- PUMAのディヴィエイトピュアニトロが気になっている
- フューエルセルレベルv5やアディゼロEVO SLとどう違うのか知りたい
- ディヴィエイトピュアニトロはどんなトレーニングに使えるか知りたい
最近、PUMAのランニングシューズが市民ランナーの間でも普及して生きています。箱根駅伝でも着用率が徐々に上昇してきました。
PUMAの中では、ハイエンドカーボンシューズであるディヴィエイトニトロエリートシリーズとFAST-Rシリーズを履いているランナーを見かけます。両者とも軽量かつ推進性が高く、他メーカーに引けを取らない性能を持っています。
今回レビューするディヴィエイトピュアニトロはプレートを搭載しないシンプルな設計のモデルです。
私は普段のトレーニングで、ノンカーボンシューズとしてフューエルセルレベルv5とアディゼロEVO SLを中心に使っています。今回はそれらとディヴィエイトピュアニトロを比較する形でレビューします。
本記事を読めば、履き心地・推進性・安定性と、他のシューズとの違いが分かります。
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | ディヴィエイトピュアニトロ (DEVIATE NITRO PURE) |
| メーカー | プーマ (PUMA) |
| 定価 | 19,800円 |
| 厚さ | 前部:30mm, 後部:38mm, ドロップ差:8mm |
| 重さ | 27.5cm 225g(実測) |
ディヴィエイトピュアニトロを購入した理由

私はカーボンプレート入りのシューズを使うのは週に1〜2回程度にとどめ、それ以外のトレーニングではノンカーボンのシューズを使っています。
理由としては、ハイエンドのカーボンシューズは性能が高く、自分の実力が120%引き出される感覚があります。トレーニングでもいいタイムで走ることができるのですが、思ったよりも足に負荷が来て、怪我をした経験があります。
これまでのノンカーボン枠では、フューエルセルレベルv5とアディゼロEVO SLを中心に使っていました。どちらも優れたシューズで重宝していましたが、EVO SLは消耗して廃棄してしまい、レベルv5もかなり消耗してきました。
そこで、PUMAからピュアニトロが発売されることを知りました。これまでPUMAのディヴィエイトニトロエリートシリーズ、FAST-R3を履いたことがあり、どのシューズも素晴らしく感じていました。
また、ディヴィエイトピュアニトロはアウトソールにPUMAグリップを採用していることを知りました。ニトロエリート3と同じようなソールパターンに見えたため、グリップ力には特に期待しました。
NITROフォームとは
ディヴィエイトピュアニトロには、PUMAが独自開発した「NITROフォーム(NITROFOAM™)」が搭載されています。名前に「Pure(ピュア)」とあるように、プレートを搭載しないシンプルな設計で、NITROフォームが走行性能のすべてを担っています。
NITROフォームの特徴
NITROフォームは窒素を注入して発泡させたフォームで、従来のEVAフォームより高い反発性と軽量性を実現しています。PUMAによれば、接地時のエネルギーを効率よく蓄え、推進力として解放する特性を持っています。
フォームの内部構造がエネルギーの蓄積と解放の効率を決定することは、ランニングシューズ研究でも示されています※1。後足部38mmの高スタック設計はフォームの体積を十分に確保し、スタック高40mmのシューズでRE(走行エコノミー)が2.4%改善するという臨床研究※2の知見とも一致します。
ディヴィエイトピュアニトロはプレートを搭載していません。カーボンプレートを実験的に除去しても走行エコノミーに有意な差がなかったという研究※3は、フォーム素材こそが省エネ効果の本質であることを示唆しています。プレートなしというシンプルな設計は、NITROフォームの性能を主役に据えた合理的なアプローチです。
走行レビュー
ディヴィエイトピュアニトロを実際に履いて走ってみました。ジョギング、ロングラン、3:00/kmを切る流しのスピードまで行いました。

履いた時のファーストインプレッションは、つま先周りに余裕があり「期待通りのフィット感」でした。中側部にはホールドするためのバンドが付いており、EVO SLのような「シューズの中で足が動く感覚」もありません。
早速ゆっくりなジョグから走ってみると、接地感はソフトです。徐々にペースを上げてみると程よい推進性を感じます。EVO SLのような「スーパーボールのようなバウンド感」はないですが、快適です。
ドロップ差は8mmですが、接地で転がる感覚(ロッカー)は強くありません。この点はEVO SLよりもレベルv5に近いです。
走っているとわかるのですが、グリップ力が凄まじいです。ニトロエリート3と同じソールパターンを採用しているのですが、地面を噛む力が強く、非常によくグリップします。
推進性で比較するとEVO SLの方が上ですが、接地時の安定感はピュアニトロの方が高いです。
流しでもかなりスピードが出ました。十分な軽量性と非常に高いグリップ力のおかげで、強い力で地面を蹴ってもぐいぐい進みます。
全体的に、非常に満足度が高いシューズです。雨上がりでも、流しでも使用できる万能シューズです。

履き心地・安定性・推進性
履き心地・安定性・推進性について、それぞれ詳しく書いていきます。
足入れ・フィット感
特に印象的だったのが中側部(アーチ部分)のホールドです。EVO SLと比べて内側のフィット感がしっかりしており、シューズの中で足が横に動くことがありません。このホールド感の良さは長時間のトレーニングでも安心感につながります。

接地感・クッション性
接地感はソフトです。ただし、沈み込みが大きいわけではなく、「ふわふわ」ではなく「しっかりした弾力感」という印象です。クッション性は十分にありますが、もたつく感じがなく、接地から次の一歩への移行がスムーズです。
スタックは前30mm・後38mmと高めですが、接地時の安定感を損なうことなく、クッションと地面感覚のバランスが取れています。
推進性
推進感は「程よい」という言葉がぴったりです。EVO SLほどの強い助力感はありませんが、フューエルセルレベルv5より明確に推進力を感じます。
良くも悪くも「自分の脚で走っている感覚」が残るシューズです。カーボンシューズのように勝手に進むのではなく、自分が踏み込んだ分だけ推進力が返ってくるイメージです。安定感と推進性の両立が特徴で、スピードを上げても崩れない安定した走りができます。
重さ(重量)
27.5cmで実測225gと、十分に軽量です。長時間のトレーニングでも足への負担を感じにくい重量設定です。

グリップ力
ディヴィエイトピュアニトロはアウトソールにPUMAグリップを採用しており、グリップ力が非常に高いです。乾いた路面はもちろん、濡れた路面でもほとんど滑る感じがなく、しっかりと路面を捉えてくれます。
フューエルセルレベルv5やアディゼロEVO SLは濡れた路面でのグリップ力に難があるシューズですが、ディヴィエイトピュアニトロはその点で明確に上回っています。雨の日のトレーニングにも安心して使えるのは大きな強みです。

サイズ感
ディヴィエイトピュアニトロは、私が普段履いているランニングシューズと同じで27.5cmでジャストフィットでした。他メーカーのシューズと比べるとサイズ感は少し大きめです。
アディゼロEVO SLも大きめですが、EVO SLとほぼ同じサイズ感でした。フューエルセルレベルv5よりは足先に余裕があるのでサイズ感が異なります。
- 足長:27.0cm(実測)
- 足幅:11.5cm(実測)→最も広い箇所を測定
- アシックス ノヴァブラスト5 ワイド 27.5cm:ジャストサイズ(幅が若干大きめ)
- アシックス エボライドスピード3 27.5cm:ジャストサイズ(若干小さめ)
- アシックス ハイパースピード5 27.5cm:ジャストサイズ
- アシックス マジックスピード4 27.5cm:ジャストサイズ
- アシックス マジックスピード5 27.5cm:ちょっと小さい
- アシックス メタスピードエッジTOKYO 28.0cm:ジャストサイズ
- ナイキ ペガサスプラス 27.5cm:ジャストサイズ
- ナイキ ライバルフライ4 27.5cm:ジャストサイズ
- ナイキ ヴェイパーフライ3 27.5cm:ジャストサイズ
- ナイキ ドラゴンフライ 28.0cm(スパイク):ジャストフィット
- アディダス アディゼロSL2 27.5cm:ちょっと小さい
- アディダス タクミセン11 27.5cm:ジャストサイズ
- アディダス EVO SL 27.5cm:ジャストサイズ(わずかに大きめ)
- プーマ ディヴィエイトニトロエリート3 27.5cm:ジャストサイズ
- プーマ FAST-Rニトロエリート3 28.0cm:わずかに大きい
- ニューバランス フューエルセルレベルv5 27.5cm:ちょっと小さくて短め
- ブルックス ハイペリオン 27.5cm:ジャストサイズ
- HOKA クリフトン10 27.5cm:ジャストサイズ
耐久性・寿命
PUMAグリップのアウトソールは硬度が高く、耐摩耗性に優れています。アッパーも補強がしっかりしており、耐久性は高そうな印象です。
ミッドソール・アウトソールの実際の寿命については、使用し続けながら都度更新します。
購入直後の状態
ミッドソールの状態です。

アウトソールの状態です。購入直後に撮影し忘れてしまい、数回履いた後の画像となります。

ディヴィエイトピュアニトロはこんな練習・ランナーに向いている
ディヴィエイトピュアニトロは、ジョグから閾値走までのトレーニングシューズとして優れた性能を発揮します。具体的なおすすめの使い方と、向いているランナーのタイプをまとめます。
- ジョグ〜モデレートペース(5:00〜4:30/km前後)のデイリートレーニング
- 閾値走・テンポ走(4:00/km前後)でも快適に使いたい方
- EVO SLほどの強い助力感はいらないが、フューエルセルv5より少し推進力が欲しい方
- 安定感と推進性を両立したノンカーボンシューズを探している方
- シューズ内で足が動かないしっかりしたホールド感を求める方
- EVO SLのような強い助力感・自動走行感を求める
- レース本番用に最高のタイムを狙う(カーボンプレートシューズを推奨)
- より軽いシューズで速いペースのトレーニングを行いたい
私自身は、ゆっくりなジョギングでは使用せず、モデレートペースでのトレーニングで主に使用することを考えています。私の中では、モデレートペースのトレーニングがトレーニング全体のうち30~50%位を占めるため、使用頻度はかなり高くなりそうです。
フューエルセルレベルv5・アディゼロEVO SLとの比較
同じノンカーボントレーニングシューズとして人気のあるニューバランス フューエルセルレベルv5、アディゼロEVO SLと比較します。3足を実際に履いたうえでの比較です。
| 項目 | ディヴィエイトピュアニトロ | フューエルセルレベルv5 | アディゼロEVO SL |
|---|---|---|---|
| 定価 | 19,800円 | 16,940円 | 19,800円 |
| 重さ(27.5cm実測) | 225g | 228g | 232g |
| 厚さ(前/後/Drop) | 30mm/38mm/8mm | 29mm/35mm/6mm | 38.5mm/32mm/6.5mm |
| 推進感 | ★★★★ | ★★★ | ★★★★★ |
| クッション性 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
| 安定性 | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
| 主な用途 | ジョグ〜閾値走 | ジョグ〜インターバル | ジョグ〜インターバル |
推進感の強さは「EVO SL > ディヴィエイトピュアニトロ > フューエルセルv5」の順です。EVO SLはカーボンプレート入りかと錯覚するほどの助力感がある一方、ニトロピュアは自分の脚で走っている感覚を残しながら適度なアシストを得られます。
安定性はニトロピュアが3足の中で最も高く、スタック高があってもグラつかずに走れます。価格はEVO SLと同じ19,800円ですが、安定性を重視するか推進感を重視するかで選択が変わります。
一言で言えば、ディヴィエイトピュアニトロは「フューエルセルv5とEVO SLのいいとこどり」のシューズです。EVO SLの強い助力感が少し強すぎると感じる方や、フューエルセルv5より少し推進力が欲しい方にピッタリです。

購入方法
ディヴィエイトピュアニトロは、Amazonや楽天などの通販、ゼビオなどのオンラインショップ、PUMA公式サイトで販売しています。
私自身は楽天スーパーセールを活用して購入しました。発売直後ではありましたが、購入価格に対して約25%分くらいはお得に購入することができました。
まとめ
- NITROフォームによるソフトな接地感と程よいクッション性が特徴
- 推進感はEVO SLとフューエルセルv5の中間で、自分の脚で走っている感覚が残る
- 3足の中で安定性が最も高く、スタック高があっても安心して走れる
- 中側部のホールドがしっかりしており、シューズ内で足が動かない
- サイズ感はEVO SLと同等。足先に余裕があり窮屈さなし
- ジョグ〜閾値走のトレーニングシューズとして最適な1足
ディヴィエイトピュアニトロは、EVO SLとフューエルセルv5の「いいとこどり」をしたバランス型のノンカーボントレーニングシューズです。強すぎない推進感と高い安定性を求めるランナーにとって、日々のトレーニングで活躍する1足になるでしょう。
参考文献
※1 Suo Y, et al. Hollow-Structured AFT Improves Running Economy Through Enhanced Energy Storage and Return. Scand J Med Sci Sports. 2026;36(4):e70280.
※2 Baumann CW, et al. The Effect of Midsole Thickness on Running Economy in Well-trained Runners: RCT. Sports Med Open. 2025;11(1):41032180.
※3 Healey LA, Hoogkamer W. Longitudinal bending stiffness does not affect running economy in Nike Vaporfly Shoes. J Sport Health Sci. 2022;11(3):285-292.









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