【アディダス アディゼロSL2 レビュー】1足で幅広いペースをこなせる高機能シューズ

アディダス アディゼロSL2

※「ランニングを科学する」では、筆者の知識・経験のアップデートと共に都度改定を行っています。改訂履歴は記事の最後に記載しています。

こんな疑問を解消
  • アディゼロSL2ってどんなシューズなの?履き心地や推進性は?
  • アディゼロSL2のおすすめ使用用途は?
  • アディゼロSL2の重さや具体的なサイズ感が知りたい

 2024年6月にアディダスからアディゼロSL2が発売されました。ランナーの間でとても評判が良いので、気になっている方も多いのはないでしょうか?

 私は社会人から本格的にランニングを始めた市民ランナーです。月500km程走り競技志向でランニングに取り組んでいます。

 ここではアディダスのアディゼロSL2をレビューします。履き心地や接地感、推進性に加えて、具体的なサイズ感の紹介をします。実際に私自身が走って、どんなトレーニングに向いているのかについても紹介します。

 本記事を読めば、アディゼロSL2を買うべきかどうか判断できます。

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目次

アディゼロSL2を購入しようと思った理由

アディダス アディゼロSL2全体

 最近はゆっくり目ジョグ用のシューズとしてアシックスノヴァブラスト4、速めのジョグ(モデレートペース)ではフューエルセルレベルv4を使っています。

 ノヴァブラスト4の走行距離が900kmを超えてきており、ミッドソールのへたりが大きくなってきたため、次のジョギング用シューズを探していました。

 今回悩んだ候補としては、ナイキのペガサス41です。ただ、ジョグ用シューズとはいえ速めのジョグまでこなしたかったので、軽さと推進性の評判が良かったアディゼロSL2にしました。

実走レビュー

 実際にアディゼロSL2を履いて走りました。

 いろいろなペースで走ってみて、靴の感触を確かめたかったので、Easyなペースから走り始め、最後はほぼ全力に近い流し(2:30/km台のペース)まで行いました。

 まず走り始めは、推進性というよりも安定性の高さを感じました。ミッドソールの高度がそこそこあり、クッションがつぶれる感覚はあまりありません。

 ただ、ミッドソールはソフトな接地感があり、硬さは感じません。

 次に感じたのは、フィット感覚が比較的緩めであることです。これは足幅の個人差も影響していると思いますが、中足部の締め付け感が緩く「良くも悪くもジョグシューズ」です。多少靴の中で足が動く感覚があります

 自分として速いペースで走る際には、もう少しフィット感が高くてもいいと思いました。

 徐々にペースを上げていくと、助力感を感じるようになっていきました。ペースが遅い段階では安定性だけを感じていたのに対し、ペースを上げていくと推進性をしっかり感じるようになってきました。

 ただ、厚底カーボンシューズで感じるような弾ける感じはありません。あくまでもドロップ差とロッカー構造によるガイド性の高さだと思います。

 ゆっくり目のジョグ用シューズによくありがちなのが、ペースを上げていったときに感じる「もたつき感」です。接地した後反発が返ってくるまでに少し時間がかかる傾向があります。

 しかしアディゼロSL2はミッドソールの性能が高いのか、レスポンスが良くもたつきを感じません。スムーズにペースを上げることができました。

 最も驚いたのは、流しでのパフォーマンスです。ジョグ用シューズはもたつきを感じるため流しには適さないと考えています。しかし、アディゼロSL2は流しでもかなり良い感覚で走ることができました。

 私自身は普段、流しを120m/20~21秒程度で走っていますが、今回は120m/19~20秒程度で走ることができています。

 トータルとしては、かなり満足な性能だと感じました。

アディゼロSL2実走

2024年9月4日追記:

 アディゼロSL2のフィット感についてですが、初回は「少し緩く感じる」という感想を持ちましたが、ある程度紐を強く縛ることで、それなりに足にフィットするようになりました。

 私が持っているほかのランニングシューズは、そこまで強く紐を縛らなくてもフィット感が高いものが多かったので、紐を強く縛ることに少し抵抗がありました。

 紐を強く縛っても、足の甲が痛くなるなどの現象は今のところ発生していません。

 何度か使用する中で、ほとんど欠点がないシューズだと実感してきました。汎用性が非常に広く、ゆっくりのジョグからLTペースまでは難なく対応できるシューズです。とても満足度が高いです。

履き心地・接地感・推進性

 以下では、履き心地・接地感・推進性について詳しく述べます。

履き心地

 走る前に履いたときには感じませんでしたが、走った後に少し「緩さ」を感じました。紐を強く縛ればいいというものでもなく、中足部の締め付け感が緩めです。

 ジョグするだけなら気にならないし、流しの時も足がぶれる感覚はありませんでしたが、少し靴の中で足が動く感覚がありました。

 足の甲やかかとへの当たり具合については特に問題を感じず、靴擦れも起きませんでした。

接地感

 接地感は、割と「硬め」な部類です。他のメーカーで感覚が似ているシューズとしてはナイキのペガサスシリーズです。特に、ペガサス37辺りのシリーズのクッション性を若干ソフトにしたイメージです。

 ただ、この適度な硬さが「安定感」を生み出しています。ジョグ用シューズにはある程度安定感が必要ですが、十分その機能を発揮していると思います。

 一方で、バウンド感を期待している人にとっては「期待外れ」かもしれません。ただ、ジョグ用シューズにバウンド感を求めるランナーも少ないと思うので、その点では心配はないかもしれません。

 ドロップ差が10mmあり、タメが作れないのかなと不安でしたが、接地してからソフトなミッドソールのおかげで、十分踏み込める感覚がありました。

推進性

 推進性はかなり高いと思います。とはいえ、「ジョグシューズとしては」です。「速く走るための靴」ではないので注意は必要です。

 ジョグ用シューズに推進性を求めるべきではないと思っています。推進性を求めるならもっと高機能なシューズを使うべきだと考えています。

 アディゼロSL2の推進性は、ノンカーボンシューズの中では「中の上」くらいだと思います。似た部類のシューズとして私は、ハイペリオンマックスやフューエルセルレベルv4などを持っていますが、それらと比較して遜色ない程度です。

 ただ、ミッドソールにこれだけの硬度があり、これだけ安定感が高い中で、この推進性を実現しているのは素直にすごいと思います。

サイズ感

 私自身は普段から27.5cmのシューズを使用しています。27.5cmで使っているシューズの例としては、アシックスのハイパースピード、ノヴァブラスト。ナイキのペガサスやヴェイパーフライなど、ほぼすべてのシューズで27.5cmです。

 アディゼロSL2も27.5cmでジャストフィットでした。普段と同じサイズでよいと思います。

グリップ力

 私がシューズの性能の中で重要視しているのがグリップ力です。多少雨が降る中でも走るので、雨でもしっかりグリップしてくれることが必要です。

 結論から言うと、アディゼロSL2のグリップ力はかなり優秀なのではないかと考えています。

アディゼロSL2 アウトソール

 実際に走行したときは小雨が降っていて、コンディション的には滑りやすい状態でした。しかし流しをしたところ、むしろ普段よりもいいペースで走ることができました。

 滑るようなシューズだと絶対に走れないタイムで走れたので、とても良い感触でした。

2024年9月4日追記:

 その後、雨上がりのタイミングでも何度か使用しましたが、グリップ力の良さを実感しました。

 これまで私が履いたシューズの中で最もグリップ力が高かったのは、アシックスグリップを採用しているメタスピードシリーズですが、それに匹敵するグリップ力の良さを感じます。

 流しではかなりのスピードを出すため濡れた路面だと滑りやすいですが、滑りやすい路面でも滑らず走れるジョグシューズは相当メリットなのではないかと思います。

外観

 アディゼロSL2の外観を紹介します。

アディゼロSL2 シュータン

 シュータンとかかとは、ジョグシューズにしては薄目にできています。軽量性を優先したような素材感です。これが若干フィット感を落としてしまった原因かもしれません。

アディゼロSL2 靴ひも

 靴ひもはつるつるした素材でできています。割とほどけやすい素材の紐です。

アディゼロSL2 後ろから

 後ろから見ると、ちょっとチープなつくりに見えます。コストと軽量性を追求した結果だと思います。

重さ

 サイズ27.5cmの重さを実測したところ246gでした。ジョグ用シューズとしてはかなり軽い部類だと思います。

 手で持ってみても、相当軽く感じます。速めのペースで走るときはかなり快適な感覚になります。

 ただ、「ゆっくり目のジョグ用シューズ」として使う場合、軽ければ軽いほどいい、とは言えないと思っています。

 ゆっくり目のジョグだと、安定感の高さが大事になってきます。重さがある程度あることで接地時の安定性が高くなる傾向があります。

 とはいえ、私が履いた感覚としては十分な安定性があり、ゆっくりなジョグでも十分に使えるものに仕上がっています。

アディゼロSL2 重さ

耐久性・寿命

 耐久性については、都度アップデートしていこうと思います。

購入直後の状態

 ミッドソールはまだ新品です。

アディダス アディゼロSL2

 アウトソールにはコンチネンタルラバーが使われているので、耐久性には期待できます。

アディゼロSL2 アウトソール

おすすめの使用用途

 私自身は、アディダスアディゼロSL2を以下のトレーニングで使っていく予定です。

アディゼロSL2使用用途
  • Easy Jog(ゆっくり目のジョグ)
  • Moderate(モデレート、速めのジョグ)
  • Long Run(ロングラン、ペースはマラソンペース未満)
  • Threshold(LTペース、マラソン~ハーフマラソンペース程度まで)

 この通り、相当広い範囲で使用できると思っています。この中で主に使っていくのはEasy,Moderateの強度です。

 かなり使用用途が広いので、すぐに消耗するかもしれませんが、どんどん使っていきたいと思います。

 履いていく中で、おすすめ使用用途の考え方が変わってきた場合には、都度アップデートしたいと考えています。

 ランニングを科学するでは、私自身が実際に履いておすすめできるシューズを紹介しています。ぜひご参照ください。

購入方法

 アディダスアディゼロSL2は、全国のスポーツ量販店やAmazon,楽天,Yahooなどの通販サイトなど、幅広い場所で購入することが可能です。

 およそサイズに心配がなければ、通販サイトで購入すると比較的安く購入できます。おすすめはAmazon,楽天,Yahooです。

 皆様の参考になれば幸いです。

  

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 3000m 9:24(2022/06 公認)
 5000m 16:01(2022/09 公認)
 10000m 33:44(2021/12)
 Half  1:12:29(2022/03)
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