【オムロン 家庭用低周波治療器の効果】ランニングトレーニング後のリカバリーを加速させる

　接骨院などで治療ををしてもらうと、パッドを張って電気を流してもらうことがあると思います。家でも同じように電気の治療をしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

　私は、ランニング後のケアを目的としてオムロンの低周波治療器(HV-F5300)を購入しました。2021年頃から坐骨神経痛によって足の痛みが出ており、痛みを改善したいことが目的でした。

　ここでは、私がなぜオムロンの低周波治療器HV-F5300を購入したのか、また、実際に使ってみて感じている効果について紹介します。あくまでも個人的な感想であり、万人に有効な効果を示しているものではありません。

　本記事を読めば、オムロンの低周波治療器を購入しようかどうか迷っている方が実際に購入する必要があるかどうかを決める判断材料になります。

オムロンの低周波治療器とは

　オムロンの低周波治療器は、低周波電流を用いて筋肉や神経に刺激を与え、肩こりの緩和、筋肉の麻痺の予防、血行促進、そしてマッサージ効果などを目的とした家庭用医療機器です。

　「電気治療器」と表現すると、低い周波数から高い周波数までの治療器を広く表すことになりますが、低周波治療器となっている場合は、およそ1Hzから1000Hz程度までの周波数で電気を流すことになります。

　周波数が低いほど、皮膚での抵抗が大きいため皮膚表面に近い領域に電気が届きます。一方で周波数が高いほど皮膚での抵抗が少ないためより深いところまで電気が届きます。

　低周波治療は主に筋肉の収縮・弛緩を促すことで、マッサージ効果や血行促進、痛みの緩和を目的としています。一方で高周波治療は血管の拡張や血行促進を促す効果が期待できます。

　オムロンの製品はすべて低周波治療器に該当します(電気治療器という名前で発売されている製品もありますが、周波数的に低周波治療器に該当します)。

　家庭用の高周波治療器は唯一パナソニックから発売されている「コリコラン」シリーズがあります。使っている間はほとんど刺激を感じないようで、1日中つけていられるタイプの高周波治療器です。

オムロンの低周波治療器シリーズ一覧

　オムロンの低周波治療器シリーズ一覧は以下公式HPにまとまっていますのでご確認ください。私はこの中からHV-F5300電気治療器を選択しました。

HV-F5300電気治療器を選んだ理由

　HV-F5300は名称が電気治療器となっているものの、実態は低周波治療器です。現在公式HPで紹介されている同系統の現行モデルは以下の2種類があります。

項目	HV-F5300	HV-F9550
種別	電気治療器	電気治療器
定価	35,800円	47,800円
違い	大型ヒーター無し	大型ヒーター有り

　上記2モデルの違いは「大型ヒーターの有無」のみです。HV-F9550はヒーターサポーターが付いていて患部を温めながら低周波治療ができるタイプになっています。

　私は、わざわざ温めるためのサポーターを使うのが面倒だったのと、電気が筋肉に作用すれば目的の効果は得られると考えたのでHV-F5300を選択しました。

　もう一つ、HV-F5300を選んだ決め手になった理由は「深部モードでの治療」です。低周波治療器は基本的に皮膚表面に近い領域までしか電流が届かない仕組みですが、私が痛めたのは深層外旋筋で奥深いところに存在します。

　したがって、低周波治療器でもできるだけ深部まで電流が届いたら嬉しい、という思いで深部モードがあったHV-F5300を選択しました。

HV-F5300の治療機能紹介

　HV-F5300で使うことができる機能を紹介します。基本的な機能は公式HPにかなり詳しく載っているので以下をご参照ください。

　「こり」か「痛み」を選択することができ、部位別にモードが存在します。電流の強度はダイヤル形式で30段階の調整が可能です。

　手動コースを選択すると、「スイープモード」か「深部モード」を選ぶことができます。私自身はいつも手動コースを選択し、スイープモードと深部モードを使い分けています。

治療中にどのような感じで電流が流れるのかの感覚について

　HV-F5300の治療モードで感じる感覚について紹介します。

「こり」モード

　「こり」モードは筋肉がマッサージされるように、電流の強弱を感じるような感覚です。筋肉が収縮と弛緩を繰り返します。自動モードでは部位別で電流のパターンが異なります。

「こり手動」モード

　こりの手動モードでは、「さすり」「もみ」「振動」「たたき」「押し」を選択することができます。いわゆる「マッサージ」されている感覚を得たい場合には、こり手動モードで好みの刺激にするのがいいかもしれません。

「痛み」モード

　「痛み」モードはピリピリと皮膚に電流を感じますが、筋肉がマッサージされている感覚は比較的弱いです。表面付近にじんわりと電流を感じます。筋肉がもみほぐされている感覚が弱いので、気持ちいいという感覚があります。

「痛み手動」スイープモード

　手動のスイープモードは、「こり」の自動モードに似たような電流のパターンになっています。筋肉の収縮と弛緩が繰り返され、マッサージを受けている感覚です。電流の強度を強くすると、かなり強く筋肉の収縮が起こります。

「痛み手動」深部モード

　「手動」の深部モードは、最も電流を感じません。かなり強度を強くしてもピリピリ感が少ないです。深部モードは、電流を狭い範囲に集中する仕組みになっていて、筋肉の収縮をさせるようなものではないことが要因だと思います。

きっかけとなった坐骨神経痛について

　オムロンの低周波治療器購入のきっかけとなったのは、ランニングで発症した坐骨神経痛です。2021年末くらいから、座骨神経痛と思われる症状を発症しました。

　座骨神経痛の原因は多岐に渡りますが、私自身の例では梨状筋や大腿方形筋に代表される深層外旋六筋のいずれかが、座骨神経に対して影響を与えている可能性が高いことが分かりました。

　これらの筋肉に対して鍼治療を行うことで症状が劇的に改善されたので、原因はほぼ間違いないと判断しています。しかし、裏を返せば「鍼治療に行かないと痛めた状態から回復できない」ということになります。

　座骨神経痛の痛みを根本から改善するには、痛みの原因となっているランニングフォームを修正する必要があります。その一環として、2024年末からランニングピッチを高める取り組みを始め、座骨神経痛が出る確率もかなり低下しました。

　ランニングに支障が出ることはなくなりましたが、同じ場所に違和感を感じている状態は継続していました。そこで「家でもできるセルフケアが何かないか」と考えた末、電気での治療に行きつきました。

私自身が低周波治療器を使って感じている効果

　結論から言うと、低周波治療器を使うことで痛みが明確になくなる、ということはありませんでした。普通に考えれば、痛みの原因となっている動きを改善しない限り、問題となっている座骨神経痛が改善することはありません。

　使い方としては、痛みの原因となってい大腿方形筋を挟み込むようにしてお尻にパッドを貼って使用しています。大腿方形筋自体は深層筋であり、低周波の電流が本当に届いているかどうかはわかりません。

　痛みはなくなっていませんが「痛みの具合が和らいで」います。ただ、ランニングフォームの修正も同時に行っていますので、低周波治療の効果だけとは言い切れません。

　一方で、座骨神経痛そのものの痛み改善以外にも以下のような効果を得る事ができました。

　個人的に最も良いと感じたのは、電流を流している間にとてもリラックスした気持ちになれることです。電気を流している間はうつ伏せになってじっとしていることになりますが、この時間そのものが有効だと感じています。

　電流を流している間の心拍数を見てみると、明らかに下がってくる様子が分かります。普段交感神経が高まることによって常に体が緊張している状態になっていることが多いのですが、意図してリラックスした時間を確保することができるようになり、体の回復が促されるようになりました。

　また、痛みが和らいでいるかどうかにかかわらず、筋肉がほぐれている感じは確実に感じます。体の回復力を高めるためには自分が「ほぐれている」と主観的に感じることも重要だと考えています。

　副次的な効果として、治療器購入のきっかけとなった座骨神経痛以外にも使えた点が有効でした。治療器購入以降にたまたまぎっくり腰やハムストリングを痛めることがあって、それらのタイミングで使用することができました。

パッドの洗い方と耐久性について

　機器に付属しているパッドはメーカー推奨で300回使用できると記載されています。およそ30回(1か月)の使用毎に洗浄し、10回繰り返し洗うことができるとされています。

　パッドを洗った後は、自然乾燥させます。乾燥させるときには、パッドの表面に何も付着しないようにします。

　私がこの電気治療器を購入してから約5か月が経過しほぼ毎日使用していますが、パッドの表面はまだまだ使えそうな感じです。メーカー推奨は300回までとなっていますが、どの程度まで使えそうか試してみたいと思います。

購入方法

　オムロンの低周波治療器はAmazonや楽天などの通販で購入することができます。オムロンの公式通販でも購入することは可能ですが、Amazonや楽天の方が価格も安く、ポイントも付きます。