向上 |
費用 | 80~100円/日 | 10円/日 | 10円/日 | 30円/回 | 300円/回 |
個別紹介 | 紹介文 | 紹介文 | 紹介文 | 紹介文 | 紹介文 |
メーカー | Grong | Grong | Grong | Grong | 色々 |
購入サイト | Amazon 楽天 Yahoo メルカリ | Amazon 楽天 Yahoo メルカリ | Amazon 楽天 Yahoo メルカリ | Amazon 楽天 Yahoo メルカリ | エナジードリンクやコーヒー |
プロテイン
プロテインの摂取目的は、たんぱく質の補給です。プロテインは筋トレをする人が摂取するべきものと考えている方も多いと思いますが、ランナーであっても積極的に摂取したいサプリメントの一つです。
高負荷なランニングトレーニングを行うと、たんぱく質の分解が優勢になります。ハードなトレーニングによって蓄えてある糖質が不足してくると、骨格筋から放出されたアミノ酸をエネルギー源として利用する割合が増加します。
また、長時間の運動継続によっても、アミノ酸がエネルギー原料として利用される割合が増加することが知られています。
ランナーであれば、筋力を増強する重要度は低いように思いますが、たんぱく質分解が極度に進むと、特に上半身の必要な筋力が低下してしまったり、回復が遅れ、ケガをしやすくなってしまいます。
また、たんぱく質はヘモグロビンの構成要素です。
ヘモグロビンを構成している物質のうち約90%がたんぱく質です。よく、鉄分不足でヘモグロビンが少なくなるといわれていますが、たんぱく質不足によっても貧血は発生する可能性があります。
これらの理由から、ランナーは運動をあまりしていない人と比べると、たんぱく質を多く摂取する必要があります。目安としては、1.2~2.0×体重[g]です。体重60kgの人であれば、72~120g/日となります。
かなり幅がある理由は、その人個人のたんぱく質吸収能力(つまり個人差)と、その人が減量中なのかどうか、などが考慮されるべきだからです。
たんぱく質の吸収能力が低い方が、多すぎるたんぱく質を摂取すると、消化不良となり、おなかの調子が悪くなります。
また、減量中の方は、エネルギー不足によってたんぱく質分解が優勢になりやすいため、よりたくさんのたんぱく質を積極的に摂取していく必要があります。
プロテインは、どのメーカーのものでも大差ありません。私はマツモトキヨシプライベートブランドのものやGrong(グロング)というメーカーのプロテインを使っています。
鉄分(ヘム鉄)
鉄分の摂取は貧血対策です。貧血とは、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンが少なくなることを示します。
貧血の原因はいくつかありますが、上で示したたんぱく質不足や、鉄分不足が主な原因となります。
鉄分サプリメントは、鉄分不足を補うためのものです。たんぱく質と同様に、ランナーは走っていない人と比較して多くの鉄分を摂取する必要があります。
理由としては、発汗による鉄分の流出、足裏での赤血球損傷でヘモグロビンが流出することなどです。
鉄分サプリメントとしては、ヘム鉄 or 非ヘム鉄があります。ヘム鉄は非ヘム鉄と比べて、吸収率が5~10倍といわれているため、サプリメントとして摂取するならヘム鉄がおすすめです。
私が調べた中で、最もコストパフォーマンスが良かったのがDHCのヘム鉄です。
β(ベータ)-アラニン
β-アラニンは国際スポーツ栄養学会(ISSN)によって、パフォーマンス向上において効果と安全性に確かなエビデンスがあるとしてカテゴリーA(最上ランク)に分類されている確かなサプリメントです。
β-アラニンを摂取すると、筋肉中のカルノシン濃度が増加します。
筋肉中のカルノシンは、筋肉が酸性に傾いたとき(=アシドーシス状態)に、それを緩衝する能力があります。
筋肉がアシドーシス状態になると、エネルギー代謝を阻害し運動パフォーマンスが低下するため、アシドーシス状態を防ぐ緩衝能力は、運動パフォーマンスを向上させるうえで重要な要素となります。
β-アラニンを適量摂取することで、1~4分程度持続する競技で特に効果が発揮されます。陸上では、400m~1500mが該当します。
β-アラニンを摂取するときの注意点は、一度に多量の摂取をすると「アラニンフラッシュ」という現象が起きます。β-アラニンについては次の記事で詳しく解説していますのでご確認ください。
β-アラニンも様々なメーカーから発売されていますが、プロテインやマルトデキストリンと同じメーカーであるGrongのものを使っています。
マルトデキストリン
マルトデキストリンは、糖類の一種です。よく、筋トレを行っている人がトレーニング前・中・後などに摂取し、糖質を補給する用途で使用することがあるサプリメントです。
私は、以前までマルトデキストリンは使用していませんでした。
しかし、早朝トレーニングを行っていくうえで、中~高強度のトレーニングを行う際に糖質が不足し、トレーニングのクオリティが上がってこないことが分かってきました。
特に、LT強度以上で行うトレーニングは、糖質がしっかり使える状態でトレーニングを行うことが望ましいです。
なぜなら、糖質が不足した場合、アミノ酸(たんぱく質)や脂肪でエネルギーを補いますが、糖質が不足するとエネルギーの代謝効率全体が低下し、トレーニングのパフォーマンスを上げることができなくなるためです。
特に早朝トレーニングを行う際は、前日の食事から時間が経過していることやホルモン分泌などの観点から、血糖値は低くなりやすいです。
そうなると、糖質の供給は筋グリコーゲンに頼ることになり、トレーニングのパフォーマンスが落ちたり、ボリュームがこなせなくなるなどの影響が出ることが考えられます。
私自身、LT強度以上のトレーニングを行う直前(起床直後)にマルトデキストリンを摂取し始めました。強度が高いトレーニングでも粘れるようになり、明らかに早朝トレーニングにおけるパフォーマンスが向上しました。
マルトデキストリンは、特に、トレーニング前の栄養補給が足りなくなりやすいランナーにおすすめの糖質補給用サプリメントです。
ブドウ糖(グルコース)をそのまま摂取するよりも、吸収が穏やかで血糖値の変動が比較的少ないことが特徴です。
マルトデキストリンも様々なメーカーから発売されていますが、私は、他のサプリメントと同様にGrongのものを使用しています。コストパフォーマンスは高いです。
カフェイン
カフェインは、β-アラニンと同様にISSNによって、パフォーマンス向上において効果と安全性に確かなエビデンスがあるとしてカテゴリーA分類されているサプリメントです。
Youtubeや他のWeb Siteでもよく紹介されています。レースの前にエナジードリンクを飲んでいらっしゃるランナーの方も多いのではないでしょうか。
カフェインは、3~6×体重[mg]摂取すれば、運動パフォーマンスが向上するといわれています。体重60kgの方であれば、180~360mgとなります。
180mgというと、例えば、モンスターエナジー355ml缶1本(カフェイン150mg)を飲んでも足りない計算となります。体感としては結構多いなと感じます。
カフェインの形態としては、飲料、ジェル、錠剤などがあります。
飲料やジェルで摂取したときと錠剤で摂取したときを比較すると、飲料やジェルで摂取したときの方が吸収効率が高くなるため、レース前のサプリメントで摂るなら、飲料やジェルで摂るのがおすすめです。
カフェインの効果と接種方法については、次の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
カフェインは、コンビニで売っているエナジードリンクやコーヒーなど、手軽に摂取できますので、何処で購入してもいいと思います。
なぜサプリメントが必要なのか?
本来、通常の食事で栄養が摂り切れていれば、サプリメントは不要だと考えています。
ただ、食事からとるとなると、その食事の準備をしなければならないことや、食べるからにはある程度美味しさが必要になるため、手間がかかることは間違いありません。
一方でサプリメントは、市販で売られているものを買ってきて、そのまま摂ることが可能であるため、非常に手軽です。
同じ栄養素を摂取するための手段としては、サプリメントの方が少し高額になるとは思われますが、準備の手間などを考えれば、ある程度理にかなったものであるといえそうです。
プロテインやマルトデキストリンなどは、その吸収速度の速さなども考慮すべきメリットだと感じています。
必要な栄養を必要なタイミングで摂ることを考えた場合、消化吸収に時間がかかる通常の食事ではなく、サプリメントを選択すべき場合もあるのではないでしょうか。
サプリメントは必須ではないが・・・
サプリメントは効率よく、手軽に必要な栄養素を摂取することができるものですが、必須ではありません。
必要な栄養は食事から十分摂取することが可能です。たんぱく質や鉄分などは、食事内容を調整すれば、足りなくなることはないでしょう。
しかし、現実を考えると、例えばレース直前のカフェイン摂取のために、カフェインが入った食事をとるのは難しいです。カフェインを簡単に摂取するためのエナジードリンクやコーヒーを使うのはある程度理にかなっていると思います。
また、夏のトレーニング後などは暑さで食事意欲も低くなってしまうこともあります。そんな時に、牛乳とプロテインを混ぜた飲料であれば比較的簡単に飲めるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。参考になれば幸いです。
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