【アシックス エボライドスピード3 レビュー】価格破壊のコスパ最強シューズ

アシックス エボライドスピード3
こんな疑問を解消
  • アシックス エボライドスピード3のおすすめ使用用途は?
  • 接地感や走行感が知りたい
  • サイズ感や重さを教えて

 アシックスからエボライドスピード3が発売されました。エボライドスピードシリーズはコストパフォーマンスもよく、気になっているランナーも多いのではないでしょうか。

 ここでは、私自身がエボライドスピード3を購入し実際に使用してみた感想を紹介します。走行感や接地感、サイズや重さについても紹介します。

 私は初代エボライドスピードは購入しましたが、エボライドスピード2は持っていません。エボライドスピード初代から2へはマイナーチェンジだったようですが、エボライドスピード3はこれまでのシリーズとは全く違うシューズに変化しました。

 まだ履いて間もない状態ですが、エボライドスピード3は値段に対して「価格破壊」ともいうべき性能を持っています。最近購入したシューズの中では、最もコストパフォーマンスに優れたシューズであると言っても過言ではありません。

著者:らんしゅー
日比野就一

社会人からランニングを始めました。
理論に基づいたトレーニングで、
どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
競技志向で取り組んでいます。
自己紹介・記録変遷はこちら

血中乳酸濃度や血糖値も測定。
マラソンへ科学的にアプローチします。

★自己ベスト
 1500m 4:25(2022/08)
 5000m 16:01(2022/09)
 10000m 33:44(2021/12)
 ハーフ 1:12:29(2022/03)
 フル 2:43:55(2024/11)

著者:らんしゅー
日比野就一

  社会人からランニングを始めました。
  理論に基づいたトレーニングで、
  どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
  競技志向で取り組んでいます。
   自己紹介・記録変遷はこちら

  血中乳酸濃度や血糖値も測定。
  マラソンへ科学的にアプローチします。

  ★自己ベスト
   1500m 4:25(2022/08)
   5000m 16:01(2022/09)
   10000m 33:44(2021/12)
   ハーフ 1:12:29(2022/03)
   フル 2:43:55(2024/11)

ymdnextrun-upper
ymdnextrun-upper
目次

製品の基本情報

項目内容
製品名エボライドスピード3 (EvoRide Speed 3)
メーカーアシックス (ASICS)
定価15,400円
厚さ前部:29.5mm, 後部:34.5mm, ドロップ差:5mm
重さ27.5cm 222g(実測)

エボライドスピード3を購入した理由

エボライドスピード3

 どんな路面もある程度のスピードが出せるシューズを探していました。最近、ペガサスプラスやスーパーブラスト2を購入していましたが、速めのジョグからマラソンペース程度で使おうとすると、どうしても重さを感じていました。

 一方で、レース用カーボンシューズをトレーニングで多用すると体への負荷が大きくなります。特に股関節周りへの負荷が高まり、結果として怪我につながる可能性があります。

 カーボンを使用していないシューズで、比較的軽量かつ推進性がある程度感じられるシューズはなかなか出会えません。最も最近では、ブルックスのハイペリオンマックスが最も自分の理想に近いシューズでした。

 さらに、ある程度スピード値が高いトレーニングで気にしているのが濡れた路面でのグリップ力です。Easy強度であれば多少路面が濡れていても滑る感じはありませんが、マラソンペース以上のペースになると、滑りやすいソールだと明らかにグリップしなくなります。

 スピードがロスすることに加え、足へ変な力がかかり、運が悪いときには少し痛めたりすることもあります。

 そんな時に発売されたのがアシックスのエボライドスピード3です。軽量でかつ、アウトソールにアシックスグリップが採用されています。アシックスグリップはメタスピードシリーズにも採用されているアウトソールで、非常に強力なグリップ力があります。

 本来であればスーパーブラスト2に期待していたのですが、少し期待外れでした。今回はエボライドスピード3を購入することに決めました。

走行レビュー

 実際にエボライドスピード3を履いて走りました。Easy強度のジョギングから3:30/km程度までペースアップすることに加え、2:40/km程度のペースで流しも行いました。

 運よく、前日が雨だったことに加え小雨も降っていたので路面が濡れていました。ぬれた路面でのグリップ力も評価することができました。

 まず、履いた感想として足の甲部分が結構薄くできていて窮屈に感じました。足幅が広い方にとってはきつめに感じるかもしれません。足幅が広いランナーはワイドタイプを購入するのが良い可能性があります。

 また、強くロッカーが利いています。つま先にかけての反り上がりが強く、前に転がる感じがします。

 走り始めは5:00/km程度のペースでEasy Jogを開始しました。走り始めから軽量性を感じます。ゆっくりなペースでも前に転がる感覚があり、自動走行感があります。逆に言えば、ゆっくり走りたいときには適さないかもしれません。

 走り始めて間もなくペースを上げ始めました。4:00の起床直後であるにもかかわらず、最初の1kmで4:20/km程度までペースアップすることができました。これは、レース用シューズを履いている時と同程度です。素直に驚きました。

 レース用カーボンシューズと比べてしまうと推進性は劣ります。しかし、それに肉薄するくらいの走行感です。ノンカーボンシューズだとは思えません。

 さらにペースを上げていきます。4kmくらいでは、普段のモデレートペースである4:05/km程度まで到達しました。全く無理する感覚ではなく、自然にそのペースで走れている感覚です。

 およそペースが安定したのは4:00~4:05/klm程度でした。他のシューズで言うと、ペガサスプラスやフューエルセルレベルv4とほぼ同じ水準です。そこまで爆発的な推進力があるわけではありませんが、楽にスピードが出ます。

 また、足もよく回ります。普段私がモデレートペースで走っている時は、180回/分程度のランニングピッチに落ち着くのですが、今回は182~184回/分まで上がりました。シューズの軽量性と足離れの良さが際立っています。

 モデレートペースでのランニングが終わった後に、流しで使用しました。メニューは100mを10本です。自分としてはかなり全力に近いスピードを出します。

 結果としては、2:40/kmを切るペースで10本走れました。特に濡れたときに滑りやすい路面で走りましたが、全く滑る様子はありません。グリップが相当効いていることを感じました。グリップ力の高さは期待通りです。

エボライドスピード3 走行レビュー

2025年5月22日追記:履けば履くほどいいシューズ

 エボライドスピード3の走行距離が200km弱に達しました。履けば履くほど、「これ以上使いやすいシューズはないのでは?」と思うほど、使いやすく感じています。

 とにかく、どんな用途にでも使える点が素晴らしいです。ゆっくりなジョグではもったいない感じもしますが、ゆっくりなペースから3:00/kmを切るようなスピードまで難なく出すことができます。

 シューズの軽量性、アシックスグリップの高いグリップ力が素晴らしく、使用用途の広さを助けているような感じです。

 これだけ使いやすいシューズは、約2年前に購入したブルックスのハイペリオンマックス以来だと感じます。ハイペリオンマックスはグリップ力がいまいちだったので、その点、エボライドスピード3は機能が上回っています。

反発性・推進性・安定感・フィット感

 反発性はそこそこです。ミッドソールに使われているのはFFBlast+であり、メタスピードシリーズに採用されているミッドソールの素材とは違います。そのため、ミッドソール自体の反発性は控えめです。

 接地感は割と硬めです。その代わりに安定感があります。クッションの柔らかさは感じませんが、ソールのロッカー構造によって、前への推進性を強く感じます。

 踏み込んで進むというよりも、足を地面に置くだけで前に転がるイメージです。逆に言えば、蹴って前に進むようなランニングをする場合は、適さない可能性があります。

 少し気になったのはフィット感です。足の甲にシューズの紐が食い込む感じではありませんが、比較的足幅が窮屈に感じました。もともと足幅が狭いランナーは問題ありませんが、足幅が広いランナーはワイドモデルを購入したほうがいいと感じています。

 アッパーの素材自体は柔らかさがあるため、フィット感は良好です。

サイズ感

 私自身は普段、ほとんどのシューズで27.5cmを使用しています。エボライドスピード3も27.5cmを購入しました。

 上でも記載しましたが、横幅は比較的狭めに感じました。指先が丸まってしまうほどではありませんが、横幅が広めの方にとっては窮屈である可能性があります。

 一方で足長は長めです。冬用の分厚い靴下を履いた状態でも指先には余裕がありました。参考に、私の足のサイズを示します。

らんしゅーの足サイズ実測
  • 足長:27.0cm(実測)
  • 足幅:11.5cm(実測)→最も広い箇所を測定

 通販で購入する場合には、特に横幅のサイズ感には注意しましょう。

重さ(重量)

エボライドスピード3

 エボライドスピード3の27.5cmを実測したところ、222gでした。見た目に反してかなり軽量です。足を回転させやすいのもうなずけます。

耐久性(寿命)

 耐久性は使用していく都度更新していきます。

購入直後の状態

 ミッドソールにはFF Blast+が使用されています。

アシックス エボライドスピード3

 アウトソールはアシックスグリップが採用されています。また、ハイパースピード4から採用された、アウトソールパターンが使われていることが分かります。とてもグリップ力が高く、耐久性も高そうです。

走行距離200kmの状態

 ミッドソールはしわも少ないです。かなり耐久性があります。

エボライドスピード3 200km

 アウトソールも、ほとんど削れている様子はありません。

エボライドスピード3 200km

走行距離700kmの状態

 走行距離が700kmに到達しました。ミッドソールはしわが寄り、へたってきました。

エボライドスピード3 700km

 アウトソールはすり減ってきましたが、滑るような感覚はありません。

エボライドスピード3 700km

 へたりが進んだシューズを長く使うと故障につながりかねないので、エボライドスピード3はここで引退させることにしました。

ymdnextrun-middle

出版情報

「ランニングを科学する」から「閾値トレーニング完全ガイド」のkindle出版をしました。kindle unlimitedに登録していれば無料で読めますので是非ご一読ください。

出版情報
閾値トレーニング完全ガイド

「ランニングを科学する」から「閾値トレーニング完全ガイド」のkindle出版をしました。kindle unlimitedに登録していれば無料で読めますので是非ご一読ください。

おすすめ使用用途

 私自身は、以下の用途でエボライドスピード3を使用しました。

エボライドスピード3の使用用途
  • 速めのジョグ(モデレート強度)
  • LTインターバルトレーニング(マラソンペース強度以下)
  • インターバルペース以上のスピードトレーニング

 ゆっくりなジョグやロングランでも使うことができますが、すでに別のシューズがあるのでそちらを使おうと考えています。具体的には、ジョグ用としてはノヴァブラスト5、ロングラン用としてはスーパーブラスト2があります。

 私の使用用途としては上記の通りですが、エボライドスピード3はかなり広い速度帯で使用できると感じています。オーバースペックではありますがゆっくりなジョグから、ダッシュ系のトレーニングまで、ほぼ全速度帯で使えると思います。

 ただ、自分にとって速めの速度を長く維持するようなトレーニングでは少し推進性が物足りなくなる可能性があります。具体的には、マラソンペース以上かつ5000mレースペース以下で行うようなトレーニングではレース用のカーボンシューズを履きたくなるかもしれません。

 このようなトレーニングでは迷わずカーボンシューズを使っていきます。

 レースで使用する場合、フルマラソンのレースペースとしては、サブ3まであればエボライドスピード3で十分です。カーボンシューズのような接地時の不安定さもなく、扱いやすさで言えばカーボンシューズを上回ります。

 ランニングを科学するでは、私自身がおすすめできるシューズを紹介しています。是非こちらもご参照ください。

2025年5月22日追記:スピードトレーニングでも十分に使える

 スピードトレーニングでは少し物足りなくなるかもしれないと思っていましたが、実際には全くそんなことはありませんでした。

 坂道を使ったスピードトレーニングや、3:00/kmを切るような流しでも快適に使うことができます。本当に幅広い用途で使用できるシューズです。

購入方法

 エボライドスピード3は、Amazonや楽天、Yahooなどの通販、ASICSの公式通販やゼビオなど様々なところで購入することが可能です。

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。

ymdnextrun-bottom
出版情報

「ランニングを科学する」から「閾値トレーニング完全ガイド」のkindle出版をしました。kindle unlimitedに登録していれば無料で読めますので是非ご一読ください。

出版情報
閾値トレーニング完全ガイド

「ランニングを科学する」から「閾値トレーニング完全ガイド」のkindle出版をしました。kindle unlimitedに登録していれば無料で読めますので是非ご一読ください。

メールマガジン

無料メールマガジン始めました

血中乳酸濃度・血糖値・心拍数を測定しながら、怪我無くトレーニングを継続して速くなる方法を追求します。【トレーニング記録やレース結果】などブログでは伝えきれない内容を主に発信します。

広告掲載募集
ランニングを科学するロゴ

「ランニングを科学する」で
PRできます
表示回数・クリック回数の設定も行います

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 管理人様の仰るサイズ感が私が試着で感じた物とまさに同じでした。爪先が余り気味で横幅がピッタリ目。でも3Eに行くかは迷うレベルで、使っている内に広がって馴染むかな?と希望的観測を持っていたのですが、拝読した限りそうでもなさそうですね。ワイドモデルは店舗で取り扱いが無いので確かめようがなく歯痒いです…

    甲のタイト感はタンの薄さも影響していると思いますか?ベースとなったヌーサトライ16からその辺りは指摘されていたようですが、形状は変われど薄い事には変わりませんよね。

    • シュータンの薄さというよりも、もう少し足の先端側の方に窮屈さを感じるので、ミッドソールとアッパーの構造的な特徴かな、、と思います。

コメントする

CAPTCHA


目次