- アシックス エボライドスピード3のおすすめ使用用途は?
- 接地感や走行感が知りたい
- サイズ感や重さを教えて
アシックスからエボライドスピード3が発売されました。エボライドスピードシリーズはコストパフォーマンスもよく、気になっているランナーも多いのではないでしょうか。
ここでは、私自身がエボライドスピード3を購入し実際に使用してみた感想を紹介します。走行感や接地感、サイズや重さについても紹介します。
私は初代エボライドスピードは購入しましたが、エボライドスピード2は持っていません。エボライドスピード初代から2へはマイナーチェンジだったようですが、エボライドスピード3はこれまでのシリーズとは全く違うシューズに変化しました。
まだ履いて間もない状態ですが、エボライドスピード3は値段に対して「価格破壊」ともいうべき性能を持っています。最近購入したシューズの中では、最もコストパフォーマンスに優れたシューズであると言っても過言ではありません。
製品の基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
製品名 | エボライドスピード3 (EvoRide Speed 3) |
メーカー | アシックス (ASICS) |
定価 | 15,400円 |
厚さ | 前部:29.5mm, 後部:34.5mm, ドロップ差:5mm |
重さ | 27.5cm 222g(実測) |
エボライドスピード3を購入した理由
どんな路面もある程度のスピードが出せるシューズを探していました。最近、ペガサスプラスやスーパーブラスト2を購入していましたが、速めのジョグからマラソンペース程度で使おうとすると、どうしても重さを感じていました。
一方で、レース用カーボンシューズをトレーニングで多用すると体への負荷が大きくなります。特に股関節周りへの負荷が高まり、結果として怪我につながる可能性があります。
カーボンを使用していないシューズで、比較的軽量かつ推進性がある程度感じられるシューズはなかなか出会えません。最も最近では、ブルックスのハイペリオンマックスが最も自分の理想に近いシューズでした。
さらに、ある程度スピード値が高いトレーニングで気にしているのが濡れた路面でのグリップ力です。Easy強度であれば多少路面が濡れていても滑る感じはありませんが、マラソンペース以上のペースになると、滑りやすいソールだと明らかにグリップしなくなります。
スピードがロスすることに加え、足へ変な力がかかり、運が悪いときには少し痛めたりすることもあります。
そんな時に発売されたのがアシックスのエボライドスピード3です。軽量でかつ、アウトソールにアシックスグリップが採用されています。アシックスグリップはメタスピードシリーズにも採用されているアウトソールで、非常に強力なグリップ力があります。
本来であればスーパーブラスト2に期待していたのですが、少し期待外れでした。今回はエボライドスピード3を購入することに決めました。
走行レビュー
実際にエボライドスピード3を履いて走りました。Easy強度のジョギングから3:30/km程度までペースアップすることに加え、2:40/km程度のペースで流しも行いました。
運よく、前日が雨だったことに加え小雨も降っていたので路面が濡れていました。ぬれた路面でのグリップ力も評価することができました。
まず、履いた感想として足の甲部分が結構薄くできていて窮屈に感じました。足幅が広い方にとってはきつめに感じるかもしれません。足幅が広いランナーはワイドタイプを購入するのが良い可能性があります。
また、強くロッカーが利いています。つま先にかけての反り上がりが強く、前に転がる感じがします。
走り始めは5:00/km程度のペースでEasy Jogを開始しました。走り始めから軽量性を感じます。ゆっくりなペースでも前に転がる感覚があり、自動走行感があります。逆に言えば、ゆっくり走りたいときには適さないかもしれません。
走り始めて間もなくペースを上げ始めました。4:00の起床直後であるにもかかわらず、最初の1kmで4:20/km程度までペースアップすることができました。これは、レース用シューズを履いている時と同程度です。素直に驚きました。
レース用カーボンシューズと比べてしまうと推進性は劣ります。しかし、それに肉薄するくらいの走行感です。ノンカーボンシューズだとは思えません。
さらにペースを上げていきます。4kmくらいでは、普段のモデレートペースである4:05/km程度まで到達しました。全く無理する感覚ではなく、自然にそのペースで走れている感覚です。
およそペースが安定したのは4:00~4:05/klm程度でした。他のシューズで言うと、ペガサスプラスやフューエルセルレベルv4とほぼ同じ水準です。そこまで爆発的な推進力があるわけではありませんが、楽にスピードが出ます。
また、足もよく回ります。普段私がモデレートペースで走っている時は、180回/分程度のランニングピッチに落ち着くのですが、今回は182~184回/分まで上がりました。シューズの軽量性と足離れの良さが際立っています。
モデレートペースでのランニングが終わった後に、流しで使用しました。メニューは100mを10本です。自分としてはかなり全力に近いスピードを出します。
結果としては、2:40/kmを切るペースで10本走れました。特に濡れたときに滑りやすい路面で走りましたが、全く滑る様子はありません。グリップが相当効いていることを感じました。グリップ力の高さは期待通りです。
反発性・推進性・安定感・フィット感
反発性はそこそこです。ミッドソールに使われているのはFFBlast+であり、メタスピードシリーズに採用されているミッドソールの素材とは違います。そのため、ミッドソール自体の反発性は控えめです。
接地感は割と硬めです。その代わりに安定感があります。クッションの柔らかさは感じませんが、ソールのロッカー構造によって、前への推進性を強く感じます。
踏み込んで進むというよりも、足を地面に置くだけで前に転がるイメージです。逆に言えば、蹴って前に進むようなランニングをする場合は、適さない可能性があります。
少し気になったのはフィット感です。足の甲にシューズの紐が食い込む感じではありませんが、比較的足幅が窮屈に感じました。もともと足幅が狭いランナーは問題ありませんが、足幅が広いランナーはワイドモデルを購入したほうがいいと感じています。
アッパーの素材自体は柔らかさがあるため、フィット感は良好です。
サイズ感
私自身は普段、ほとんどのシューズで27.5cmを使用しています。エボライドスピード3も27.5cmを購入しました。
上でも記載しましたが、横幅は比較的狭めに感じました。指先が丸まってしまうほどではありませんが、横幅が広めの方にとっては窮屈である可能性があります。
一方で足長は長めです。冬用の分厚い靴下を履いた状態でも指先には余裕がありました。参考に、私の足のサイズを示します。
- 足長:27.0cm(実測)
- 足幅:11.5cm(実測)→最も広い箇所を測定
通販で購入する場合には、特に横幅のサイズ感には注意しましょう。
重さ(重量)
エボライドスピード3の27.5cmを実測したところ、222gでした。見た目に反してかなり軽量です。足を回転させやすいのもうなずけます。
耐久性(寿命)
耐久性は使用していく都度更新していきます。
購入直後の状態
ミッドソールにはFF Blast+が使用されています。
アウトソールはアシックスグリップが採用されています。また、ハイパースピード4から採用された、アウトソールパターンが使われていることが分かります。とてもグリップ力が高く、耐久性も高そうです。
おすすめ使用用途
私自身は、以下の用途でエボライドスピード3を使用することを考えています。
- 速めのジョグ(モデレート強度)
- LTインターバルトレーニングマラソンペース強度以下)
ゆっくりなジョグやロングランでも使うことができますが、すでに別のシューズがあるのでそちらを使おうと考えています。具体的には、ジョグ用としてはノヴァブラスト5、ロングラン用としてはスーパーブラスト2があります。
私の使用用途としては上記の通りですが、エボライドスピード3はかなり広い速度帯で使用できると感じています。オーバースペックではありますがゆっくりなジョグから、ダッシュ系のトレーニングまで、ほぼ全速度帯で使えると思います。
ただ、自分にとって速めの速度を長く維持するようなトレーニングでは少し推進性が物足りなくなる可能性があります。具体的には、マラソンペース以上かつ5000mレースペース以下で行うようなトレーニングではレース用のカーボンシューズを履きたくなるかもしれません。
このようなトレーニングでは迷わずカーボンシューズを使っていきます。
レースで使用する場合、フルマラソンのレースペースとしては、サブ3まであればエボライドスピード3で十分です。カーボンシューズのような接地時の不安定さもなく、扱いやすさで言えばカーボンシューズを上回ります。
ランニングを科学するでは、私自身がおすすめできるシューズを紹介しています。是非こちらもご参照ください。
購入方法
エボライドスピード3は、アシックスのオンラインショップで先行発売されています。Amazonや楽天では、先行発売と同時に購入できるようになっています。
他のスポーツショップや通販でも2025年3月27日から順次発売開始の予定です。
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