【COROS Training Hub】を使いこなしてランニングデータを解析する方法

COROS Training Hub
こんな疑問を解消
  • COROS Training Hub(トレーニングハブ)の使い方がよくわからない
  • Training Hubを使ってランニングデータを解析したい
  • 解析したランニングデータを使って体の状態を把握したい

 「Training Hub」はCOROSユーザーであれば誰でも無料で利用できる、ランニングデータ解析用プラットフォームです。

 COROSのランニングウォッチで収集したデータをPCで見ることができます。

 ここでは、Training Hubを使いこなしてランニングデータを解析する方法や、ランニングデータからわかることについて徹底解説します。

 本記事を読めば、COROSのランニングウォッチを使って自分自身のトレーニングを管理し、競技成績の向上につなげることができます。

関連外部サイト
著者:らんしゅー
日比野就一

社会人からランニングを始めました。
理論に基づいたトレーニングで、
どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
競技志向で取り組んでいます。
自己紹介・記録変遷はこちら

血中乳酸濃度や血糖値も測定。
マラソンへ科学的にアプローチします。

★自己ベスト
 1500m 4:25(2022/08)
 5000m 16:01(2022/09)
 10000m 33:44(2021/12)
 ハーフ 1:12:29(2022/03)
 フル 2:43:55(2024/11)

著者:らんしゅー
日比野就一

  社会人からランニングを始めました。
  理論に基づいたトレーニングで、
  どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
  競技志向で取り組んでいます。
   自己紹介・記録変遷はこちら

  血中乳酸濃度や血糖値も測定。
  マラソンへ科学的にアプローチします。

  ★自己ベスト
   1500m 4:25(2022/08)
   5000m 16:01(2022/09)
   10000m 33:44(2021/12)
   ハーフ 1:12:29(2022/03)
   フル 2:43:55(2024/11)

carb-upper
carb-upper

目次

COROS Training Hub(カロス トレーニングハブ)とは

 COROSのランニングウォッチで収集したデータを分析・解析できる、可視化プラットフォームです。ユーザー登録すれば誰でも無料で使用することができます。

関連外部サイト

 スマートフォンでもログインは可能ですが、トレーニングハブの画面はPC用に作られているため、スマートフォンでは見にくい仕様になっています。タブレットであればぎりぎり許容範囲です。

 PCでトレーニングハブにログインすると、以下のようなダッシュボードが閲覧できます。

COROS Training Hub

 COROSのランニングウォッチで収集したデータを自動で集計し、様々な指標を可視化しています。

 自分自身のトレーニング履歴を管理することができ、どのような強度のトレーニングをどれくらいの時間行ってきたのかや、そのトレーニングが自分にとってどれくらいの負荷だったのかがわかります。

使い始める前に準備すること・設定項目

 トレーニングハブを本格的に使い始めるに、ほとんど必須と言っていい準備事項と設定項目を紹介します。

準備必須のもの

 トレーニングハブで意味のあるデータ解析をしようと思った場合に最低限必要なアイテムは「心拍センサー」です。加えて、COROS POD 2もあれば、さらに望ましいです。

COROSセンサー

 COROSのランニングウォッチにも光学心拍計が備わっており、精度もある程度高いですが、ランニングデータ解析をするには測定精度が不十分です。

 十分な精度で測定を行うには、上腕部にセットするアームバンド型の心拍センサーか胸ベルト式の心拍センサーが必要です。COROSのランニングウォッチは通信規格がBluetoothであることに注意して、心拍センサーを準備しましょう。

 私自身は、COROSのアームバンド型心拍計を使っています。胸ベルトに匹敵する測定精度があり、着用感も快適で非常に優れていると感じています。

必ず設定すべき項目

 必ず設定すべき設定項目があります。それは「心拍数ゾーン」です。

 心拍数ゾーンとは、トレーニング中に測定された心拍数に基づいて、実施したトレーニングの強度がどのくらいだったのかを分別するための指標になります。

 また、心拍数ゾーンで入力する安静時心拍数や最大心拍数を元にトレーニング負荷の算出が行われます。

 心拍数ゾーンが正確に設定されていないと、実施したトレーニング強度が正しく分別されないため、トレーニングハブに表示される強度や負荷の分布が正しくないものになってしまいます。

 心拍数ゾーンを自分で設定しない場合は、これまで実施してきたトレーニングで得られた各データに基づいて、COROSアプリが自動で心拍数ゾーンを設定します。

 心拍数が正確に測定できている場合や、トレーニング環境が安定している場合は、自動で設定された心拍数ゾーンでもある程度正確かもしれませんが、ほとんどの場合は自分で設定しないと、不正確なデータになってしまいます。

心拍数ゾーンの設定方法

 トレーニングハブを有効活用するうえで必ず設定が必要な「心拍数ゾーン」の設定方法を紹介します。心拍数ゾーン設定はスマートフォンのCOROSアプリ上、もしくはTraining Hubで実施可能です。

COROSアプリで行う場合

 COROSアプリで心拍数ゾーンを設定する場合は、以下の手順です。

COROSアプリでの心拍数ゾーン設定方法
  • プロフィール→設定→心拍数ゾーン と進む
  • ゾーンタイプ「最大心拍数」と「乳酸性閾値」を設定する
  • 「最大心拍数」を選択した状態で保存する

 各ゾーンタイプを設定する際、心拍数の数値を合わせておけばどのゾーンを選択しても違いは出ません。

 心拍数ゾーンの設定と同時に、ペースゾーンも設定しておくとデータはさらに充実します。ただし、ゾーン毎のペース境界は決めにくく、あくまで自分の感覚で決めていくことになります。

トレーニングハブで行う場合

 トレーニングハブで心拍数ゾーンを設定する場合は、下記の画像の通り、自分のアイコンマークをクリックしてプロフィール情報の画面に遷移します。

COROS Training Hub

 画面を下にスクロールすると、以下のように心拍ゾーンが設定できる項目があります。

心拍ゾーン設定

 ここで各心拍ゾーンの設定値を入力し保存をすれば、心拍ゾーンの設定は完了します。

 COROSアプリで設定を行った場合でも、Training Hub画面における心拍ゾーン設定に反映されます。Trainig Hubでは心拍ゾーンの他にも、ペースゾーン・パワーゾーンの設定が行えます。必要に応じて設定しましょう。

EvoLabの分析はユーザーのゾーン区分けに影響されない

 自分専用に心拍ゾーンやペースゾーンの区分けを行ったとしても、「トレーニング負荷」や「ランニングレベル」の数値には影響されません。これらの数値はCOROS EvoLabが自動で分析を行う項目になっています。

EvoLabの分析:トレーニングにどのモデルを選択しても、EvoLabは常に乳酸閾値モデルのデフォルトゾーンを使用して分析します。そして、現在のランニング能力が正確に反映されるため、その時々の測定値が更新されます。

COROS心拍ゾーン(公式HP)

 ただし、安静時心拍数最大心拍数は正確に入力しておく必要があります。安静時心拍数はCOROSのランニングウォッチを一日中着用すれば測定できます。計算式で算出するか最大心拍数のテストで見積もる必要があります。

 最大心拍数の算出方法は次の記事を参考にしてください。

carb-middle
carb-middle

Training Hubダッシュボードの使い方

 トレーニングハブを使ったデータ解析方法を紹介します。トレーニングハブには、4つのタブがあります。「ダッシュボード」「データ分析」「ワークアウトリスト」「スケジュール」です。

ダッシュボード

 ダッシュボード画面では、COROSウォッチを着用することで得られたトレーニングデータや睡眠データなどから算出される、総合的な数値の指標が示されています。

トレーニングハブダッシュボード

 ダッシュボード画面表示のレイアウトを変更したい場合には、画面左端にある「>」をクリックすると、データリストの一覧が出てきて、編集することが可能です。

トレーニングハブダッシュボード

 ただ、ダッシュボードで見れる指標は、COROSのスマホアプリでも閲覧できるデータであるため、ほとんど使うことはありません。

データ分析

 トレーニングハブを使う目的として、最も主なものが「データ分析」です。

トレーニングハブデータ分析

 表示レイアウトの変更方法は、ダッシュボードと同様です。

 データ分析では様々なデータを分析することができます。それぞれのグラフ右上の拡大ボタンをクリックすると、グラフを詳細に表示させることが可能です。

トレーニングハブデータ分析

 事前準備で心拍数ゾーンを設定したのは、以下のような「トレーニング負荷」の分類を正確に行うためです。

トレーニング負荷の分類

 自分が行ってきたトレーニングが、どれくらいの負荷だったのか。心拍数ゾーン毎の比率がどれくらいだったのかを、自動で正確に分類するためには、予め心拍数ゾーンやペースゾーンをある程度正確に入力しておく必要があります。

ワークアウトリスト

 ワークアウトリストタブでは、これまでに行ってきたトレーニングの記録を確認することができます。

ワークアウトリスト

 こちらは、COROSアプリでも確認できるデータになります。

スケジュール

 スケジュールタブでは、これまでに行ってきたトレーニングを週毎に表示させることができます。月間走行距離についてもこの画面で確認することができます。

 1週間当たりの走行距離やトレーニング負荷、ベースフィットネスや負荷インパクトの推移も同時に閲覧することが可能です。

Training Hubを活用してランニングデータを管理していく方法

 トレーニングハブを活用してランニングデータを管理する方法は、以下のような例があります。

トレーニングデータの管理例
  • 週間走行距離、月間走行距離
  • 心拍数ゾーン毎の配分
  • ベースフィットネス、負荷インパクトを漸増的に向上させていく

 走行距離については、多くのランナーが気にして見ていることも多いですが、自分が行ってきたトレーニングの心拍数ゾーンまで管理しているようなランナーは少ないと思います。

 また、トレーニング負荷が自分にとって適切かどうかについての指標なども存在します。

 これらの指標を活かして、自分のトレーニング管理を適切に行うことができれば、オーバーワークや怪我を避けつつ、適切な負荷でトレーニングを継続することができます。

おすすめのCOROSウォッチ

 COROS Training Hubを使用するためには、COROSのランニングウォッチでトレーニングデータを溜めていく必要があります。

 2024年12月時点で、COROSのランニングウォッチとしては、以下の2つが選択肢となりそうです。

COROS ランニングウォッチ
  • COROS PACE 3
  • COROS PACE Pro

 私自身はCOROS PACE Proを使用しています。

COROS PACE Pro

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。

carb-bottom
carb-bottom
Instagram

日々のトレーニング記録を発信!

血中乳酸濃度・血糖値・心拍数を測定しながら、怪我せず「楽に」速くなるトレーニングを追求します。

【トレーニング記録やレース結果】などブログでは伝えきれない内容も発信しています!

広告掲載募集
ランニングを科学するロゴ

「ランニングを科学する」で
PRできます
表示回数・クリック回数の設定も行います

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次