【アルトラ エスカランテ4 レビュー】足の状態をリセットするベアフットシューズ

アルトラ エスカランテ4
こんな疑問を解消
  • アルトラのエスカランテ4が気になっている
  • エスカランテ4のサイズ感が知りたい
  • 走行感はどんな感じなの?

 BORN TO RUNで有名になったベアフットシューズに興味があるランナーも多いのではないでしょうか。私自身もBORN TO RUN2を読み、ALTRA(アルトラ)のシューズに興味を持ったランナーのうちの一人です。

 アルトラから発売されているロード用のランニングシューズはいくつかありますが、今回は最もオーソドックスなロードランニングモデルであるエスカランテ4(ESCALANTE 4)を購入しました。

 ここでは、アルトラのエスカランテ4をレビューします。シューズ購入に至った経緯や実際の走行感、気になるサイズ感などを紹介します。

 本記事を読めば、皆様自身がアルトラのシューズを購入するべきかどうか判断することができます。

著者:らんしゅー
日比野就一

社会人からランニングを始めました。
理論に基づいたトレーニングで、
どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
競技志向で取り組んでいます。
自己紹介・記録変遷はこちら

血中乳酸濃度や血糖値も測定。
マラソンへ科学的にアプローチします。

★自己ベスト
 1500m 4:25(2022/08)
 5000m 16:01(2022/09)
 10000m 33:44(2021/12)
 ハーフ 1:12:29(2022/03)
 フル 2:43:55(2024/11)

著者:らんしゅー
日比野就一

  社会人からランニングを始めました。
  理論に基づいたトレーニングで、
  どこまで記録を伸ばすことができるか挑戦。
  競技志向で取り組んでいます。
   自己紹介・記録変遷はこちら

  血中乳酸濃度や血糖値も測定。
  マラソンへ科学的にアプローチします。

  ★自己ベスト
   1500m 4:25(2022/08)
   5000m 16:01(2022/09)
   10000m 33:44(2021/12)
   ハーフ 1:12:29(2022/03)
   フル 2:43:55(2024/11)

carb-upper
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目次

製品の基本情報

項目内容
製品名エスカランテ 4 (ESCALANTE 4)
メーカーアルトラ (ALTRA)
定価19,800円
厚さ前部:24.0mm, 後部:24.0mm, ドロップ差:0mm
重さ27.5cm 251g(実測)

エスカランテ4を購入した経緯

アルトラ エスカランテ4

 私がベアフットシューズを知ったのはBORN TO RUN2を読んだことがきっかけです。BORN TO RUNを読む前もベアフットシューズの存在は聞いていたのですが、情報を集めるようなことはしていませんでした。

 しかし、普段のトレーニングでもドロップ差による走り心地の違いは強く感じていました。私が持っているシューズの中では、ニューバランスのフューエルセルレベルv4がドロップ差6mmで、低ドロップシューズでした。

 フューエルセルレベルv4は自分の足で推進力を産みださないとうまく前に進みません。しかし一度コツをつかむと、シューズの軽量性もあって足が気持ちよく回転します。ドロップがついていない方が、足の運びがスムーズにできる感覚です。

 ドロップ差がついたシューズは、足の運びをサポートする機能がついていると言えます。脚の使い方に改善点があっても、シューズの性能でカバーしてくれるイメージです。

 しかし、ドロップ差ゼロのシューズはサポート機能が最小限です。そのため、自分の脚で推進力を生み前に進んでいく必要があります。

 普段歩く時や低強度ジョグを行う時、漫然と行うのではなく、本来の脚の動きを取り戻す機会として利用したいと考えました。

 アルトラからは、トレイルランニング用のフラッグシップモデルであるLONE PEAKなどがありますが、今回はロードランニング用としてエスカランテ4を選択しました。

 他の選択肢としてはエスカランテレーサー2があったのですが、使用用途が低強度以下のジョグか歩きであったため、エスカランテ4で十分だと判断しました。

ベアフットシューズについて

 ベアフットシューズについて紹介します。ベアフットシューズは、ランニング、ウォーキング、トレーニングなど、さまざまなシーンで利用されています。足本来の機能を引き出し、より自然な動きを求める方におすすめです。

ベアフットシューズの主な特徴

 一般的にベアフットシューズの特徴として挙げられるのは、以下の通りです。ベアフットシューズとしての明確な定義があるわけではありません。

ベアフットシューズの特徴
  • 薄いソール
    地面を直接感じられるように、ソールが非常に薄く作られている。これにより、足裏の感覚が研ぎ澄まされ、バランス感覚や運動能力の向上が期待できる。
  • 広い足先
    足の指が自由に動かせるように、足先部分が広く設計されている。これにより、足指全体で地面を捉え、安定した歩行や運動をサポートする。
  • 柔軟性
    靴全体が柔らかく、足の動きに合わせて柔軟に曲がるように作られている。これにより、足の自然な動きを妨げず、裸足に近い感覚で運動できる。
  • 高低差の少ないソール
    かかととつま先の高低差(ドロップ)が少ない、または全くないのが特徴。これにより、足本来の重心移動を促し、自然な姿勢での歩行や運動をサポートする。

 上記のような特徴を持っているシューズのことを、ベアフットシューズと呼びます。

ベアフットシューズのメリットと注意点

 ベアフットシューズのメリットと注意点は以下の通りです。

メリット
  • 足本来の機能を取り戻し、足の筋力や柔軟性を向上させる。
  • バランス感覚や運動能力の向上をサポートする。
  • 姿勢の改善を促し、体全体の安定性が高まる。
  • 地面を直接感じることで、足裏の感覚が研ぎ澄まされ、歩行や運動の質が高まる。
注意点
  • 一般的な靴に比べてクッション性が低いため、慣れるまでは足への負担が大きい場合がある。
  • 路面の状態によっては、足裏に痛みを感じることがある。
  • 足の筋力や柔軟性が十分にない場合、怪我につながる可能性がある。

実際に使ったレビュー

 実際に、エスカランテ4を使って、ウォーキングと軽いジョギングを行いました。

 初めてのベアフットシューズであったため、最初は恐る恐る歩いたり、走ったりしました。普段と異なる疲労が足に溜まってしまうのではないかと心配でした。

 主にウォーキングに関しての感想です。ジョギングに関してはEasy強度でのトレーニングではなく、近場を散歩する程度のジョギングで使用しました。

 まず、フィット感とサイズ感についてです。アッパーがニット素材であるため、履いた感触は柔らかいです。ただ、足の甲部分が低めなのか、指の付け根部分がシューズに少し当たる感覚があります。

 サイズについての詳しい解説は後述しますが、今回普段のランニングシューズと同サイズを選択しました。結果的に、もうワンサイズ上げた方が良かったと感じています。紐を緩くしすぎると足がシューズの中で動き、指がシューズの先端に触れます。

 アルトラの推奨では、足の実測+1.3cmを推奨しています。私の足の実測は26.8~27.0cm程度なので、メーカー公式の推奨よりも小さめを選択しました。

 続いて、歩いた時の感想です。ゼロドロップであることで、つま先が常に上を向いている感覚になります。普段のシューズがドロップ差10mm前後であり、ドロップ差があることになれてしまっていることが原因だと思います。

 事前に聞いていた話だと、ゼロドロップに慣れていない場合には足に疲労感を感じるとのことでしたが、ランニングで足ができていることもあって、長く歩いても疲れを感じることはありません。あくまでも普段の運動量や基礎体力によって、ベアフットシューズを履いたときの疲労感は変わってくると思います。

 最後に軽く走ったときの感覚を紹介します。ゼロドロップであるため、シューズ自体から感じる推進性はほぼないと言えます。しかし、普段の低強度ジョグと同様のランニングフォームで走ると、ごく自然に前に進むことができました。

 エスカランテ4では、あまり長い距離を走ってはいないのでどれくらいの速さで走れるかはわかりませんが、十分これでも走れそうな感覚でした。

反発性・推進性・安定感・フィット感

 反発性と推進性は、ほとんど無いと言っていいと思います。ミッドソール自体は少しもちもちとした接地感がありますが、反発が強いというほどではありません。ゼロドロップであることから、シューズ自体が推進性を産み出すこともないです。

 ただし、ゼロドロップであるがゆえに安定感は抜群です。横ブレも全く感じません。

 フィット感については、少し好みが分かれる可能性があります。足の甲が少し低めにできているのか、甲部分がシューズに当たる感覚があります。

 私自身はそこまで甲が高いほうではないため痛くなるほどではありませんが、足の甲が高いランナーの方は、甲とシューズが当たって痛くなる可能性があります。

長期で使ったことで足に起こった変化

 エスカランテ4を長期で使用したことで、足に起こった変化は今後アップデートしていきたいと思います。普段履きからすべてエスカランテ4を使用していく予定です。

 足底のアーチ部分や指の広がりなど、足の機能に関わる部分の変化について注視していこうと思います。

サイズ感

 アルトラのシューズで最も気になるのはサイズ感だと思います。アルトラ公式の推奨は「足の実測長+1.3cm」です。かかとからつま先までの長さを測り、その長さに1.3cmを加えたサイズが適切だということを意味します。

 私の足のサイズは以下の通りです。私の場合、公式推奨の通りにサイズを選ぶとすると28.5cmになります。

らんしゅーの足サイズ実測
  • 足長:27.0cm(実測)
  • 足幅:11.5cm(実測)→最も広い箇所を測定

 私自身試し履きをしに行くことが難しく、通販で購入する必要がありました。また、「28.5cmだと大きすぎるんじゃないか・・・」などと考えたりして、サイズ選択はとても悩みました。

 アルトラはトレイルランニング用のシューズがメインです。トレイルランの場合、下り坂で足が靴の中で前方向に動くことが想定されるため、指先にある程度の余裕が必要だと考えられます。

 一方でランニングシューズの場合は、基本的に足指が前方向に動くことが少ないです。

 最終的には、普段のランニングシューズと同サイズである27.5cmを選択しました。理由としては、シューズ横幅については十分に余裕があることが分かっていたことと、大きすぎるとランニングに適さないと考えたからです。

 結果としては27.5cmだと「後0.5cmあげておけばよかったかも・・・」と思うサイズ感でした。

 27.5cmでも、足の指先が靴の先端に当たることはありませんが、余裕があるわけでもありません。足の指は十分に広がりますが、少し心もとない感じです。

アルトラ エスカランテ4

 ランニング中はさらに気にならなくなります。ランニングでは基本的に、足がかかと側にズレるような動きになるため、つま先が靴の先端に当たることはありませんでした。

 ただ、紐を緩く縛ったときに、足が靴の中で前に少しずれるとつま先がシューズの先端に少し当たる感覚があります。足の長さ+1.3cmは少し大きすぎるような感じがしますが、+0.8~1.0cmくらいが適切なのだと感じました。

 あくまで私の個人的な意見ですが、サイズ感の結論としては、「足の実測値が長いほうの数値に+0.8~1.0cm足したサイズ」がアルトラのロード用ランニングシューズとしては適しているのではないかと考えています。

carb-middle
carb-middle

重量(重さ)

 エスカランテ4の27.5cmを実測したところ、251gでした。Easy強度以下で使う場合には十分に軽量です。

エスカランテ4 重さ

グリップ力

 今回、エスカランテ4は普段履きとEasy強度以下でのランニング用として使用するので、グリップ力は重要視していません。

 雨の日、石畳で使ってみたところかなり滑りました。グリップ力は低めだと感じています。

エスカランテ4 アウトソール

耐久性・寿命

 耐久性については、都度更新していきます。

購入直後の状態

 ミッドソールは以下の通りです。

アルトラ エスカランテ4

 アウトソールは以下の通りです。

エスカランテ4 アウトソール

どんなランナーにおすすめか

 アルトラのエスカランテ4をおすすめできるランナーは次の通りです。

エスカランテ4がおすすめのランナー
  • ベアフットシューズに初めて挑戦してみたい
  • ジョギングの何回かをベアフットシューズで走って、足の状態をリセットしたい
  • 走る用途だけでなく、歩きも含めて足の機能を取り戻したい

 アルトラのランニングシューズをメインのシューズにしようとは思えませんでした。普段は足元をしっかりサポートしてくれるようなシューズを使おうと思っています。

 私は、普段歩いている時から足を適切な状態に矯正していくことが必要だと感じています。ただでさえ走る時間の確保が難しい市民ランナーである以上、何気なく歩いている時間でも有効に活用したいと考えています。

 普段のランニングトレーニングで使うシューズとしては、正直おすすめできません。楽に走れるシューズを使用すればよいと考えています。しかし週1回程度、ベアフットシューズを使って低強度のランニングを行ったり、普段履きとして使ったりすることで、普段とは異なる刺激を足に与えることも重要だと考えています。

購入方法

 アルトラのエスカランテ4は実店舗ではSTRIDE LABか、銀座にある直営店で購入できます。

 ベアフットシューズはサイズ感が難しいシューズですので、不安な方は一度実店舗に訪れて試し履きすることをおすすめします。

 私自身は、今回でサイズ感を心得たので、次回以降は自身をもって通販で購入することを考えています。

 通販でしたら、Amazon、楽天、Yahooなどで購入可能です。

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。

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