【アシックス マジックスピード4 レビュー】トレーニング用厚底カーボンシューズのスタメン

マジックスピード4
こんな疑問を解消
  • アシックスのマジックスピード4が気になっている
  • 低価格だが、機能や走り心地はどうなんだろう
  • マジックスピード4から何が変わったの?

 2024年7月に発売されたアシックスのマジックスピード4は、市民ランナーの間で絶大な人気を誇っています。発売から1年以上経過したところで、今更ですが、私自身もマジックスピード4を購入しました。

 マジックスピード4は、アシックスのカーボンシューズハイエンドモデルであるメタスピードシリーズの1ランク下のシリーズとして発売されている、高機能なカーボンシューズです。

 濡れた路面でも滑りにくいアシックスグリップを採用しており値段も手ごろだったため、トレーニング用シューズとして購入しました。

 ここでは、マジックスピード4のレビューを紹介します。履き心地やサイズ感、どんな使用用途におすすめかを紹介します。

 本記事を読めば、マジックスピード4を購入すべきかどうか判断することができます。

著者:らんしゅー
日比野就一

社会人からランニングを始めました。
理論に基づいたトレーニングで、
どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
競技志向で取り組んでいます。
自己紹介・記録変遷はこちら

血中乳酸濃度や血糖値も測定。
マラソンへ科学的にアプローチします。

★自己ベスト
 1500m 4:25(2022/08)
 5000m 16:01(2022/09)
 10000m 33:44(2021/12)
 ハーフ 1:12:29(2022/03)
 フル 2:43:55(2024/11)

著者:らんしゅー
日比野就一

  社会人からランニングを始めました。
  理論に基づいたトレーニングで、
  どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
  競技志向で取り組んでいます。
   自己紹介・記録変遷はこちら

  血中乳酸濃度や血糖値も測定。
  マラソンへ科学的にアプローチします。

  ★自己ベスト
   1500m 4:25(2022/08)
   5000m 16:01(2022/09)
   10000m 33:44(2021/12)
   ハーフ 1:12:29(2022/03)
   フル 2:43:55(2024/11)

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目次

製品情報

項目内容
製品名マジックスピード 4 (Magic speed 4)
メーカーアシックス (ASICS)
定価18,700円
厚さ前部:35.5 mm, 後部:43.5 mm, ドロップ差:8 mm
重さ27.5cm 246g(実測)

マジックスピード4を購入した理由

マジックスピード4 外観

 普段のトレーニングでは様々なランニングシューズを使っていますが、特に「雨の日」は履けるシューズが限られてきます。理由は「濡れた路面でのグリップ力」です。

 Easy強度のジョギングであれば、走るスピードもゆっくりなのでグリップ力はあまり気になりませんが、Moderate強度以上のランニングになると、濡れた路面でのグリップ力が気になってきます。Moderateは少し速いペースのジョグです。

 雨が降っている、もしくは、雨上がりの路面は結構滑ります。グリップ力が低いランニングシューズだと明らかに滑る感じがあります。滑るだけならまだいいのですが、足に変な力がかかって痛めてしまったこともありました。

 私は雨でも屋外で走ります。濡れた路面でもある程度のスピードを出す場面があるので濡れた路面でしっかりグリップしてくれるシューズが必要です。

 私がこれまで履いたシューズの中で、グリップ力が高いアウトソールは2つです。1つ目が「アシックスグリップ」、2つ目が「PUMA GRIP」です。

 アシックスグリップはメタスピードシリーズに採用され始め、今ではエボライドスピード3などにも使われています。濡れた路面でも素晴らしいグリップをしてくれて、滑ることがほとんど気になりません。

 PUMA GRIPは、ニトロエリート3で初めて使いましたが、これもアシックスグリップに匹敵するグリップ力です。他のシューズでは、FAST-Rニトロエリート3や、ジョギング用途のヴェロシティニトロ4にも使われています。

 今私が持っているトレーニング用シューズの中で、グリップ力が高いシューズはニトロエリート3だけです。ただ、ニトロエリート3もそろそろ寿命を迎えそうなので、次のシューズを探していました。

 マジックスピード4はある程度のスピードも出せそう。そして発売から1年以上経過し値段もかなり下がっていました。市民ランナーの間で絶大な人気を誇っているマジックスピード4を買おうと決めました。

走行レビュー

 マジックスピード4で実際に走りました。走行感を紹介します。まず初回はモデレートペースでのランニングと200mの流しを行いました。

 スピードとしては、モデレートペースでのランニングが5:00/kmくらいから3:40/kmくらいまで、流しが3:30/kmから2:50/kmくらいまでの範囲でした。普段はノンカーボンで行うトレーニングですが今回はあえてマジックスピード4を使ってみました。

マジックスピード4 トレーニング

 起床20分後から走り始めるのではじめはゆっくりですが、走り始めからノンカーボンでは感じられない、ぐいぐい進む感じがします。シューズそのものの重たさは多少感じるものの、重たさを凌駕する推進力です。

 接地感は意外と固めです。最初はゆったり走ったこともありランニングピッチが上げにくく感じましたが、まだ体が起ききってない状態です。

 2km目からすぐに4:20/kmを切るペースまで上がりました。カーボンが入っていることもあって1歩あたりのストライドが広がります。普段、Moderateの努力感では4:10/km程度が限度なのですが、4:00/km台まで簡単に上がりました。

 3km以降は巡行モードに入りました。徐々に体が起きてきてランニングピッチも180回/分くらいまで上昇。普段のModerate強度と同じくらいです。ピッチの上げにくさは感じません。

 リズムに乗って以降は、4:00~4:10/kmくらいのペースで快適に走れました。普段使っているアディダスのEVO SLやニューバランスのフューエルセルレベルv5と比べて3秒/kmくらいはペースアップする感覚です。

 今回は60分のModerateジョグでしたが、特に疲労することもなく快適に走れました。

マジックスピード4 トレーニング

 Moderate強度でのランニングを終えた後、200mの流しを行いました。努力感は1500mレースペース程度、ペースで言うと3:00~2:50/km程度です。

 速いペースでも問題なく使えました。ただ、スピードトレーニングではもう少し軽めのノンカーボンシューズの方が適していると感じました。どうしても厚底によって接地感が薄まってしまい、スピードを出すトレーニングに最適ではないと感じました。

 接地後のレスポンスが若干遅めです。ペースを上げるとシューズそのものの重さを少し感じるようになります。

上級者のトレーニング 中級者まではレース用として活躍

 マジックスピード4は素晴らしい性能を持っているシューズですが、私自身はマジックスピード4をレース用シューズとして使おうとは思いませんでした。

 特に私程度のレベルにおけるレース用シューズとしては、別に発売されているハイエンドモデルのメタスピードシリーズの方が適しています。これまでフルマラソンでメタスピードシリーズを使いましたが、十分後半まで足が持ちました。

 ただ、マジックスピード4はトレーニング用としてはかなり使いやすいと感じました。安定感が高く、適度な推進性があり、作りもしっかりしているので耐久性も高そうです。

 また、サブ3程度までの中級者ランナーであれば、レース用としても十分に使えると感じます。ハイエンドモデルになると安定感が失われ逆に使いにくさを感じる例もあるので、マジックスピード4をレース用として使うのもいいかと思います。

マジックスピード4の外観

 マジックスピード4の外観を紹介します。ハイエンドモデルのメタスピードシリーズと比べると、かなりしっかりした作りになっています。

 アッパー素材はエンジニアードメッシュ、もちろん軽量化はされていますが素材はある程度の厚みもあります。

マジックスピード4 外観

 シューズの全体的な作りもしっかりしており、トレーニングでハードに使っても耐久性が高そうです。

マジックスピード4 外観

サイズ感

 マジックスピード4は27.5cmを購入しました。私自身は、ランニングシューズのほとんどが27.5cmですが、マジックスピード4も27.5cmでジャストフィットでした。

 これまで履いたシューズと比較すると、アシックスではエボライドスピード3やスーパーブラスト2よりもわずかに広めに感じる程度です。

らんしゅーの足サイズ実測
  • 足長:27.0cm(実測)
  • 足幅:11.5cm(実測)→最も広い箇所を測定

 参考としてこれまで履いたシューズのサイズとサイズ感を掲載します。

その他のランニングシューズサイズ一覧
  • アシックス ノヴァブラスト5 ワイド 27.5cm:ジャストサイズ(幅が若干大きめ)
  • アシックス エボライドスピード3 27.5cm:ジャストサイズ(若干小さめ)
  • アシックス ハイパースピード5 27.5cm:ジャストサイズ
  • ナイキ ペガサスプラス 27.5cm:ジャストサイズ
  • ナイキ ライバルフライ4 27.5cm:ジャストサイズ
  • ナイキ ヴェイパーフライ3 27.5cm:ジャストサイズ
  • ナイキ ドラゴンフライ 28.0cm(スパイク):ジャストフィット
  • アディダス アディゼロSL2 27.5cm:ちょっと小さい
  • アディダス タクミセン11 27.5cm:ジャストサイズ
  • アディダス EVO SL 27.5cm:ジャストサイズ(わずかに大きめ)
  • プーマ ディヴィエイトニトロエリート3 27.5cm:ジャストサイズ
  • プーマ FAST-Rニトロエリート3 28.0cm:わずかに大きい
  • ニューバランス フューエルセルレベルv5 27.5cm:ちょっと小さくて短め
  • ブルックス ハイペリオン 27.5cm:ジャストサイズ
  • HOKA クリフトン10 27.5cm:ジャストサイズ

グリップ性能は素晴らしい

 マジックスピード4に期待していたグリップ性能は期待通りでした。アシックスグリップが採用されており、地面を掴む力がとても強いです。

マジックスピード4 アウトソール

 濡れた路面でも全く滑る様子がありません。濡れた路面で流しができるくらいのグリップ力なので、期待通りでした。

重さ(重量)は27.5cmで246g

 マジックスピード4は27.5cmで246gでした。ハイエンドから1つランクが下がったカーボンシューズとしてはこのくらいの重さがスタンダードです。

 さらに軽くなってしまうとハイエンドモデルと同等になってしまうので、逆にこれくらいは重いほうが安定感も出るのかなと感じます。

マジックスピード4 重さ

出版情報

「ランニングを科学する」から「閾値トレーニング完全ガイド」のkindle出版をしました。kindle unlimitedに登録していれば無料で読めますので是非ご一読ください。

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閾値トレーニング完全ガイド

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耐久性(寿命)

 耐久性については、マジックスピード4の走行距離が伸びてきたら都度更新します。アッパーの作りやアウトソールに使われているアシックスグリップからすると、耐久性がかなり高そうです。

新品の状態

ミッドソールの状態

マジックスピード4

アウトソールの状態

マジックスピード4 アウトソール

マジックスピード4はハードに使い倒すモデル

 私自身はマジックスピード4をハードに使い倒そうと思っています。耐久性も高そうですし、アウトソールのグリップ力も高いので全天候で使用できます。

 さすがにゆっくりなジョグで使おうとは思わないですが、少し速めのジョグからOBLA強度のランニングまで幅広く使えそうです。

 ノンカーボンシューズよりもスピードが出やすい点は少し注意したいです。自分にとって低強度で抑えようと思っていた練習が、気が付かないうちに高強度にならないように気を付けたいと思います。それくらい快適に走れるシューズです。

 ランニングを科学するは、マジックスピード4の他にも多くのランニングシューズを紹介してます。私自身が使用したシューズをほかの記事で紹介していますので是非ご参照ください。

使用用途、私自身の使用例

 私自身はマジックスピード4を以下の用途で使用予定です。

マジックスピード4使用用途
  • 速めのジョグ(モデレートジョグ)
  • ロングラン
  • マラソンペース~ハーフマラソンペースのLTトレーニング
  • OBLA強度でのペース走

 速めのジョグから、OBLA強度でのペース走まで幅広く使おうと考えています。自分にとって努力感が高いVO2max強度のインターバルトレーニングには少し適さないと感じます。

 自分にとって努力感が高いトレーニングでは、ノンカーボンで軽量のシューズや、タクミセン11のような中厚底のシューズが適していると思っています。

安く購入する方法

 マジックスピード4の購入方法としては、Amazonや楽天等の通販サイト、公式HP等が挙げられます。

 おすすめは、Amazonや楽天での購入です。他にもゼビオで安く買えそうです。発売から1年以上が経過し、かなり安くなっています。私自身は実質1万円以下で購入することができました。非常にコストパフォーマンスが高いです。

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。

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