- ランニングでハムストリングスの付け根を痛めてしまった
- ハムストリングス付け根が痛む原因は?
- ハムストリングス上部が痛いまま、走っても大丈夫なのか?
マラソンの練習をしていて、特にハムストリングスと臀部のつなぎ目あたり(ハムストリングスの付け根)を痛めてしまった方、是非本記事を参考にして頂きたいです。
ハムストリングスは「アクセル筋」と呼ばれており、ランニングには欠かせない筋肉です。爆発的な力を出すことができる一方で、怪我が尽きない箇所でもあります。
ハムストリングスで発生する怪我で最も有名なものが肉離れですが、ハムストリングスの痛みで厄介なものは、ハムストリングス上部と臀部の間辺りを痛めることです。
私は、社会人から本格的にランニングを始めた市民ランナーです。月500km程を走り、競技志向でランニングに取り組んでいます。
私自身、ハムストリングス付け根の痛みを中学3年生に患ってしまい、以降社会人になってからもずっと悩まされ続けていました。
少し昔の話になりますが、プロサッカー選手の宮本恒靖選手もハムストリングスで同じ付け根の個所を痛めてしまい、最終的には引退になってしまったそうです。
しかし、本格的にランニングを始めて以降はまったく気にならないくらいまで痛みが引き、今ではほぼ完治と言っていい状態です。
私が患ったハムストリングス付け根の痛みについて、その治し方まで体験談を元に紹介していきます。
- 原因は座骨神経痛、座骨結節の炎症、ハムストリングス筋損傷のどれか
- 痛みが発生してからすぐに休養すれば完治する可能性が高い
- まずは病院で診断してもらう
- トレーニングを再開しても何も対策しなければ必ず再発する
- (私の場合)超音波治療器とストレッチポールで改善
ハムストリングスについて 付け根(上部)の痛みの原因は?
ハムストリングスとは、「大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋からなる、もも裏筋肉の総称」になります。お尻下部の座骨に付着しており、脚を曲げるときに収縮し力を発揮します。
ハムストリングスの上部が痛む時、以下の可能性が考えられます。
- 座骨神経痛
- 座骨結節の炎症
- ハムストリングス筋損傷
座骨神経痛について本記事では詳しくは紹介しませんが、非常に厄介な怪我です。座骨神経痛では、ハムストリングスの付け根だけではなく、神経がつながっている足先のしびれなども併発します。
座骨神経痛は梨状筋が原因であることもあり、ハムストリングスとは別の筋肉が痛みの原因になっています。
本記事では、座骨結節の炎症及びハムストリングス筋損傷について記載していきます。
ハムストリングス筋収縮する際、座骨付着部やハムストリングスに大きな負荷がかかります。その負荷に耐えられなくなってしまうと、座骨結節部や筋肉に炎症を起こしてしまい、痛みとなります。
完全に治ればよいのですが、痛みが引かないまま運動を継続したり、筋損傷の後、筋肉が固化してしまうことで、痛みが慢性化することも少なくありません。
痛みが発生してからすぐに休めば、必要以上に休養をしなくて済む可能性が高いです。痛みが出たら無理せずにまずは安静にしましょう。
怪我をした原因を探ろう!
まず、「いつから?どのタイミングで?」痛めたのか、思い出すことが必要です。私自身の体験をもとに、ハムストリングス上部を痛めてしまう原因の例を挙げます。
- ダッシュ(高い強度のランニング)
- ハムストリングスを伸ばしながら行う筋トレ
- 過度なストレッチ
- きっかけはないが気が付いたら痛くなった
この中で思い当たることはないでしょうか?これらの例はいずれも私自身が痛めてしまった原因です。
怪我について考える時は、まずその原因を探ることが重要です。なぜなら、せっかく怪我が治っても、原因がわかっていない場合、再び同じ個所を怪我してしまう可能性があるからです。
まずはこれまでのトレーニングを振り返ってみて、痛めた原因を把握してください。
病院(整形外科・接骨院)に行くべきか?
私は、まず病院に行くことをおすすめします。病院にはいくつか種類がありますが、レントゲン等をとる必要があるのであれば整形外科、治療を求めているのであれば接骨院等に行きます。
医師の方はその道のプロですので、あなたと同じような症例の患者を多く診てきたはずです。
ただ一つ注意点は、病院ごとに得意分野・不得意分野があります。
できればスポーツで有名な病院であることが望ましいです。ホームページ等をネットで検索すれば、その病院がどの分野に強いかが分かります。
自分では大したことが無い怪我だと思っていても、実は大怪我だった、という可能性があります。
せっかく休んでも、「安静にしているけどなかなか痛みが引かないな」となってしまうこともあるため、自分自身が安心するためにも、病院で根拠を持った診断をしてもらいましょう。
病院に行ってまず言われること:「まずは安静に」
ただ、「病院に行けばすべてが解決する」ということはありません。病院への大きな期待は禁物です。間違いなく言われることは、「まずは安静にしてください」です。
トレーニングを控えれば、必ず炎症や痛みは引きます。しかし注意しなければならないのは、痛みが引いた後どうするかです。
故障前と同じような練習量・練習内容でトレーニングを再開してしまうと、再び同じ怪我を患ってしまいます。
怪我への対策をしてからトレーニングを再開する
怪我をしてしまった原因がつかめていない場合、トレーニングを再開するにあたっては練習量と練習内容を見直す必要があります。
私自身が実践したのは、怪我を防ぐためのセルフケアです。
私自身、練習量や内容を見直してもなかなか完治しなかったハムストリングス付け根の痛みが、セルフケアの継続によって、ほぼ完治させることができました。
行った具体的なセルフケアは、超音波治療器での自己治療、ストレッチポールを使った筋肉のほぐしです。
セルフケアのすすめ
私が実践し、実際ハムストリングス付け根の痛みを治すことができたセルフケアを紹介します。
超音波治療:US PRO 2000 2nd Edition
接骨院等でも超音波治療はよく見かけます。治療してもらったりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は自宅でも手軽に超音波治療ができる機材があります。「US PRO 2000 2nd Edition」です。楽天で取り扱いがあります。
全国の治療院で使用実績がある機材と記載があったので、私も思い切って購入し使ってみました。
私の使い方としては、まず、超音波治療器の金属表面、もしくは体側にジェルを塗ります。使用するジェルは「超音波用ゲル プロゼリー」です。
続いて、機材のボタンを操作し、「H」モード、「15」が点灯するように操作してから1分程待ちます。機材の準備ができたら、全モード・時間が点滅し、「H」「15」が点灯します。
ジェルが塗ってあることを確認し、その部分に金属表面を当てていきます。少しぴりぴりと感じることができると同時に、体内部から温まってくる感覚を得ることができます。
私はこの治療を毎晩お風呂上りにやっていました。
実際に私自身が超音波治療器「US PRO 2000 2nd」を使用したレビュー記事がありますのでご参照ください。
ストレッチポール(トリガーポイント)
超音波治療と同時に行っていたセルフケアが「ストレッチポール」による筋肉のほぐしです。別名で「筋膜リリース」とも呼ばれています。
接骨院に行くと、痛めている箇所をピンポイントに指圧してもらえますが、いざ自分で行おうとすると、ゴルフボール等を使うことになりますが、実際は非常にやりにくいです。
そこで、調べてみると、ストレッチポールやトリガーポイントを使えば筋肉をほぐせることが分かりました。使い方は参考になるYouTubeを載せておきます。
ストレッチポールやトリガーポイントは純正品を購入しようとすると意外と高額で躊躇してしまいがちです。
購入時の注意点としては、安すぎるものを買うと、硬さが足りなかったり、すぐにへたってしまう問題が発生します。
実際、私の父親が購入したストレッチポールは、柔らかくすぐにへたってしまったため、使い物になりませんでした。
私自身も純正品は高く購入しにくかったため、別の代替品を試しに買ってみましたが、まったく問題なく使用継続できています。
購入したのは、Axis Formerのストレッチポールです。
ストレッチポールの純正品はこちらです。
セルフケアとして超音波治療とストレッチを継続した結果、ハムストリングス付け根(上部)の痛みから解放され、気持ちよくトレーニングを行うことができるようになりました
スポーツに怪我は付き物ですが、スポーツで上達するためには、いかに怪我しないで練習を継続できるかがとても重要です!怪我を防ぎつつ、気持ちのいいトレーニングを行いましょう!
コメント
コメント一覧 (4件)
役に立つ記事をありがとうございました。私もトリガーポイントのマッサージを続けていきたいと思います。質問ですが、セルフケアを始めて痛みが引きランニングを元通りに再開できるまでの時間はどれぐらいかかりましたか。
コメントありがとうございます!
私の場合は、元々フットサルに取り組んでいたのですが、フットサルでのダッシュ等が最も痛む動作でした。
フットサルを辞めて、1か月程度は完全休養を取りました。その間、セルフケアとしてストレッチポールによるリリースと超音波治療のケアを継続し、1か月後からほとんど痛むことなく練習を再開することができています。
ランニングも、始めの2か月くらいは低強度のジョギングのみにしました。
私の場合は腰が落ちたフォームでストライドを広げたいと重心の前方に着地するのを続けていたことが原因だったと今では理解しています。さらにその遠因には骨盤をしっかり回旋できていなくて股関節患部に負担がかかっていたことがあるのだなあと反省しました。フルマラソンでは30キロ過ぎから患部がズキズキ痛んでペースダウンしました。この部分の故障についての体験記はなかなかなくて「直るんだ」と希望がわきました。ありがとうございました。しっかり休んでフォーム矯正してジワジワと元に戻していきます。
俊一様
原因を考察できているのは良いことですね!私も、慢性的に痛い状況が長年続いていましたが、適切なケア等を続けた結果、今では全く困らない程度にまで回復しました。気持ちよくランニングできるようになることを願っています^^