【Adidas アディゼロ EVO SL レビュー】ノンカーボンシューズの最適解

- Adidas アディゼロ EVO SLが気になっている
- アディゼロ EVO SLの履き心地やサイズ感が知りたい
- アディゼロ EVO SLはどのようなランニングトレーニングに使うのがおすすめなのかを知りたい
2024年12月、アディダスからアディゼロ EVO SLが一般発売開始されました。市民ランナーの間でも人気が高く、気になっているランナーの方も多いのではないでしょうか。
発売から約一年立ち、私もようやくEVO SLを購入しました。発売当初は在庫も少なくなかなか手に入らなかったこともあって、購入からは遠ざかっていました。
徐々にアディゼロ EVO SLの在庫も増えてきたりカラー展開も豊富になってきたこともあり、手に入りやすい状況になったので購入することにしました。
実際に履いてみると、ノンカーボンシューズとしてかなり期待していたのですが、その期待通りに素晴らしいシューズであると感じました。ここではアディゼロ EVO SLの履き心地や推進性、サイズ感などを紹介していきます。
本記事を読めば、アディゼロ EVO SLをどんな場面で使えるのか、どんな方にお勧めなのかが分かり、皆さんが購入するべきかどうかを判断できます。
製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | アディゼロ EVO SL (ADIZERO EVO SL) |
| メーカー | アディダス (ADIDAS) |
| 定価 | 19,800円 |
| 厚さ | 前部:38.5 mm, 後部:32 mm, ドロップ差:6.5 mm |
| 重さ | 27.5cm 232g(実測) |
EVO SLを購入した理由

私は、あえてカーボンプレートが使われていないシューズをトレーニングで使う場面があります。カーボンプレートと高性能ミッドソールの組み合わせによって、ランニングフォームが最適化されていなくても簡単に前に進んでしまうことで、地力の向上につながらないと考えているためです。
週の中で、カーボンプレート入りのハイエンドシューズを使用するのは1回、多くても2回までで、その他のトレーニングはすべてノンカーボン/ノンプレートのシューズを使用します。
各メーカーから、そこそこのスピードで走れるような高機能のノンカーボンのシューズが発売されていますが、アディゼロ EVO SLはその代表格でした。私はこれまでアシックスのエボライドスピード3とニューバランスのレベルv5を使用していましたが、エボライドスピード3が寿命を迎えたので、後継機としてEVO SLを購入しました。
EVO SLは発売当初から注目していました。2024年10月に先行発売され、12月に一般発売が開始されましたが、発売当初は在庫が不足しており、なかなか手に入らない状況が続いていました。
最近になって、カラー展開が豊富になり在庫数も増えてきたようでした。通販サイトでも定価からポイントやクーポンである程度値下がりした状態で購入できるようになってきたので、改めて今のタイミングで購入することにしました。
EVO SLに期待していることは、ノンカーボンを使うトレーニングで快適に走れることです。エボライドスピードやレベルv5と比較してどんな履き心地なのかがとても楽しみでした。
走行レビュー
早速EVO SLを使用して走りました。EVO SLは速めのジョグ(モデレートペース)からLTの強度で使用予定です。今回はまずモデレートペースでのランニングと200mの流しを行いました。
メニューはモデレートペースで60min、その後200m流しを5本というメニューです。

起床直後なのでウォームアップはゆっくり走り始めます。走り始めは、接地にかなりの違和感を感じました。ドロップ差は6.5mmでそこまで傾斜がついていないはずなのですが、接地時にかなり前に倒れる感じがします。
その分、「自動走行感」を感じます。勝手に脚が前に進んでいくような印象です。接地は少し硬めでもちもちとした感じ。わずかにバウンド感も感じますが、ハイエンドのレースシューズほどではありません。
体があったまってきてある程度のスピードが出てくると、接地時に感じる違和感もなくなってきました。ある程度踏み込む力が強いとミッドソールがちゃんと潰れてくれて反発がもらえる感じです。
5:00/kmペースから走り始めて、最速で4:00/kmくらいまで上がっていきました。踏み込む力を増していくとしっかりスピードも上がっていきます。たいした努力感なく、自分にとってのモデレート上限ペースまで上がっていきました。
とはいえ、ハイエンドのカーボンシューズよりはタイムも遅めです。体感よりもペースが速くなる、ということはなさそうです。ただ、ノンプレートシューズにしては快適性が高く、最高にスピードが出ると感じます。
モデレートでのランニングを終えた後、200mでの流しを行いました。ペースは3:00/kmを切るペースです。全力ダッシュではなく、努力感は90%くらいです。
想定外だったのですが、3:00/kmを切るペースで走ると、より、バウンド感を感じてしっかり前に進んでいきます。接地後のレスポンスも十分速く、スピードトレーニングでも十分に使えそうな感覚です。

総じて、EVO SLは期待以上の性能でした。汎用性も高く、モデレートペースからVO2max強度のインターバルトレーニングまで幅広く使えそうな感覚です。
EVO SLはレースもこなせるノンプレートシューズ
EVO SLはアウトソールと地面が接する面積も大きく、接地がとても安定しています。スピードを上げていくとハイエンドモデルのようなバウンド感も感じてきます。
カーボンプレートシューズがどうしても履きこなせないランナーには、レースシューズとしてとてもおすすめできます。他社のノンカーボンシューズと比べても、最もレースにおすすめと言えると感じました。
個人的な意見を言えば、サブ3くらいだったらカーボンプレートが入っていないシューズで十分だと考えています。プレート入りのシューズはある程度の踏み込みの力が必要であり、シューズの性能を活かしきるにはある程度の走力が必要です。
EVO SLは、必要な走力の基準がカーボンプレート入りシューズと比べても低いと感じます。もしレースシューズをどれにしようか迷っているランナーで、サブ4からサブ3の走力範囲であれば、EVO SLはレースシューズ候補になると思います。
アディゼロ EVO SLの外観
EVO SLの外観を紹介します。

紐を通す部分もしっかり補強されています。

私の場合、最も穴があきやすい部分がアッパーの外側辺りなのですが、アディダスの3本線により補強が入っており、こちらも耐久性がありそうです。タクミセン11と同じですね。

EVO SLのサイズ感
結論から言うと、EVO SLのサイズ感には注意が必要です。
私はこれまで、アディダスのSL2とタクミセン11を使ってきました。アディオスプロ4は履いていません。SL2、タクミセン11と比べると、EVO SLは前足部の幅が広めです。
私が持っているシューズの中では、ワイドモデルのノヴァブラストを除くと、最も幅広に感じます。足幅が狭めなランナーの方は、幅が広すぎてフィット感を損なうかもしれません。
私自身は自分のジャストサイズである27.5cmを選択しました。足長はジャストサイズ、足幅は少し広めですが私自身の足幅は狭いほうではないのでジャストサイズでした。
SL2はかなり小さめにできていて、27.5cmだと足先がかなり窮屈でした。タクミセン11はSL2よりは幅が広めですが、EVO SLよりは小さめです。
EVO SL > タクミセン11 > SL2
参考に、私の脚の実測サイズと過去履いてきたシューズのサイズを掲載しますのでご参照ください。
- 足長:27.0cm(実測)
- 足幅:11.5cm(実測)→最も広い箇所を測定
- アシックス ノヴァブラスト5 ワイド 27.5cm:ジャストサイズ(幅が若干大きめ)
- アシックス エボライドスピード3 27.5cm:ジャストサイズ(若干小さめ)
- アシックス ハイパースピード5 27.5cm:ジャストサイズ
- ナイキ ペガサスプラス 27.5cm:ジャストサイズ
- ナイキ ライバルフライ4 27.5cm:ジャストサイズ
- ナイキ ヴェイパーフライ3 27.5cm:ジャストサイズ
- ナイキ ドラゴンフライ 28.0cm(スパイク):ジャストフィット
- アディダス アディゼロSL2 27.5cm:ちょっと小さい
- アディダス タクミセン11 27.5cm:ジャストサイズ
- アディダス EVO SL 27.5cm:ジャストサイズ(わずかに大きめ)
- プーマ ディヴィエイトニトロエリート3 27.5cm:ジャストサイズ
- プーマ FAST-Rニトロエリート3 28.0cm:わずかに大きい
- ニューバランス フューエルセルレベルv5 27.5cm:ちょっと小さくて短め
- ブルックス ハイペリオン 27.5cm:ジャストサイズ
- HOKA クリフトン10 27.5cm:ジャストサイズ
EVO SLはグリップ力がいまいち
EVO SLを濡れた路面で使ってみましたが、正直グリップ力はいまいちです。かなり滑ります。アウトソールにはコンチネンタルラバーが使われています。

耐久性は相当高そうですが地面が濡れていると滑るので、雨上がりの路面で流しをするのは少しストレスがあります。。EVO SLにはグリップ力は期待しない方が良いです。
重さ(重量)
27.5cmの重さを測定したところ、232gでした。見た目のボリュームに対してかなり軽量です。ノンカーボンのハイパフォーマンスシューズとしてはこのくらいの軽量性がスタンダードなようです。

寿命・耐久性
耐久性は使用する都度更新します。過去、アディダスシューズはコンチネンタルラバーの耐久性が高く、長持ちしました。ミッドソールがどのくらいで損傷してくるのか、注視していきたいと思います。
購入直後の状態
ミッドソールの状態

アウトソールの状態

EVO SLをおすすめできる人と使用用途
アディゼロEVO SLは期待を裏切らない高性能なノンカーボン/ノンプレートシューズでした。ハイエンドカーボンシューズと違い、踏み込み力がそこまで強くなくてもバウンド感を感じれるようになり、気持ちよく進むシューズです。
EVO SLがおすすめなランナーは以下の通りです。
- ハイエンドカーボンシューズが苦手な、サブ4からサブ3のランナー
- サブ3より速いランナーのトレーニング用シューズ(モデレートペース~VO2max強度)
かなり幅広い速度帯で使用できるので、速めのジョグ、ロングラン、インターバルトレーニングなど、ほとんどのトレーニング用途で使えそうです。
- モデレートペースでのランニング
- ロングラン
- マラソンペース以上でのペース走やインターバル走
レペティションペースでのトレーニングでも使えないことはないですが、そのようなトレーニングではもう少し薄底で接地感の高いランニングシューズの方が適していると感じます。
購入方法
EVO SLはAmazon、楽天、Yahooなどの他、ADIDAS公式ショップやゼビオでの取り扱いがあります。私自身は楽天で購入しました。ポイントとクーポンの使用で実質14000円台で購入しています。






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